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番外編 クリスマスの夜に☆

※本話は本編には全く関係ありません! 設定とかツッコミ所満載です。

※下ネタ多少有り。妄想垂れ流しなのでご注意ください。作品の印象を崩したくない人、倫理観の強い人はスルーでお願いします。


書き始めた時はクリスマスより前だったんです……。

調子に乗ったらこんな事に。長いです。(14k文字超え)


年明け間近ですが、一応書いたので投稿してみます。

もしかしたら消すかもしれません。


メリークリスマスでした。

























 クリスマス・イヴ。


 雪化粧を飾る街は華やぎ、イルミネーションが街の至る所を彩っている。

 街には浮かれたカップルで溢れ、浮き足立つ空気に包まれていた。

 駅前の大通りは人並みが絶える様子も無く、一体この街のどこにここまでの人が居たのかと思えるほどだ。


「……」


 俺はぼんやりと雑踏を眺めていた。


 いや、ぼんやりしてて良い立場では無いのだが。

 何せ今はバイトの真っ最中。街の洋菓子店の路上販売員の助っ人として引っ張り出されていた。


 しかし、それでも、俺は一体何をやっているのだろう、と言う考えが脳裏にちらつく。


 特に、目の前をいちゃこらと乳くりあいながら歩くカップルを見ると、尚更に。


「はぁ……」


 無意識に漏れたため息にハっとして、俺は横に視線を走らせる。


「ふふふふふ……」


「……ぉぉぅ」


 物凄く笑顔の眩しい美人さんが立って居た。眩し過ぎて直ぐに視線を逸らしたいくらい。


 そう、皆さんご存知。魅惑の姉さん大友理沙さんにあらせられる。


「……ため息吐く暇が有ったら呼び込みやりなさい?」


「い、イエスッサーっ!!! いぃーらっしゃぁせーっ! クリスマスケーキ安いよ安いよーっ! 店じまい間近のタイムセールだ! 買うなら今っ! 安いよーっ!!! あ、そこの奥さんいかが!? 今夜は旦那さんと食べさせあって、その後はお互いを頂くってのわぐあぁぶっ!?」


「誰がそんな呼び込みしろと言った!? あ゛!?」


「ぐ、ぐーはアカン、ぐーは……」


 理沙に腰の入った右ストレートを右頬に頂戴して、サンタ姿の俺は地べたにひれ伏す。


 ミニスカサンタコスを見事に着こなし、妖艶さと可愛らしさを実に絶妙なバランスで体現する理沙さんは、まるでゴミで見るかのように俺を見下していた。

 人によっては息を荒くする所かも知れないが、残念ながら俺はそんな性癖は無いのだ。ただただ痛い。

 まあ慣れっこだが。


「……黒か。ぐ、ごはっ!?」


 ミニスカの為、魅惑の逆三角形もバッチリだ。振り抜かれたおみ足に薄いデニール数越しの逆三角形がバッチリだ。レースの柄もバッチリだ。


 バッチリだ。


「でも、トーキックはアカンよ、トーは……」


 鳩尾に綺麗に入った理沙のヒールの爪先に、今度は蹲る。


「あ?」


「あ、いえ、なんでも無いです、はい。ごめんなさい」


 THE土下座。ソッコーで土下座。目にも止まらぬスピード土下座。我ながら見事な土下座だ。土下座土下座。日本の文化ネ。


 クリスマスの空気に当てられたのは俺もらしい。


 今ならなんでもやれそうな気がするぜ。自暴自棄な方向で。


 普段の俺ならこんなことしない。絶対に。


「はぁ。こんな姿あの子達が見たらなんて言うのかしら……」


「んあ? なんかいった?」


「なんでも無いわよ」


 そう言って雑踏へと再び視線を向ける理沙姉さん。俺も立ち上がり理沙に並んだ。


「でもさー、流石にもう売れなくなってきたし。つかカップル共のいちゃこらを延々と見続けるこの苦行たるや……」


 只今の時刻は20時を回った所。ケーキの売れ残りもあと僅かだ。

 頑張った方だと思うよ。うん。


「そんなもん分かってるわよ。てかヤメテ、私まで悲しくなってくるでしょ……」


「おおう……」


 俺の言葉に目に見えて肩を落とす理沙に、何とも言えなくなった。

 クリスマスは独り身に滲みるのです。


 だから、俺は一つ提案をしてみた。


「……ならさ、今日は一緒に夕飯でも食べない? 外はカップルだらけだし理沙のマンションとかでさ。作らせるのは申し訳ないんだけど、俺久々に理沙の手料理が食べたい」


 独り身同士仲良くさ、と笑いながら問いかける。


「え?」


 俺の言葉を聞いた理沙は、きょとんとした表情でこちらを見上げていた。


「無理にとは言わないけど、ダメかな?」


「ぇ、あ、その……」


 先程までのカリカリとした空気は霧散して、理沙の様子は打って変わる。

 何か恥ずかしいのか、理沙は顔を赤くすると視線を逸らしてしまう。

 その可愛らしい仕草が、普段美人で凛々しい印象の彼女とのギャップを大きく見せる。思わずドキリとするのは仕方ないよね。


 うん、可愛い。


 言ったら怒られるだろうけど。


 でも、密室だったら押し倒す自信あるわ。あれ、でも俺たった今その密室に誘ってる最中じゃね? 大丈夫か俺?


