「願い」を聞いた世界
私はあの戦いを、一人で解決しようとしてみんなを巻き込んだ、だけど、結果的には致命傷の受けて死にかけた。
仲間が次々やられていく姿を、私は私で何してるんだろうっと思った。
ろくに戦う力なんてない、仲間を頼って自分は…その力に削ぎ合わないぐらい弱い。
また掠れた視線の先で、誰かが倒れた。
もう見たくない、耐えられない、そんな気持ちが爆発的に強く思い描いた。
しばらくして、その戦いの光景が、一時的に止まる…いや、時が止まっていた。
謎の声は、一度だけではなく二度目も声だけ聞こえた、今度はハッキリとした声だ。
「お久しぶり、リリナ」
その声は、明るく元気な声だった、間違いなく聞き覚えがある声…アカシックレコードだ。
「な、なんで君が…!?」
「君の意識に僕が語りかけてる。それでね、この戦いの結果を僕は知っている。それは二文字で表せば、敗北。なんで分かるか、知っている?」
「……アカシックレコードは、銀河の全ての出来事を記録する存在。それが、君の固有能力だよね」
「そうだよ、当然先の未来も分かる。君達を何故この戦い…そう、負ける戦いに向かわせたか分かる?」
意図が分からない、いや、分かっていたらこの戦いには戦わなかっただろう。
私は答えることが出来ないまま、アカシックレコードは話だした。
「君達には、この…チート能力。神の力とも言える絶大な力の前で、今の力で勝てるのか試させただよ」
「試した…?」
「うん、このままだと、世界を救う前に君らが消滅するからね」
「え? 話が…分けがわかんない…」
「消滅は、そのまんま…カオスにすら勝てないままこの世界は滅ぶ。例えどんな人が来ようとも、人が住める場所じゃなくなる」
「…それだけの力があるのね」
「うん」
この時、痛感したのは…固有能力がない私である。リュウカは、急成長やキスした相手にスキルプレゼント的な力がある。
なのに私は、ただの自堕落女神。
なんも力がなくて、魔法しか使えないとか、「お前本当に女神か?」ってなるわけだった。
「…君に果たす使命は何かな?」
「果たす使命?」
「こうしたい、ああしたいって奴だよ。君にはそれがあまり感じられない」
「ダメ出しですかぁ?」
「まぁそうなるだろう、思い出してみなよ。君の目的と使命をね」
私は考えた、奴を倒したい復讐の牙と皆を守れるだけの力…。
それが両方できるのであれば、私はなんもいらない、だけど何故だろうか…躊躇う。
「迷いがあるね、君は片方しか選べないの?」
「それは…」
「倒したい敵がいるなら倒す、守りたいものがあるなら守る、たった2択だけど、欲を出せば両方でもいい筈だよ」
確かに一理ある、その2択をどちらかにしろなんて言われてるわけじゃない。
なら、私がすべき使命とは―――。
「アカシックレコード」
「うん?」
「君の力なら、私に力を貸すこと出来る?」
「不可能ではないよ、ただ…そうすると君は長くはいきられない」
「それでもいい、今すべき果たすべき使命は…この世界を取り戻す為にある。なら、私の命がちった所で…彼に託せる」
「…本当に信用してるんだね彼を」
「うん、先に死んでまた先に死ぬ選択はかってだけど…彼は私を恨まないよ。私がまた会いに行けばいいんだしね」
「ホジシィブのリア充ってこうも熱々なんだね…。クソ爆ぜろ!!」
「オーホッホッホ、負け犬の非力発言が聞こえるですわ!!」
「はぁ…さぁやるよ。多分一から世界はやり直しだけど」
「え?! それだけ強いのそれ」
「当たり前だよ、時空の歪みを作ってパドックスを引き起こさないと、歴史は変えられない」
その後、私の視界は…全ての時が巻きもどる。
まるで逆再生を見てる気分だった。




