人型魔物
とある青年は、ある洞窟に踏み入る。
それはガルクが見つけた、祭壇に本が置かれた場所であるーーー。
「…ふむ、これが皇帝が狙う逸材。これを俺が手にすれば…」
彼は本に触れた瞬間、何かが体に入り込んだ気がした。
体が震える、手足が引き裂かれるように痛い。
視界が震え、何を見てるのかさえ分からない。
「ガァァァァァァァ!!!」
苦し紛らわせの絶叫、青年は息を荒らげて床に倒れた。
しばらくして体を起こすと、見覚えがない手足を見て体が震えた。
「アァ…なんだ…この力…溢れる…」
震えは力によるものだ、体はやがて血を求める。
見回りに来た警備が気付き、武器を片手に突撃するがーーー。
「がはっ!」
壁に吹き飛ばされ、そのまま絶命を果たす。
流れた血の紅さに、なにやら高揚感を覚えた
そのまま青年は、絶命した彼を喰らった。
始まりの奏は、こっから始まったのであった。
それを知らせるように、ギルド管理局の局長レイナに通達により知らされる。
「…未知な人型の魔獣が一匹現れた。それにこの場所はーーー」
「レイナ」
「ガルク、起きてたの?」
「あぁ、裏側の世界から帰って来たばっかだが…あの場所からか」
「えぇ、このままだと…みんな死ぬわ」
「なら、ヒナと俺がギルドに緊急通達送る。レイナは大貴族に通達しな」
「………」
「レイナ?」
「大貴族とギルド管理局はーーー決裂したわ」
夜が明けたの同時に、リュウカにルミが寝てる布団にダイブをした。
「目覚めの一撃!」
「ぐふぉっ!!?」
「起きて、大変だから!!」
「私のライフルが大変よ…」
「いいから布団からでて!!」
「なら乗っかり状態から解放をしてくれ!」
「いやよ」
「ならどう起きるんだ!!」
そんな感じで朝を迎えたリュウカは、軽くあくびして台所へと向かった。
ルミは背中を押して足速に台所に着くと、何やら真剣そうなラグナロクがいた。
「ラグナロクが真面目に座ってるな」
「でしょ! なんか不気味で怖いよね」
「うん、おーいラグナロク!」
「………」
「ラグナロクがなんかラグナロクな空気すぎる!」
「語彙力なくしちゃったよリュウカ!? ま、まぁわかるけど…」
「あんな真面目な姿初めてかも、いつもならドヤ顔すごいんだけど」
「凛とした顔が…寒気する…」
リュウカ達はそう言うと、テーブルの上になにやら一枚の紙があった。
緊急クエストと書かれたタイトル、そこに書かれていたのは…人型魔物。
ルミとリュウカは何かを察した顔になる、これを連想するならルミナスフユーゲルだ。
だけど、あいつはあの時ーーー。
確かに倒した…生きてるはずなんてない。
ラグナロクが真剣な眼差しをするのも、無理がないのである…先を視る力があるので何かを視えてるに違いない。
「ラグナロク…」
「また世界の終わり始まる」
「!?」
「うそ…?」
「今度ばかりは、かなり厄介ね。世界レベルとは関係ないけど、この世界に関する事態。隠された真実の目覚めーーー。」
「何そのファンタジー溢れる展開、一部一章とはだいぶ違うじゃん!!」
「いや、あれはほぼパロディネタだからね。それに二部からはちょっと真面目にやろうってなったけど、なんか百合半端ないでしょ? TSくんよ」
「誰がTSくんよ!!」
「まぁ…私が言うのもあれなんだけど、あの発掘された洞窟はね。ガトリング協会の聖書保管場所とされている、でも…触れたものは禁忌目録の軽減で魔物化にされる」
禁忌目録とは禁断の聖書である…この世に書いてはいけないものを書いてるので、それを見たものは死ぬという話である。
ありふれた話だけど、だいたい四大天使の…ガブリエル、ミカエルこの異世界に存在してる。
この大天使は、本来なら七体存在するが実質は二体しか出てない。
しかもだ、これは各書があれば派によって左右する…その中でも東方正教会はキリスト教を広めて数しれない教祖を作りあげた。
禁忌目録も、十六世紀に作られた聖書でカトリック教会が所有していたものだ。
それらが異世界バージョンで現れたとしたら、ある意味…聖書の取り合いになるだろうね。
それだけ意味があり価値があるが、私からしたらそれはまやかしにしか見えない。
微かに調べていたから多少わかるが、それはあくまでも小説描くための要素として…。
知識としたら全くゼロ、それが私だからしょうがないかもしれないね。
リュウカはゆっくりとした口調で頭を軽く描きながら言った。
「ラグナロクは北米神話の存在。対して今回は歴史と教祖の戦いになるのかしら」
「なにそれ?」
「あ、いやこっちの話。ラグナロクさ、その顔からして…行くつもりか?」
「いや、行かない。ギルド管理局のナンバーが動くだろうしね、それでもダメなら…ね」
ラグナロクらしくない冷めた口調だ、それだけ危険なのかと肌に感じた。