「……ぁ、ぅ、も、もちろん良いわよ! そ、そうよね、わ、私も宗と過ごせたらそれも……せ、せっかくだし、ちょっと良いワインとか出したりしても良いかもね!」


「おお、良いね。ほら、ローストチキン持っていって良いって話だったし丁度良いよな。んー、理沙の手料理楽しみだな。まあ、俺も手伝うけどさ。明日は理沙もオフだったしゆっくり出来るな」


「ふふふ、そうね! 腕によりをかけて………………ぁ」 


 張り切る様に理沙は、二の腕に力こぶを作るようなポーズをとり……そのまま固まった。表情も固まった。


「お? どした?」


「あ、いや……」


 そう良いよどむと、理沙は徐にしゃがみ込んでしまった。背をこちらに向けているので、表情も窺えない。


「……って、私ったら何浮かれてるのよ!? あの子達に約束したのをすっかり忘れてるじゃない! もーやだやだ! はしゃいで大人気ない! 恥ずかしい! あーうー、もうっ。……それもこれも宗が悪いんだから、宗が! 宗がこんな日に、そんな期待させるような事、言うから…………でも……宗とクリスマスかぁ。……良いなぁ。私も……うぅ、ダメよ。私は大人、大人なんだから……我慢して……でもぉ……」


 頭を抱えブンブンと左右に振りつつ、何やら呟いているようだが、聞き取りれはしなかった。

 俺は豹変した理沙の様子に恐る恐る声をかける。


「あの、理沙さん?」


「何よ!?」


 勢いよく立ち上がり、声を張り上げる理沙に俺はたじろぐ。


「い、いや。何って訳では、無いんだけども……」


「ご、ごほんっ。えーと、まあ、せっかくのお誘いだけども、今日はちょっと遠慮しておくわ。……誘ってくれたのにゴメンね」


 何やら堂々と断りの言葉を告げる理沙だったが、最後には、しゅんとしてしまっていた。


 その様子から、何か事情があるんだろうと察せた。そもそも最初は乗り気でいてくれたのだし、嫌がってと言う事では無いだろう。


「いや、大丈夫だよ。また今度改めるよ」


「ぁ……ええ、いつでも!」


 笑顔で頷いてくれた理沙に、俺は一安心するのだった。


「……こ、これくらいは良いわよね? これくらいなら……」


「何か言った?」


「いいえ! 何も?」


「そっか?」


 そのまま客も来ず、店じまいの時間となり、片付けをして撤収することにしたのだった。





「……クリスマス気分は味わえそうだな」


 俺はバイトからの帰り道、アパートまであと僅かと言ったところ。

 俺は少しほんわか気分で、手に提げたビニール袋に視線を落としながら呟く。


 何故か帰りがけに店の店主から、理沙と共にシャンパンを一杯ご馳走になってしまい。でも結局、一杯で済む事もなく、店主と奥さん、理沙、俺の4人で一本空けるまで飲んでしまった。

 中々旨いシャンパンにありつけ、夫婦と知り合いの理沙には感謝だ。

 

 元より話に出ていたローストチキンは無事回収出来た。それに加え、今回売れ残ったケーキまで頂戴すると言う豪勢なラインナップだ。

 5号のホールのケーキだ。一人ではまず食い切れないね。

 何日かケーキでカロリー摂取ってか? 死ねるわ。


「誰か呼ぶようだよな……」


 しかし、家に呼べるような友人が居るかと言えば首を傾げざるを得ない。


 強いて上げるならば、斉藤さんと真澄の顔が浮かぶが……。


 それは無いな、と頭を振った。


 おいそれと人を呼べるような立派な家では無い。ボロい安アパートに少女を連れてくるのには、流石に抵抗がある。事件の香りがしちゃうぞ?


