異世界クリスマス前夜祭
世界を救ってから、平和な日々が流れ…更に二ヶ月後の異世界ーーー。
クリスマスという行事はやはり、異世界にもあるのだが…ちょっと変わっている。
なぜなら、サッキュパスという男性の欲望を満たす女が現れるとか。
ぶっちゃけ、悪魔族の再来でもあり…一部ではサンタをサタンと呼ぶ人もしばしばである。
「サッキュパス…」
「アンタ、男じゃないでしょ?」
「ルミ…それ言ったら私はなんだ?」
「変態」
「ちょっと!? それは否定は出来ないけど」
「否定しなさいよバカ!!」
そんなふたりのやり取り、さすがメリクリ前提の日である…町はカップルだらけ。
そう、リュウカとルミは都市の街に来ていた。
あぁ…リア充どもを駆逐したくなる…。
聖夜の夜に、性夜してそう…汚れてやがる。
そんな内心をリュウカは抑えとき、さて異世界のクリスマスで食べ物である。
普通ならチキンの丸焼きとケーキだろう、だが…異世界だとーーー。
「なにこれ…?」
「見てわかるけど、チキと剣よ」
「まてまて、チキと剣ってなに!? チップアンドフィッシュみたいな感じだけど!?」
「チキは魚で、剣は剣でそれをぶっ刺して焼く」
「私の常識ってなに!? いやぁぁぁぁぁぁーーー(汚い叫び)!!普通のケーキとチキンは何処なの!! 私の1年の頑張りケーキがないと生きていけない!!」
「うるさいわよ? そもそも、あんたが言うケーキってなによ?」
リュウカが口頭でケーキの説明する
「こう丸くて」
「うん」
「白いクリームで」
「うんうん」
「いちごが乗っかって、間に挟まってるやつ」
「なにそれ?」
「ケーキ」
ルミが首を傾げて「?」を頭にうかべる。
実に悲しくなった、それすら通じないとは…。
ルミは腕を組み、軽く頷いて口にする。
「サトウライザップ」
「なにそれ?」
「あんたが言うケーキ…ほらあそこの屋台みて」
ごついおっさんが、スポンジを片手に持ち。華麗に捌き具材をパン生地に挟んだ。
そして…躊躇なく白い粉砂糖を満遍なく散らしたら出来上がったケーキ。
「まてまて、あれはケーキじゃない」
「違うの?」
「断然的圧倒するほど違う…。そもそもあれはタダの砂糖でまぶしただけの、ただただ甘いヤツじゃん!!」
「見たまんまで言わないの」
「馬鹿なの!?どうみても、甘さで死んでしまうでしょ!!」
「女の子はね、甘いの好きなの。あんたもわかりなさいよ少しね」
「うぐっ…」
リュウカは切実な正論を言われて、軽くため息を吐いた。
まぁたしかに女の子の目線になればそうかもしれないけど、仮にもまだ男の部分あるわ。
それは置いといてだけど、そういや…この都市に馴染みがあまりないクリスマスが存在してるのが不思議だよね。
ちょっとした気がかりがあるリュウカは、各店を転々して歩いた。
結果的には、デートとなりましたが…荷物持ちは大変だった。
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都市のクリスマス、これを立ち上げたのは貴族連合と呼ばれる高い名誉と富を兼ね揃えた人達。
都市をいち早く我のものと奮闘する、そのおかげで…都市が中心とした四つの区が出来上がる。
東がオシグアス州、西が六花園、北がスノーウルフ、南がシーカー村となる。
そして山々の名が、北極山脈でその先はまた違う世界がある。
ぶっちゃけリュウカ達は、この周辺しか探索してないため山越えの隣町は知らないのである。
この日、貴族連合は茶会を開いていた。
もちろん場所は、都市のシンボルの屋上である。
街の夜景が一望出来る、そんな場所で都市ではデートスポットとしても人気である。
