洞窟その先に破壊を試みる人とそれを阻止する人
強い光の先には…見たことがない空間が拡がっていた。
広大な円状に作られた洞窟には、たくさんの本が壁にぎっしりと積み上げられてる。
床は洞窟とは思えない青いタイル、まるでその空間が一室の様だ。
壁一面は白に統一され、天井は光が射したように眩しく光るクリスタル型の鉱物が浮いていた。
張り詰めた空気感が漂う、丁度真ん中辺にはラインハルトと1人の青年の姿があった。
この青年は白い髪の毛と青い瞳で、軍人の服を着こなしていた。
その奥には…1人の女性が体育座りで試験管のようなガラス張りの水槽の中には青い水が入っておりその女性は浮いていた。
軍人の青年はこう口を開く。
「貴様…ラグナロク様が目覚めるのを阻止するつもりか…?」
「あぁ、どう見ても苦しそうだろ。それにこの世界は滅んでなんもないけど、あんたみたいな事の再発は許せないね」
ラインハルトの口調的には、この世界を滅ぼしを再発させたくはないっと言ってる。
だが、その女性となんの関係があるかは不明である。
軍人の青年は、軽くニヤついてこう訊ねた。
「面白い…貴様の名は?」
ラインハルトはその訊ねに、やや低いトーンで答える。
「ラインハルト…恐らくこの世界最強だ」
その名を聞いて軍人の人は片眉を上げて聞き返すように言う。
「ラインハルトだと…?」
そこに、リュウカ達が乗るバイクが突っ込む。
階段の段差を利用して、高く飛び上がり…リュウカとリリナはバイクから飛び降りた直後…そのまま水槽に向かってぶつかり爆発した。
「なっ…!?」
「うおっ!?」
驚き声を出す青年とラインハルト、爆発した水槽を眺めるた。
リリナはリュウカを抱きしめて床を転がり、胸板がない感触にリュウカは失意した。
「いたた…リュウカ大丈夫?」
「な、なんとか…」
「……(疑いの目をするリリナ)」
「な、なに?」
「貧乳で悪かったわね!」
「何を言ってるんだ、微弱なクッションで助かったよ?」
「目をそらすな目を!」
お怒りであるリリナをよそに周りを見渡したリュウカ。
しかし…なんだここ
洞窟にこんなもんがあるなんて…
いや元々あったのか、深さ的に人は来れない場所だからな。
ん? ラインハルトいるじゃんか。
ラインハルトはこちらを見てニッと笑う、何笑ってんだよ? っとリュウカは目を細めた。
まぁ表情は、あの時とおなじーー
茉莉は、小学生の時はやんちゃで活発
それこそ、男勝りがあった
故に学校内ではガキ大将的存在だった。
俺はその正反対で、よくいじめられていた
そんな時に、茉莉が助けに来てくれた
だが…そんなある日。
俺は…学校向かう途中に同じ学校に通う男子囲まれた…。
明らかに人質で、茉莉を呼び出して
茉莉をボコボコにする話だった。
俺は鉄の椅子にガムテープを、体や口にまかれて身動きが取れなかった
来ないだろうと思ってたが、茉莉は来た1人で
そして、茉莉はその男子と喧嘩がはじった
流石に女の子1人に対して男が複数。
普通に感じたら、それは…情けない話だ
次第に…茉莉の姿が消えつつあった
その時…俺何かが弾け飛んだ。
気付いたら、俺の周りには血溜まりで
無惨に転がってる、ガキがなんか何もいた
そして、茉莉が泣きながら止めていた。
その時の目は…完全に目が虚ろって居たらしい。
それ以降、茉莉は大人しくなり
俺を見てあのニッとした、口を軽く笑う姿を見せるようになった。
その時に限って、茉莉はーー無茶するんだ
あの笑みは、中学に上がっても変わらなくて
それが意味するのは、完全に争うする意味する
『自分が強くなきゃ、お兄ちゃんいや、兄貴をを守れないからーー』茉莉はこの時から男勝の口調になった。
リュウカは生唾を飲むと、リリナがリュウカを抱き抱えて走り出した
「うおっ!?リリナどうした?!」
「ラグナロクから逃げるわよ」
リリナの表情は、険しくとも少しだけ苦笑い
確かに、あのラグナロクが眠っていたガラス張りの試験管のような物は破壊されてる…いや破壊したのか。
けど…変だ、中身がないーー
リュウカは上を見上げると…全裸の女性が虚空を歩いていた。
紫色の髪の毛を肩ぐらいまで伸ばしてる
右目が赤く、左目が黄色い
オッドアイと呼ばれる、左右の色が違う瞳だ
そして、高く片足を上げて、勢いよく下に向けて振り落とす。
「リリナ回避! 回避!」
「へっ!? 」
青い床が一気にひび割れて粉々に砕けた。
「ヒィぃぃぃぃ―――!?」
「な、なんだ…あの全裸でやべぇ女の子は!?」
「あれがラグナロクよ、神々の運命の意は有名な話。リュウカ達の世界でいえば北米神話に記されてる…世界の終末の日、その意味をしてるのは世界を滅ぼして終わらせる混沌よく分からないものが合わさった現象訪れる前兆よ」
「んな無茶苦茶なもんなんでこんな場所に!!」
ラグナロクからの凄まじい一撃は、逃げるリリカを追い詰める。
「はぁはぁ…」
「リリナ…お前…」
「こうしたのも私に責任があるわ。だから、君たちを守らなきゃならない…」
強い衝撃でリリナはまともに背中に強い一撃を受けて、リュウカを違う方に押し飛ばした。
「いったぁ…」
リュウカはゆっくりと体を起こした、リリナを見ると床に寝そべって目をつぶっていた。
リュウカは走ってリリナに近寄ろうとすると、ラグナロクが目の前に現れて口を開く。
「貴様ら人間が…何故女神を助ける? 君…何故にここに来た?」
その発言に目を点とさせたリュウカ、確かに神らしい圧力を放つ。
だが何故だろうか…イメージと違うことを、言ったので拍子抜けしてる自分もいた。
「なぜって…あの軍人が理由です」
「意味わからん」
「意味なんてないよ! ただの探索気分で来てたけど妹を助けるためだからだよ!?」
「ほぅ…」
ラグナロクはリュウカの屈みこんで顔を見て言う
「君…誰かに似てるな。このラグナロクに無粋な事をした――君は《《おとこ》》か?」
「へ?」
唐突の質問に目を点とするリュウカ、ラグナロクは何故か話を続ける。
「いや、私に殺されるのを嬉しがって、殺されるの待たれると殺せないじゃん。そのうちに恋心とやらに目覚めたけど…殺された」
いや残酷なてんかいしかないんだけど!? っと内心思ったがこの時リュウカの脳裏に浮かんだものがあった。
この話もしかして…あの黒歴史ノートにラグナロクを書きまくって死んだ奴か…?