「はぁ……あー寒っ」


 少し酔いも覚めて来た。現実を再確認すると、ため息を一つ吐いて凍える家路を急いだ。






「……?」


 少しの違和感。

 家の玄関のドアノブを握った時に感じた。


 何とは言えない、分からない微かなモノではあったけれど、それは違和感だった。

 俺は、まず、ドアノブをゆっくりと回した。


「……っ」


 ドアノブを捻った次の瞬間、それに気付いた。


 鍵がかかっていない。


「……」


 俺は瞬時に頭を切り替える。

 手に持つ袋は静かに床に置き、体勢を整える。


 視線を巡らすも武器になりそうなものは無い。長モノでは室内で邪魔になる。

 結局俺は手に持つ鍵を握り、先端を拳の小指側から出すように構えた。指と指の間から出すには鍵の形状がそぐわない為、こんな形に落ち着いた。


 よし。


 俺は、一つ呼吸を吐き出すと室内へと身体を滑り込ませた。


 居間へと続く極短い廊下を忍び足で進む。軋む部位は知っているから、当然そこはかわしていく。


 確かにここの地区の治安は間違っても良いとは言えやしない。この街ではぶっちぎりの危険地帯と言えよう。

 そうそう聞きはしないが、空き巣なんてものもあってもおかしくない、そう思える。


 だが、何故俺の家?

 自慢じゃ無いが、俺の家に金目の物は何も無い。断言出来る。

 生活に必要な最低限度の物しか置かない性分だからだ。

 強いて言えば、32インチの液晶テレビぐらいかも知れないが、それだって5年落ちぐらいで大した価値も付かないだろう。


「……」


 ここでもう一つ気付いた。


 暖房がついている。部屋に置いてある石油ファンヒーターだろう。

 我が家は廊下も含め、過ごすのに程好い温度まで暖められていた。

 と言う事は、大分長い間侵入者はウチで過ごしていたことになる。若しくは、つけたままで撤収したのか。

 どっちにしろ気を抜く理由にはならない。


 さて、鬼が出るか蛇が出るか。


 俺は居間に突入した。

 照明のスイッチに手を添え、息を整え、明かりを灯した。





ーーパンッ、パパンッーー





 発砲音っ!? ここ日本だよなっ!?


 幸い初弾は外れたのか身体は動く。


 俺は無意識に上体を限り無く下げると、目標へと飛び込む。






 次の瞬間ーーーーー。








 

「「メリークリスマス!!!」」


 そんな弾む声が部屋に響いた。


「……は?」


「「えっ……」」


 飛び込んだ勢いは止められない。

 咄嗟に犯人は"彼女ら"だと理解した俺は、可能な限り勢いを殺し、体勢をダメージの少ないモノへと変えた。


「「きゃあっ!?」」


 どん、と並んだ二人とぶつかる。

 体重の軽い彼女らは大した抵抗も無く俺に押し倒された。

 幸い、本当に幸い、その倒れた方向には俺の畳まれた布団が置かれていた為、彼女らはその上に倒れる事になった。


 ダメージの少ない格好。すなわちホールド的な。


 まあ、二人に抱きつく感じだな。


 そんな訳で、只今抱きつきながら布団に押し倒した状態でして。

 俺は顔を上げ、二人を見下ろす。


「はわっ、さ、さささ、さわ、沢良木ひゅんっ……。あ、の、わたし……っ」


「し、宗くん、だ、大胆……だよぉ。で、でも、あたしはいつでも、だ、だだ、大丈夫だよ!?」


 俺の腕の中では、真っ赤なミニスカートにノースリーブ、てっぺんにポンポンの付いた三角帽、と言うコスチュームに身を包んだ、とびっきりの美少女サンタクロースさん二人が、顔を真っ赤にして縮こまっていたのだった。


 ……つまり、どゆこと?








「ほんとごめんっ!」


 俺は今、目の前に座る二人のサンタさんへ土下座をかましていた。

 先程に引き続き、またもや土下座である。土下座日和である。


「だ、大丈夫だから沢良木君! そんな、土下座なんて止めてよ!」


「そうだよ! 元はと言えば勝手に家にお邪魔してたあたし達が悪いんだし!」


「いや、しかし、押し倒してしまうなんて……」


「それも大丈夫だよ! 痛くもなんとも無かったし!」


「そうそう! ちょっとびっくりしたけど、倒れた先は布団だったしね。むしろその後がラッキーと言うか……」


「は? ……ラッキー?」


「あっーあっー! そ、そんな事より沢良木君! 遅くまでお仕事お疲れ様! 今日は真澄と二人でクリスマスパーティーを企画してみました! パーティーと言っても、わたし達だけだけど、えへへ」