「さて初めましょうか…」
「ふん、なぜ貴様が仕切るんだ?」
「あら? 私は貴族連合の発足者でもあり、この街を作り上げた一人ですわよ?」
「…貴様ら獣人族が貴族連合等に入ってくるとは、余程の世間知らずか…バカか…レイナ会長殿」
黒い髪の毛を手で払い猫耳をピクピクとして、メイド服を着てる少女。
背丈もロリではなくなり、リュウカ同等である。
周りにいる貴族連合は、老人が大半でレイナと同じくらいの人が数名椅子に座ってる。
円盤状のテーブルに、食べ物が置かれておりどれもこれもが…高価なものばかりである。
「あら? 私を世間知らずと言うのは間違いでは? いくらなんでも一般出身と獣人族だからとは差別的な発言では?」
「よく言う、ゴミ同等な身分が何を吠えるんだが…笑わせてくれる」
「…おいジジイ共」
「なんだ若造、口の利き方偉そうだの?」
「偉そうにしてんのはお前らだ男爵各位、ギルド管理局ナンバーIII冥界送りオスカ知らねぇのか?」
「…聖騎士軍の肩入れの若造、その名を口にしたからどうにもならんぞ」
ギクシャクした会話、これが貴族連合の実態でもある場が持たずに1時間もしないで解散。
「……」
「おつかれさんだな」
後方からその言葉が飛ばされ、レイナも後ろ振り向き反応する。
「えぇ疲れますわ」
「それで、くりすますってなんだ?」
「行事、その日は楽しく過ごす日ですわね」
「ふーん」
そこへ、二人の間から小さい幼女がひょこっと頭を出して言う。
「楽しく!?」
「おっと、何だこのちっこいのは?」
「王家のアルブ国王の王女セブアですわよ? もちろん貴族連合の1人ですわ」
「げっ!? こいつが噂のじゃじゃ馬姫!?」
「じゃじゃ馬じゃないもんっ!!」
せアブは飛び跳ねてオスカの下顎を強打する
「ごはっ!!」
「じゃじゃ馬じゃないもん、私はただ遊びたいだけだもんっ!!」
「ぐおっ…かまちょめが…」
「悔しいなら捕まえてみなさい」
「ぬぐぐっ…ぜてぇ捕まえてやるっ…!!」
「キャハハッ☆」
「てめぇ速いな!!? なんだその動き…!!」
オスカとせアブは追いかけっこ見たく走り回る、レイナは軽くクスクスと笑う。
まるでその光景は、リリナとリュウカの逃げ回る姿そのものである。
「元気いいわね」
「それが筋だろ、ガキはそう出ないと…ふふ」
「その笑いキモイ」
「なんだと!? ロリは最高だろ!! 」
「私は?」
「…体がいい」
「変態!!」
「なんで聞いてきた!?ぐぁぁぁぁぁぁーーー!!」
ガルクとヒナのやり取りは相変わらず面白い、この二人は極秘情報と収集の裏側仕事と呼ばれる役職である。
クリスマスという企画を、レイナから言って市民に馴染ませる動きを働かせた訳で今回の貴族連合会議が起きたわけだ。
「レイナちゃん」
「なに? ヒナちゃん」
「リュウカの元に帰らなくてもいいの?」
「うん、私は私がやりたいことがあるのよ。それに、私がその…ね…うんやめようこの話」
「レイナちゃん可愛い」
「ひやっ!? 可愛いは言わないでよ!!」
レイナ純情…つまりかなりピュアである。
しっぽが異様にパタパタ振り、顔が真っ赤である
この反応からして、レイナはリュウカが好きであることは否めないのである。
「なんかさ、リュウカさモテすぎじゃね??」
「だね、あんたの1000倍はいい」
「なにそれ!? どうゆう事!!」
「意味そのまんまよ」
「活躍凄まじいからなぁ…ううっ…ロリに好かれたい」
「死ねばいいのに」
「いやぁぁぁぁぁぁーーーー!!(汚い叫び)」
こうして聖夜の前日は過ぎ去ったのである。