《《殺された》》って…ラグナロクが殺したんじゃないってことか。
いや尊死…したのかもしや? アリなのかそれも!?
そんな感じでいるとラインハルトがリュウカに向かって吹き飛ばされて激突する。
「ぐほっ!? ボケたつもりじゃないけど物理的な全身ツッコミは聞いてない! てか重いんだけど!! 助けてヘルプ!!」
「む?」
「助けて!!」
「悪い私バイトあるんだ」
「バイトなんてやってないだろ!!」
リュウカは下敷きになり、パタパタしてるとラグナロクが、ラインハルト体をズラしてリュウカを助けた。
「…私は実に気分がいい、世界の滅ぼすとか厨二病的な思考は私は要らないわ」
「中二病な…酸欠やば…」
ラグナロクは右手から強い光を放ち1つの剣の形にした、それを具現化させて一本の剣にする。
軍人の青年はそれを見て口を開く
「ラグナロク、僕と理想郷作るんじゃないのか?」
「ジャングリラ、私は人間しか興味が無いのわかる?」
「おかしいな…君は人に恋したからそうなのか? 僕には興味が無いのか」
「な、何を言うの!?私はそのつもりじゃないわよ!!それに…失われた地平線ってこの世界にはいっぱいあるわよ? とゆうかあんたには興味無いわよ」
「まだ足りない…僕には…力が足りない…」
ジャングリラから黒い瘴気が放たれる
それを見たラグナロクは驚きながら言う
「あんたまさかその瘴気は…混沌の…。カオスに触れたの?」
「ラグナロク…君が眠っ出る時間は長い。その時間で君を《《弱体化》》は出来てる、触れたんじゃない全てが僕の力さ」
ラグナロクは力なくゆっくりと膝を床についた、リュウカは驚き近寄る。
「か、体に力が…!?」
「ふはははーー!! これだよ、これだよ!!君をゆっくりとじっくりと…殺せる。こんな日が来るなんて…あぁ…贅沢だぁ…」
ラグナロクは歯を、食いしばるって動かすが
体が力が入らず動かない。
リュウカはジャングリラを睨んだ、この上ないぐらい怒りが込み上げる。
ジャングリラは、ラインハルトのところまで歩き…小さなナイフをポケットから取り出す。
「さぁ…なぶり殺そうか?ラインハルト」
「ぐっ…」
「ラグナロクを完全に、力封じ込ませに失敗したのは…君のせいだよーー」
ラインハルトはラグナロクの攻撃を受けていた為、身動きが取れないでいた最中であった。
血が吹いた、それをニヤリとするジャングリラ。
「ふはははーー!!」
狂気に満ちた高笑いをするジャングリラ。
ラインハルトはゆっくりと目を開けると…その血飛沫はーージャングリラからだった。
「なっ!? こ、この木刀は…!」
カランっと床に落ちたジャングリラのナイフ。
手に持っていた、右手のナイフは木刀が貫通していたのだ。
ラインハルトの顔には傷がなく、ジャングリラの手からの血が付着していた。
リュウカがこう静かな声で口を開く。
「この薄汚ぇ手で私の妹を触るんじゃねぇよカス!!」
「き、貴様ァ!!」
その貫通した木刀で、ジャングリラの顎を強打させて地面にゆっくりと落ちた。
「あ、兄貴…?」
「よく耐えたね《《弟》》、流石私の弟よ」
「…喋り方どーしたの?」
「あれ?私…あれ?なんだこれーー!!」
プチ解説
なんかのガラス試験管っと言う表現ですが、実際は人が入ってる水槽をイメージしてもらえればいいかなぁって思います。
ラインハルトは最初に向かって戦いをしてました、理由はカオスの力を制御するために、ジャングリラが頼み込んだ流れになります。
しかし、二人が現れたことにより制御があやふやになりまして…カオスの力が少しずつ溢れたずってかんじなりました。
何故かあの洞窟の先にこの場所があるのか、それは現段階では分かりませんが、そのうちに明かされるとは思います。