「宗君、勝手にごめんね? でも、理沙さんにも協力してもらって、愛奈と準備させてもらったの。家に入れたのもそのお陰なんだ」


 真澄は俺が理沙に渡していた合鍵を見せてくれた。それでウチに入れた事に合点がいった。


「あー、そう言うことか。だから理沙がさっきあんなことを」


 今夜のお誘いを頷いたり、いきなり断ったり。俺は挙動不審だったお姉さまを思い出す。


 この話があったから断られた訳だ。最初に頷いてくれたのは、まあ、抜けてたんだろうな。

 なんにせよ、先程の事故はお咎め無しのようだった。


 二人が怒っていないと安堵した俺は、そこでようやく目の前の美少女サンタ達の格好を見る余裕が生まれた。


「……」


 しかし、まあ。なんだ……。


「宗君?」


「どうしたの、急に黙って?」


 二人の美少女は揃ってお揃いのコスチュームを身に纏っていた。

 頭にはサンタクロースのシンボル的なふわふわポンポンな赤い三角帽子。

 この時期には室内ですら少し肌寒そうだが、サンタ感溢れるノースリーブの上着から出ている玉の肌が眩しい。肘から手首にかけてアームウォーマーを着けていて、これも袖にふわふわのファーがあしらっており可愛らしい。

 そして、膝上15センチ程度しか丈の無いミニスカート。裾のふわふわで防御力は高そうだか、ちょっとした事故が実に恐ろしい。うん。危険は予知しないとな。うん。角度がちょいと惜しいげふんげふん。

 当然そこからすらりと伸びる二人のおみ足はとても眩しい。靴下は短い物を着けているため、二の腕以上に肌色面積が広く、甚だ目に毒である。是非ともその太ももで膝枕などはいかがでげふんげふん。


 まあ、つまり二人共ひじょーにグッドで。


「二人が可愛くてな。目が離せなかった」


「「あうっ……」」


 今宵はクリスマス。

 浮かれた世の中に釣られるように、俺も浮かれてるのさ! ほら、それにほろ酔いだから!


 今ならなんでも言えるぜ、メリークリスマス☆


「俺にとってのクリスマスプレゼントは、二人の可愛い姿を見れる権利って訳だ」


 こんなキザったらしい事だって言えるんだぜメリークリスマス☆


「あうぁう……か、可愛いなんて……あぅ」


「うーっ、実際に言われると胸がくるしーよー!」


 俺なんかの言葉に、喜んでくれたのか二人はニコニコとしながらじゃれあっていた。

 仲が良いのは良いね、うん。


 俺が微笑ましくその様子を見ていると、不意に二人が頷き合い、俺を見た。その表情は恥ずかしい様な熱っぽい様な。


 彼女らは徐に俺との距離をすり寄って詰めてきた。

 土下座から起き上がった俺は正座で座っていたのだが、二人はその俺にくっつきそうな程近付くと、揃って見上げて来た。


 四つん這いで猫の様なポーズをとり、俺を見上げる二人。

 少し上気した表情は少女とは思えない妖艶さで。


「「宗君に見て欲しくて着たんだよ?」」


 こてんっ、と首を傾げて上目遣いを下さる美少女達に、俺は理性の糸が切れない様、必死に保つ。


「ぁ……あり、がとうな……嬉しいよ」


 なんつー破壊力だ!?


 ちくしょうっ! なんて生殺しだっ! くそっ、俺は一体どうすれば!? 何が正解なんだよぉ!?


 え、何? これは誘ってんの? ねえ?


 メリークリスマぁスっ!!!


 俺は誤魔化す様に、逃げる様に部屋の中に視線を巡らす。

 ヘタレじゃないぞ!?


「し、しかし、よく飾ったもんだなー。俺の殺風景な部屋がこんなにきらびやかに……」


 部屋の壁にはキラキラとした装飾や、オーナメントが飾ってあり、小規模ながらも正しくクリスマスパーティー然としていた。小さな物ではあったが、クリスマスツリーも部屋の片隅に鎮座している。

