秘石を融合する前にやるべき事
リュウカ一行は、ネスプーンがいる店まで歩きもどる。
ネスプーンは、やや驚き顔をしながら自ら作った料理を振る舞った。
魚と缶ずめしかないのだが、それはそれでかなり贅沢なのでリュウカ達は食べた。
食べ終わり、食器をネスプーンに手渡して
リュウカはバーカウンターにある鉄製の椅子に座り口を開く。
「いっぱい食べたし、世界レベルアップの話をしようか。 リリナ分かるだろ」
「えーとね、世界レベルアップは「秘石」と呼ばれる物が必要で、今私が手にしてる「青秘石」とそこにある「白い秘石」を合わせると世界レベルが2になるわ」
追うようにネスプーンは、皿を拭きながら言う。
「でも、愛がないと無理ですよ?」
「ふふん、そこで使うのは「共同作業スキル」よ。まぁ、夫婦用のスキルなんだけどね」
「夫婦用のスキルとはなんだ…。そもそも、あれはリリナ―――」
リリナは、突然大きな声で発する
「ワ――――!! ダメ言っちゃ!!」
「なんでだよ?」
リリナは微かに顔を赤くしながら、こうあわて口調で言う。
「だ、ダメだって! なんで言っても、それ入っちゃダメ! だから、デリカシーないって言われるんだよ《《童貞ちゃん》》!!」
童貞はバワーワード最強レベルだ
だがな、処女のリリナだけには言われたくなかった――――!!
無駄にショックで、精神的ダメージがぁぁぁぁぁ――――!!
ふと、リュウカの脳裏に浮かんだのは妹茉莉に言われた一言。
『お兄ちゃんって、デリカシーなくて変態で、夜中変な声を部屋から出して、童貞で常に私の体を舐めまわして見てる。キモイから目の前から消えてよ』
内心的に響いた一言が掘り起こされた、だが、耐えしのぐリュウカ―――。
息を切らしながらも、リリナにリュウカは言う
「悪いな…童貞が…守れない人は…なんも…なんも守れやしないんだ―――!!」
「どっかの名言パクってるわ…」
「童貞でも悪くは無い。だが、少しは興味があるアレ。時を戻そう」
「失言だけどそれ」
「うるさいなぁ、俺の童貞に何が気に入らない? 処女」
「処女と書いて私の名前呼ぶな変態!!」
とか話して、軽く笑ってからリリナは言う。
「世界レベルは、元々の世界を取り戻すためにある。もちろん色んな機能も戻る」
「色んな機能?」
リリナは淡々とした口調で言う。
「ゲーム画面って分かるでしょ? ウィンドを開いて、閉じたり出来る。もちろんステータスとかも数値化して見れる。そんな機能」
「あー、異世界ゲーム化したような話ね。ラノベ系ならよくあるよね」
「そう、それが出来るのよ。もちろんスキルは今まで、《《手にした物とイメージ》》出できていたけど、正式スキル化するから口で言えば発動できる様になるわ」
リュウカは顎に、手を添えてこういった。
「鬼畜女神に破滅されないか…これ?」
リリナは顔をひきつりながらこう言った。
「だ、大丈夫よ…他の世界の人だから…うん。きっと来ないはずよ」
リュウカは鉄製の椅子から降りて、こういった
「まぁ、融合的な感じなんだろ? 今、世界レベルあげるのか ?」
「いいや、夜まで待って欲しいかな―――」
――――――
月明かりが、海面を照らして銀色に反射する。
波打ち際は、ザザァ…っと潮が満ちたり引いたり白波をたてる。
静かな海である、空も雲は無く、砂浜は昼間の陽射しを吸収して暑さを放ち、足の裏がやや暖かい。
そんな砂浜で、リュウカはキャンプファイヤーする為の木を探す。
だが、海岸だけあり…砂浜にうちあげられてるのは、砂と紛れたワカメと、どっから流れてきたか分からないゴミと長い竹である。
たまに思うのは、海から漂流する竹の存在で、この世で一番不自然である。
そして、酒瓶が砕けて砂で削られた「シーグラス」という綺麗な宝石みたいな色がチラホラと下を見て歩くと見つかる。
海だよなぁ…てか、木が無いんだけどな。
これじゃ、キャンプファイヤーもクソもない。
「あ―――兄貴―――!!」
そんな声が後ろから飛んだ、後ろをむくと
堤防にラインハルトとユートピアの姿があった。
「おっ? 海に来ないんじゃなかったのか?」
そうリュウカは叫んだ、そしてラインハルトとユートピアは堤防を飛び降りて、リュウカの元に歩きながら言う。
「まぁそのつもりだったんだけど」
「私達、結局暇だから来たんだ〜」
ラインハルトは頭を描きながら、ユートピアは周りをまた渡しながらリュウカの元に来る。
ぬるい海風が吹いて、髪の毛が揺れたリュウカはこういった。
「はぁ…。なら最初から行くって言えよ」
ユートピアはえへへっと言って、ラインハルトは軽くため息を吐いてリュウカに尋ねた。
「それで、兄貴さ。夜の海一人で歩くとかなんかあったのか?」
リュウカはこう答えた
「あー…、木を探してたんだけどなくてな」
ラインハルトは、周りを見渡してこう言った。
「流木と丸太ね、確かにないね…。僕が探してこようか?」
「ふぉ? 僕だと?!」
「僕も私も同じよ、探してくる」
ラインハルトは再び、堤防の階段を使い登って行き歩いていく。
ユートピアは、砂浜をゆっくり歩いて波打ち際付近まで行き眺める。
海に浮かぶ月明かりに美少女か、いいねぇ〜リアルだと絶対ないシチェーションだけどな。
月明かりは、海面を照らす、ユートピアの緑色の髪の毛が薄く透き通る姿を見た。
リュウカは、ユートピアの所まで歩き隣に立ち止まって口を開く。
「海眺めて何を感じてる ?ユートピア」
「…ジャングリラをね。彼、海好きだったんだ。この世界が滅ぶ前は、よく夜の海辺で二人で居たかな。懐かしいなぁ…」
「結局、ジャングリラは…カオスに触れて取り憑かれていたな。何のために地下に居たのかはよく分からないけど」
「ジャングリラはラグナロクを《《守る為に》》あの地下に居たんだと思うよ。これは、私個人の考えだけど…。ラグナロクの力を押さえ込んで、《《必要な時に使える様に》》していたんだと思う」
「必要な時ってまさか…?」
ユートピアはリュウカの方をゆっくり向いて、軽く微笑んでこういった。
「カオスを倒すのが神々の願い。理想郷は私達で導く光、だから…リュウカ達の力を貸してほしいの」
軽く海風が吹きつけて、銀髪の長髪が揺れた。生ぬるい風がしばらく続き、潮が砂浜に打ちつけて白波をたてる。
リュウカはそんな海を眺めながら言う。
「俺の目的は、異世界を元に戻すのが目的。自分が生きていた世界よりも、何倍も生きがいを感じている。その為には世界レベルが必要だから、それを知ってるユートピアとかが必要不可欠だ。協力してやるよ」
ユートピアは、リュウカの横顔を見て目をつぶり月空に浮かぶ海を眺めたのだった。
プチ解説
この海上探索篇は、緩い時間が流れてます。
と言うのも…異世界ロリのTS転生者篇は最初は緩く書いているのでそこから来た感じです。
ここら辺から、ちょっとラブコメ? 見たいのが幕を開ける感じですのでよろしくお願いいたします。




