世界レベル装置起動
世界レベル装置を起動後に起きた自身の体の成長に終始驚くリュウカ、手を眺めながら小さな声で言う。
「これは…?」
「世界レベル装置起動により、一部の力が解放された証ですかね」
「なるほど、有難いもんだね。この体になれば…不完燃焼で終わらずにすむわって…なんだこれ?」
リュウカの右手のひらに、眼のような刻印が刻まれていた。
それを見たセナはあっさりした口で発する。
「この刻印は「呪」系の呪縛ですね」
「呪系呪縛?」
「簡単に言えば、この世界には水、火、風、雷、氷、土のエレメントが存在してます。それ以外に属するのが「上位エレメント」と呼ばれる存在でして…闇と光です。闇のエレメントには不死属性と呪いと呪縛系が存在してます。つまり、リュウカ様の体にはその呪文が刻まれていたのです」
「なんかゲーム見たいだな…」
「ゲームというのは、私にはあまりわかりませんが…。普通じゃありえない呪縛ですので、呪系魔法でしょうね…それも強力な力で」
呪われたから、ロリって事なのか…?
それがよく分からないが、何故…急成長は私という言葉に反応したのかは…分からない。
ただまぁ、どんな体でも私は私だから…へへっ。
「顔歪んでますよ…?」
「おっと、これは失敬…。呪いという封印された世界が私をこうしたんだろう?」
「多分リュウカ様自身の力ですね」
「え?」
「リュウカ様に隠されている力は…とんでもなく強いものを感じます。多分その力は、カオスさえ上回るものがあると思います」
「いやいや、チートクラスの力がある訳が…」
「私には分かりますよ、力を封じる為の呪いって事。それが解放した時…どちらに転がるか、世界の覇王になるのか。はたまた…闇の帝王になるのか」
「…私は私の仲間を守るための力、そんな義理堅い世界なんて要らないわよ」
「それ聞いて安心しました…さ、行きますよ」
「え? どこに…?」
「ある少女様が眠る場所に」
「わかった…」
世界レベル装置から先に歩き出すセナ、その後をリュウカがついて行いく。
階段を1段ずつゆっくりと降りながらセナは話す。
「ミナ様は、呪われた血族の一人。つまり彼女が目覚めれば…ルミナスフユーゲルと対抗出来る呪いの力を放てます。リュウカ様の能力とミナ様の力でチート能力とやらを抑え込むことが出来るはずです」
「根拠はなんなのよ?」
「呪いの力は、実は…別の使い方がありまして。呪われた力は負の力、普通はマナと呼ばれる魔力から来ますが…。呪われた一族は、ブラットエレメントを扱い戦えます」
「ブラットエレメント?」
「血の呪い魔法。魔術式系統の術式です」
「…あれ? 魔法式が普通なんだよね?」
「はいそうです、違和感を感じて妥当です。
この術式は…両方扱えるんです、これが呪われた一族の最強の術式です」
「それで、負の力と術式の意味は?」
「負の力は、負の感情からですが…。リュウカ様からはそんなのは感じられません。むしろ想像力…イメージ力から来てますね、術式と言うのは…究極の一撃、または武装術として使われますね」
何となく感じたのは、アルテマウェポンみたいな最終武器とか強い一撃を放つ技を意味するのね。
それよりもリュウカは、別の発言で身震いする。
呪われた血族っと聞くだけで寒気を感じていた。
対抗できるほどの、呪いの力があるという事実。
僅かながらの希望が見えてきたっと思えたが、何故だろう…本当に勝てるのか不安だ。
「今は世界レベル5…ある程度の人々はここに住見始めますね」
「人口増えるのか?」
「えぇ、もちろん。ただ…眠ってる洞窟に向かわなきゃねやばい。なぜなら世界レベル5になると閉鎖されちゃうので」
「マジか、ならさっさと行かないと」
「早く外へ行きましょう」
セナと共に裏口から研究所を出る。
「やっときおったか」
銀髪の吸血鬼ロリが壁に背を預けて腕を組んでいた。
「あ、私と被ってた人」
「被ってないわ!って、お主はあの装置を触れたんだ?」
「うん」
「やはり君は、異人…転生者だったのね」
「なんで分かるの?」