 二人でこれを準備したのであれば大変だったろう。


「あ、理沙さんが大丈夫よ、って言ってくれたから、こんなことしちゃったけど。……嫌、だった?」


 真澄サンタが不安げな表情で俺を見上げ、そう聞いてくる。隣の斉藤さんサンタも同じ様な表情だ。

 俺は一つ笑うと首を振った。


「いや、全然問題無い。むしろこんなクリスマスは久々だから、嬉しいよ」


「やった!」


「良かったぁ! えへへー」


 未だ俺にすり寄ったまま、満面の笑みを浮かべる二人に、再びドキリとするのだった。






「今日の仕事場でローストチキンとクリスマスケーキ貰ったんだ」


「うん、理沙さんに聞いてたよー。だから、これは準備してないのです!」


 そう笑って俺から袋を受け取る斉藤さん。


「ははっ。なんだ、根回し済みか」


「えへへ、そう言うことー。沢良木君は座って待っててね!」


 斉藤さんは真澄の居る台所へ袋を持っていく。

 真澄の隣に斉藤さんが並ぶと、二人共楽しそうに準備を初めた。

 俺は言われた通り、座って待つことにする。


「……」


 美少女サンタ達が準備する姿を、俺はテーブルを前の座椅子に座って眺める。


 ふむ……。いやぁ、実に眼福だな。

 短いスカートから伸びる太ももが眩しい。ふわりとスカートが揺れる度に思わず目線を向けてしまう。

 男の子だもんね、しょうがないじゃんね。


 ふと思ったが、二人の着るサンタコスが妙に出来が良いように思えた。

 よく、雑貨店なんかで買えるコスプレ衣装って、大分チープな感じがあるじゃん? 今日のバイトで着ていたヤツもそんな感じ。

 それが、この二人の着るサンタコスからは感じられないのだ。それに色々サイズだってピッタリだ。何とは言わないけど。何とは。


「二人の着てるサンタコス、随分仕立てが良いように見えるな? よく売ってるモノとは違うみたいだ」


 俺の言葉に料理を運んできた二人が答える。


「あ、宗君わかった?」


「えへへー。実はね、ちゃんと採寸して一から作ったんだー!」


「あたし達二人で作ったんだから!」


 誇らしげに、楽しそうに二人は笑う。

 しかし、一から作るとは中々のスキルだ。裁縫が出来るとは知らなかった一面だ。


 俺に見せてくれる様に、二人はくるりとその場で回ったり、ポーズをとってくれる。

 俺はただただ目を奪われるばかりだ。


「……もぅ、宗君。ふふっ、視線がいやらしーよぉ?」


「沢良木君も男の子だねっ。……えへっ、もうちょっと待っててねー?」


「はっ? あ、いや、ごめんっ。そんなつもりじゃ……」


 恥ずかしそうにしながらも、どこか扇情的な表情で微笑む二人に堪らずたじろぐ。

 普段からは想像出来ない様子に俺は混乱してしまう。


 え、何を待っていれば良いの斉藤さん?


「ふふふ、大丈夫だよ宗君。ぜーんぶ、わかってるから! 楽しみにしててね?」


 えっ、何が!? 何がわかってるの!? 何を楽しみにすれば良いの!? ねえ!?


 混乱する俺を他所に料理の準備は進んでいく。


 おおよその準備は済んでいたのだろう。あっという間に準備が終わるとパーティーが始まった。






「「かんぱーい!」」


「かんぱーい……って二人共アルコールはダメだろっ!?」


 グラスに注がれたシャンパンを掲げ、カチンと小気味良い音をグラスが奏でる。

 しかし、そこで彼女達のグラスにも同じ色の液体が注がれている事に気付く。


「宗君そんな訳無いじゃんー! シャ○メリーだよ?」


「沢良木君のだけ本物のシャンパンだよー?」


「そ、そうか。なら良いんだけど」


 ん? 斉藤さん、俺の歳知ってるんだっけ?

 まあ、真澄から聞いたのかね。


 そう言うことなら喜んで頂くとしよう。驚いた事に先程飲ませて貰った、あの旨いシャンパンと同じ銘柄なのだ。偶然かも知れないが、ちょっと嬉しい。


「ん、旨い」


「ほんとー? ふふん、あたしが用意したんだぞー?」


「良かったー、えへへ」


「ありがとうな、真澄」


「うん! 宗君の為だもん!」


 俺は再び旨いシャンパンを飲める事と真澄に感謝しながら、香りとのどごしを満喫する。


「おかわりどうぞー?」


 斉藤さんが俺の隣に腰かけると、中身の減ったグラスにシャンパンを注いでくれた。

 その際、偶然なのかわざとなのか、斉藤さんの肩と俺の腕とが触れ合う。そして、グラスへ注ぎ終えても離れない。


「あ、ありがとう……」


 斉藤さんの素肌が、上着を脱ぎカッターシャツ一枚になった俺の腕に触れ、その温もりを否応なしに伝えてくる。温もりと言うには熱く、火照っていると言った方が良いかもしれない。


「うんっ。えへへ、いーっぱい飲んでね?」


「あ、ああ」


 愛らしい笑みを浮かべるサンタコス天使が、こちらを見上げてくる。


 可愛い。可愛い過ぎる。なんだこの天使可愛い生き物は。


 思わず悶えテーブルを殴りそうになるが、寸での所で我慢する。俺は誤魔化すようにグラスを煽った。


「ねえねえ、宗君っ宗君っ」


「ん、どうした真澄?」


 斉藤さんに引き続き、今度は真澄が俺の隣にやって来た。これで俺は両隣を美少女サンタに挟まれる事になった。

 正しく両手に花。今俺は美少女を侍らしているのだ。


 正直どぎまぎしてしまう部分はあるが、学校の様に公衆の面前に晒されるでも無い、プライベート空間で味わえるとは、なんて素晴らしいのか。


「こっちもどうかな?」


 当然とでも言う様に、真澄は俺にピッタリとくっつく。そして手に持つ瓶を見せてくれた。

 俺の肘はひじょーに魅惑的な感触に包まれている。こちらも熱を惜し気もなく伝えてくる。

 ばいんばいん。肘が幸せ。


 つか、柔らか過ぎません? え? え?


