封じられし魔刀(まけん)
誰かを守るためにーーーそんな思いがあった。
それは彼女マヤにもあり、それを救うすべを探したが…魔族の血をを引く少女を救う方法などはなかった。
禁忌目録…インテックスと呼ばれる約百の項の魔法が記載されている。
どれもこれも、この世界で使っては行けない魔法…それを唯一扱えるのは魔族の血を引く少女。
その禁断の本を手にした時、少女は世界を破壊へ導く力を得て暴走する。
それを止めるには、彼女自身が神とならなければ行けなかった。
散る命と引替えに手にした力で、少女を涙を飲み倒した…がそこで終わらなかった。
神へ抗うために神になった人間マヤは戦い抜いた。
こうして両方が消えた世界が…始まりの大陸。
この世界は始まりの大陸と当初そう呼ばれていた、人々は地に帰り新たな世界となったが…マヤだけは異世界へと飛ばされてしまった。
帰るべき場所が違う世界へ飛んで行った。
ーーーこれが約500年前の話になる。
私はこのときを待っていた、彼女の血を引く存在を…
っと一方的にリュウカに話していたが…寝ていた。
聞いてるのか? おーい起きろよクソビーーー
リュウカは無言で台座の所まで行き、片足を上げて刀に乗せてゆっくりと前押す。
「あと3秒言い間違えたら刀へし折るぞ??」
す、すんません…。調子に乗ってました…。
危うく言ってはいけない言葉を発する前に、リュウカの怒りが先に来てしまった形である。
それを後ろで見てるリリー達は、不思議とした表情をしていた。
「あ、あの…先生?」
「ん?」
「先程から誰と会話を…?」
おずおずとしながらソラがリュウカに訊ねた。
リュウカはゆっくりと刀から足をおろし後ろを振り向くが、これをどう表現すればいいか分からず頭をかいてしまう。
「んー…せ、精霊と話してた」
「え?」
「な、なんかエロい言葉で誘惑する感じの…」
「へぇー…」
「ちょっとソラさん?」
「許せないですねー、色仕掛け」
「いや、私女だから大丈夫よ」
「私のマグマは今にも爆発します、両断してやりますよ」
「待て待て!? 気が早い!!」
ソラ渾身のひと振りをするのをリュウカは腕を使い抑える。
「離してください! 私は倒さなきゃならない!!」
「何を!?」
「誘惑のエロスを!」
「なんでそうなったの!?」
「離してくださいーーーーー!!」
「リリー何とかしてくれ!」
「……」
「リリー…?」
ふと後ろを向くと、リリーは何やら表情がくらい。
虚無感ある瞳と冷や汗を滲ませてしていたのだ。
「…え? ま、まさかリリー…」
「…ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆ…幽霊…なんか居ない…!!」
「めちゃんこ動揺してるけど?」
「うっさい!! わ、私が…燃やせばいい…!!」
激しく動揺していた、声をふるわせてそう言ったリリー。
その言葉を吐いてから、赤い炎が体からブワァッと燃え上がるようにメラメラと燃える。
「幽霊なんか、いる訳ないでしょ!!! 私が除霊してやるーーーー!! 幽霊のぶぁァァァァァァカァァァァァァァァーーーーー!!(泣き目の絶叫)」
「えぇぇぇぇーーーー!!?」
炎の光線が洞窟内で走る、あちらこちらを破壊して燃えるはずもない瓦礫まで火が吹く。
逃げ惑うソラとリュウカ…だが、刀と本に的中してしまう。
くっ…やばいな…私が…消えてしまう…。
リュウカは走りながらその刀を抜き取る、かなり古ぼけた鈍の刀身を飛んでくる炎の光線に向かって振り抜いた。
的中して刀身は真っ赤な炎に燃える、驚く事に魔法を吸収する能力がある様だ。
一振で自分の力が溢れ、二振りで一気力を吐き出すような感覚である。
これを重ねれば、とんでもない火炎が飛ばせるに違いない。
私を手にしてどうなんだ、気分は…?
リュウカは、回避しながらこう答える。
「魔剣にならぬ、魔刀ね。面白いけど…これがひいおばあちゃんが手にしていたとは思えない」
リュウカはゆっくりと刀を握り一振すると、火炎の衝撃波が飛ばされ暴走したリリーに的中して一気に壁まで吹き飛ばされた。
「…すごいけど私は要らない」
そう言って、再び刀を突き刺したリュウカ。
リリーの元まで歩き、ゆっくりと背負う。
魔刀はリュウカにこう訊ねた。
なんで私を選ばない? 強くなりたいんじゃないのか
その問いに、リュウカはこう答えた。
「自分の実力じゃなきゃダメなんだ」
その一言に言葉を詰まらせた魔刀、続ける様にリュウカはこう言った。
「強さだけでなんもならない。 それは私がよくわかる…大事な人を守れる強さは道具だけじゃダメなんだ。 強くなろうとする気持ちは…もっと違うんだとそう思うんだ。 だから君は私からしたら要らないのよ」
「…似てるな」
「何が?」
「強さに憧れない精神、どんな苦境でも手にする力は己の手にあり…そんな武者みたいな感じがね」
「……」
気を取り直してリュウカはリリーを背負い当たりを見渡す、特に何もない壁しかない…。
おかしいな…なんかあるはずなんだけど…
数歩歩いたリュウカすると、耳によぎる音がなる。
カチッ。
「え?」
足元をよく見たらなにかのスイッチを踏んでいた、リュウカは目を丸くして空いた床から下へと転落した。