「あの装置、この世界に住む人は触れられないようになっておる。幻がそこにあるように、私達は触れなかったのじゃよ」
「へぇ、所でなんでセナはダメなんだ?」
「触れると死ぬ」
「あぁ…理解したわ。それで、何用かしら?」
「来ちゃダメなのかぇ?まぁわしは嫌でも来るがのう…。ミナを目覚めさせる為に来たんじゃが、目覚めさせる為には…神に等しい存在が必要かの」
「…思い当たる子が一人いるわ」
とゆうわけでリリナが呼んだ、小さく名を呟いただけで現れだ。
だが、何故かリリナは泣き目なのは謎である。
「私を利用するとか…ぐずん…」
「利用じゃないわよ?」
「うるさい、この二人は誰なのよ!? 私が見てない間になにかしてたんしょ!?」
「なんもしてないし、できないわよ?」
「百合の世界」
「リリナ次それ言ったら、実技な」
「じ、実技なんて出来るわけないでしょ?!」
「ふーん? 私とならやりそうだけどね」
「うぐっ、それはそれよ!元男って卑怯よ!」
「リリナが転生させたから…ね」
「うわぁん――――!!」
そんな会話に花を咲かせてると、研究所から少し離れた場所に岩肌を横穴開けたような、人工的に作られた坑道の入口があった。
鉄柵だが、錆びて朽ち落ちている、もはやある意味を与えさせないが、ロリ吸血鬼はこう発した。
「時間は流れ過ぎた、ルミナスフユーゲルは神の領域を超えて、もはや存在すら分からない。
「チート能力」は異世界らしくないイレギュラーな存在、そんな奴が無双してた日はそう遠くない。
カオスに紛れて、人類を滅ぼした存在だった…そいつが異人でもあり故に…ロンギヌスは異世界人と対等に戦えない。
もちろんカオスさえも抗えない。考え行き着いた場所は…恋人ミナだった。
その宿る呪いを武器にする事で封じられるっと考えた、結果保有する場所が…こんな坑道だとね」
その口調はどことなく寂しさを感じさせた
長々と言った言葉は、それなりに意味があるのだろう。
ロリ吸血鬼は、そのまま坑道へと先に踏み入る。
「ロリ吸血鬼、何を知ってるんだろう…」
「ロリ吸血鬼ではありません、ロスターズ・エルペス様です」
「パクリ吸血鬼じゃなくて?」
「パクリじゃないですよ、胸違いますし」
「貧乳を悪く言うなぁぁぁぁ!!」
「貧乳批判…私出ます」
「貧乳教祖リリナ様が…成敗するらしい」
数秒後、セナの火属性エレメントに吹き飛ばされたリリナであった。
「えっと…名前言うタイミングでなんで今なのよ?」
「すんません…」
「時間が無いので、行きますよ。世界レベル5になれば生物だって蘇るんですから」
「はーい」
研究所の坑道、ちゃんとした作りで湿気がないカラッとした坑道内、吸う空気も暑苦しくはなく、清々しい爽やかな空気である。
歩いて3分ぐらいで、棺が置かれた場所に着く
そして、エルペスは棺の前に立ち止まり、こう小さく言う。
「世界が滅んで数百年間、人はいなかった訳だし…。この坑道は、まだ現在じゃのう」
エルペスをリュウカ達の方を振り向き、戻ってリュウカ達の前まで歩き立ち止まった。
ポケットから取り出したのは、2つのリングである。
「なにこれ…綺麗」
「魔法リングかしら?」
「うむ、これをたくそうと思っての。お主達はきっとあの大天使に勝てる、じゃから…好きな方を選んで持って行くが良い」
リュウカとリリナは、エルペスからもらったリングを手に取った瞬間である。
エルペスはゆっくりと力が抜けたように倒れた。
「ふぅ…疲れた」
「エルペスさん、寝ちゃダメですよ…。エルペスさん…? 起きてくださいよ!」
「人を勝手にけなろすな…死なぬよ」
手を開きエルペスから貰ったリングを見る。
青い宝石と赤い宝石が埋め込まれたピンキーリングである。
「これは…?」
「魔法石リング、所有者の生存能力と魔力を高める指輪。座右の銘は蒔かぬ種は生えぬと人事を尽くして天命を待つ…意味深いわね」
「有難く使おうかな」
「うん」
リュウカとリリナはリングを人差し指に嵌める、特に変化はなかったが、合わさるようにガタガタと棺が動く音が鳴り響いた。