「さっきのはピノ・ノアールとシャルドネだったんだけど、こっちはプティ・メリエなの! 飲んでみてよ!」


「真澄随分と詳しいなぁ。……て言うかっ! い、いやいや、今更だけどコレいくらするんだよ!?」


 俺は今になってようやく気付いた。先程仕事帰りに聞いた値段でも0が四つ付いていたのだ。恐らく真澄の持っているコレだって同等の品だろう。

 とてもじゃないが高校生の出せる金額では無い。

 いや、そもそも高校生は買えないぞ!


「もぅ、そんなの気にしなくて良いのにー。まあ、種明かしすると、家に置いてあった父親のを貰ってきただけなんだよ」


「お父様に断りは?」


「え、別に言って無いけど?」


「マジかよ……」


 真澄のマッスルパピーのシャンパン飲んじまったよ。どうすんだよこれ。え、弁償? マジ?


 脳内で口座の残金計算が始まる俺。

 一気に酔いが覚める感覚だ。

 いや、ちゃんと確認しない俺が悪いんだけどさ。


「だから、宗君は気にしなくて良いって言ってるでしょー!」


「いや、でもな……」


「あたしだって秘蔵モノとかはちゃんと弁えてるよー? ここら辺は二本とかあったから持って来たんだもん」


「そうか……」


「多分そんな高いヤツじゃないし」


「……」


 それはそれで、なんとも情けない。こちとら必死に財産の計算をしていたと言うのに。

 経済格差をまざまざと見せつけられた。

 そういや真澄ん家、金持ちだったわ。

 経済格差此処に極まれり。ぐすん。


「ほら、飲んでー?」


「ああ……。うん、旨いよ。ぐすん」


 旨い。旨いのだが、そのシャンパンは少ししょっぱい気がした。


「こらっ真澄ー! せっかく沢良木君に楽しんで貰いたくてパーティー開いたのに、水を差しちゃダメだよー!」


「えっ、あ、ゴメン宗君、そんなつもりじゃ……」


 落ち込んだ俺の様子に気付いたのか、斉藤さんサンタが真澄サンタを嗜めていた。真澄はそれに、ショックを受けたように表情を曇らせた。

 あれ、そう言えば二人って呼び捨てで呼び合うんだっけ? 女の子は仲良くなるの早いなぁ。なんにせよ仲良くなるのは良いことだね。


 俺は笑いながら首を振った。


「真澄、大丈夫だよ。ちょっと……い、色々と気になっちゃったけど、嬉しいのは本当だし、それに美味しい。俺の為にありがとうな」


「あっ…………うん……!」


「斉藤さんも。俺を気遣ってくれてありがとう。落ち込む理由は情けないけどね、あはは。……あ、それと、俺に楽しんで貰いたくて、って言うのは嬉しいんだけどさ、俺は二人にも楽しんで欲しいな。せっかくこんなに凄い料理に会場まで用意してくれたんだ。皆で楽しもうぜ?」


「わ、わたしも勝手なこと言ってごめんなさい。……そうだよねっ、皆で楽しまないとね! ね、真澄!」


「うん! そうよねっ!」


 俺のせいで変になってしまった空気がどうにか戻りそうだ。まあ、二人が良い娘なのが大きいのだろうけどさ。

 俺は安堵のため息を小さく漏らしたのだった。


 ちなみに二本目のシャンパンも旨かった。ご馳走さんです真澄パパ。







「沢良木くーん、まだまだあるよー? あーんっ。えへへー、おいしー?」


「そうだよ宗君! あたし達張りきったんだから! いっぱい食べて欲しいな! はい、あーん!」


「ぉ、う、ちょっとまっ、て……まだ入ってるっ、て! んがっ」


 違う! なんか違う! 皆で楽しもうって言ったのは俺だけど! 二人も好きにして良いんだぞ? なんて言った俺が馬鹿なのですか!? だってこうなるなんて思わないじゃんね!? あれ? 俺楽しんでなくね!?


 俺は今、二人のサンタさんに囲まれ……いや、両足にそれぞれ乗られ、エンドレスであーんプレイしていた。

 ああ、学校を思い出すね。あれよりマシか?


 俺の隣に寄り添っていた筈の二人だったが、気付くとその距離が更に縮められ、一人が太ももに乗ったものならば、もう一人だって当然の様に乗る。既に胡座をかいていた足も伸ばしていた。それぞれの太ももに二人が跨がる形だ。

 二人の美少女を太ももに乗せると言う、なんとも貴重な体験をしていた。


 二人共軽いので全く苦ではないのだが、太ももに感じる感触が生々しく非常に悩ましい。

 いや、だって、あれだぜ? スカートだぜ? その下には天使とアイドルの……げふんげふん。

 お兄さん元気になっちゃうじゃんね。ええ、必死だよこんちくしょう。どうしろってんだ!


 俺は口へパンパンに詰められた料理達を必死に咀嚼する。旨いとは思う。けどあんまり詰められると味わう余裕無いんよ?

 第二陣を出兵させようと構える斉藤さんサンタに、タイムとハンドサインを必死に送る。


 あ、やめて! そんな悲しそうな顔しないで! 大丈夫! お兄さんすぐ飲み込むよ! 一口一噛みごっくんさ! うっぷ。


「んぐ……はぁ。さ、斉藤さんお待たせ。噛まないと飲み込めないからね、あはは」


 何を当たり前の事言ってんだ。自分でも言ってる事がワケわからない。


「んー、そうだよね。それじゃ、もう少し小さくするね!」


「ああ、そうして貰えると助かる」


「……はい、沢良木君あーん?」


 言葉通りにおかずを小さく切り分け、口に運んでくれた。俺はそれを慣れた動作で食べる。


 俺が食べると、目と鼻の先に座る斉藤さんは嬉しそうに目を細め微笑む。この至近距離でそんな表情をされると胸が無性に疼く。

 この疼きが一体どんな感情から来るモノなのか、シャンパンで酔いの回った頭では分からなかった。

 いや。ろくに考えようとしていなかった。


「次はあたしの番だよー? はい、宗君あーん?」


 俺が飲み込んだタイミングを見計らって、真澄の箸が寄越される。真澄もおかずを小さくしてくれた様だ。苦もなく咀嚼して飲み込む。


 真澄も嬉しそうな表情を見せてくれる。とびきりの美少女にこんなふにゃけた表情を向けられて嬉しくない男はいない。

 ドキリと胸が高鳴るが、それは何故か斉藤さんのそれとは違う、そんな気がした。

 なんだろうな。


 俺は口の中身を飲み込むと、ポンっと二人の肩を叩いた。


「「?」」


「俺はお腹一杯になったから、選手交代だ」


「交代?」


「なんの?」


「俺が今度は二人に食べさせてやる」


 そう言うや否や、俺はそれぞれの身体を持ち上げると隣に下ろした。


「わ、わっ!?」


「きゃっ!? し、宗君変なとこ触らないでよー!」


「役得役得」


 二人を下ろすと、俺は早速餌付けを開始した。

 ふむ、俺も楽しませて貰おうじゃないの。


「んー、まずは斉藤さん。真澄は次ね? 何が食べたい?」


「わ、わたし? え、えっと……」


 俺の言葉にあたふたとし始める斉藤さんサンタ。


「はい時間切れー。斉藤さんはソーセージね」


 俺が箸で摘まんだのはボロニアソーセージだ。直径も太く大きいので結構重い。


「え、え? う、うん……?」


「斉藤さん、あーん」


 俺は切りもせず、そのまま斉藤さんに差し出した。食べるには口を大きく開けてかぶり付くしかない。

 自分の顔も近くへともっていき、斉藤さんの顔を近くで見つめる。


「ふぇっ!? え、ええ!? あの、あのあの……!」


「どうしたの食べないの? あーん?」


「……た、たた、食べます……ぁ、あー……ぁむ。……ぉ、おおひふてだめだよぅ……」


 ソーセージを咥えたまま、モゴモゴと喋ろうとする天使サンタちゃん。その小さな口では確かに食べるのが大変かもしれないな。

 頑張って食べようとする姿を間近で観察する。


 うーん。なんとも背徳感がそそられるねぇ。

 うへへ、お兄さん楽しいぜ。


 だが、バレれば筋肉ダルマには殺されること請け合いだ。あははは。


「おいしい?」


「……は、はぃ……」


 斉藤さんは顔を真っ赤にして俯き、しきりに頷くだけだった。


「宗君、意地悪な顔してるー」


 ジト目の真澄に指摘され、俺は慌てて取り繕う。


「ごほん……。次は真澄だな。何が食べたい?」


「ん、同じでいいよー?」


 これか? 俺は手にあるソーセージに目を落とす。真澄はうんうんと頷いていた。


「まあ、そう言うなら……あーん」


 俺は新しいソーセージを持つと真澄に差し出した。

 元アイドルにソーセージを差し出す……。

 ううむ、なんとも。いやはや。

 

「あむっ」


 ーーバリッーー


 ソーセージは小気味良い音を立てて、容赦無く齧られた。


 おおう。なんとも。いやはや……。


 調子乗ってすいませんでした。


「……お、おいしい?」


「うん、おいしいよ?」


「そりゃ良かった……」


 その後は悪ふざけする事無く、"普通にあーん"して過ごした。

 ご馳走さまでした。





「あれ、今更なんだけど時間大丈夫か?」


 腹も膨れ、まったりとした時間が流れ始めた沢良木邸。俺はふと気付き、時計に視線を走らせた。

 何だか今日は帰って来てから、今更が多すぎる。ボケたか?


 と言うか、そもそも帰って来た時点で21時近かった筈だ。その時点で気付けよ俺……。


 今の時刻は22時半。少年少女はとうに家に居なければならない時間だ。


 手首に輪っかを掛けられる想像に、じんわりと冷や汗が滲んできた。


「ええー。今更過ぎない宗君?」


「そうだよー。親にはちゃんと言ってるから大丈夫だよ!」


「ち、ちゃんと、って?」


「えー? 沢良木君のお家に泊まってくるって」


「ふぁっ!?」


「あたしもー」


 可愛らしく首を傾げ、事も無げに言う天使と、ニコニコと頷く元アイドルに俺は戦慄した。


 いやいやいやいや!


 なんでアイシャさんと筋肉ダルマは送り出したんだっ!?


 アイシャさんなら分からなく無い……かもしれないが、筋肉ダルマは絶対に頷かないだろ!


 これは、本気で筋肉ダルマとやり合う必要が? 果たして今の俺で勝てるだろうか? 以前、軽く手合わせした感覚では正直俺より上だろう。勝てるビジョンははっきりとは見えない。


 手のひらに汗が滲む。


 でも、やるしかないだろう。

 不意討ちなんて当然無しだ。正々堂々、真っ正面からぶつかって筋肉ダルマを倒す。

 そのためには今のままではダメだ。

 俺のポテンシャルを全盛期以上に持って行かなければならないだろう。

 少し時間が欲しい。なんとかその時間で……。


 あれ、真澄のパパさんはどうしよう……。


「ぷっ、ぷぷっ……あははっ、あははは! 宗君めっちゃ焦ってる!」


「ふふっ、沢良木君……あははっ」


「へ?」


 ああでもないこうでもないと、頭の中で悶々としている俺の耳に笑い声が届いた。

 思わず気の抜けた声が漏れた。


「沢良木君ごめんなさい! 冗談なの!」


「ふふっ、大丈夫だよ宗君! 二人共それぞれの家に泊まるって言って来てるんだー。だから問題無し!」


「はぁ、そうか……」


 二人の冗談と分かり、肩に入っていた力が抜けた。盛大にため息を吐く。


「あの、沢良木君、ホントにごめんなさい。ちょっと悪ふざけしちゃったの、怒った?」


 俺の様子に怒っていると勘違いしたのか、斉藤さんが俺に近寄り見上げてきた。

 

「あ、あたしも調子に乗ってた。ごめんなさい」


 斉藤さんに続くように真澄も頭を下げた。


 俺は首を振る。そして、二人の頭に手を載せ撫でる。


「いや、大丈夫怒ってないよ。ちょっと驚いただけたから」


 さっきからちょいちょい酔いの覚める冗談が飛び交っているわ。勘弁して欲しい。


「ん、ちょっと待て。帰りはどうするんだ? 帰るならそろそろ出ないと電車間に合わないぞ?」


「え? 何言ってるの宗君? 言ったじゃない」


「ここに泊まるよ?」


「はっ!? い、いやいやいやいや!」


 さも当然と言い切る二人に再び慌てる俺。

 年若い男女が一つ屋根の下で一夜を明かすとか! それこそ手首に輪っかだよ! だが、ここでごねられても電車に間に合うか分からない。俺は何を選ぶべきなのか!? どうする、俺!?




「ねぇ……」


「宗くん……」


「え?」


 近くに居た二人は、更に俺に近付き、むしろ俺に寄り掛かる様にしてその柔らかい身体を密着させてきた。

 二人の柔らかい身体は、女の子を余すこと無く伝えてくる。それに熱も。


「……」


 俺の思考はそこでストップしてしまう。


 それぞれ、サイズの違う魅惑の双丘もグニャリと形を変え、感触をシャツ越しに感じてしまう。それはやはりアレを着けている感触ではなくて。

 俺は熱くなる。


 二組の双眸は潤み、今日幾度と無くあった様に俺を見上げる。その瞳に、吸い込まれる様に俺は目を離せない。


 そして、俺は意図も容易く、二人に押し倒された。





「「だめ、かな……?」」



 


























 と言う夢を見たんだ。



 メリークリスマス☆
















はい、すいません調子に乗りました。ちゃんと本編書きます。

でも反省はしてないぞ☆


痛みで夢が覚めない仕様です

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