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if中二病が異世界転移したら  作者: 梅宮 姫乃
第2章 冒険者編
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竜次の計画4

 

 「そうだ、来たときから気になっていたのだが床を走っているものはなんなのだ?」

 「あれはレレレといって自動で床を掃除してくれるマギアエルガレイオンですよ、ちなみにお店で出す商品の一つです」

 「あれを売るのか!?そんなものはもはや国宝級だぞ。いや、ここにある物のほとんどが国宝級か。

 いったいいくらするのか・・・」

 「これは白金貨500枚ですね」

 「安い気もするがまぁこれ以上高くすると貴族でも買えなくなるからな。

 それにしてもなんだろう、レレレというのは名前としてどうなんだ」

 「どうとは?」

 「いや、少し覚えにくい気がしてな」


 確かに、じゃあなんにするか。ル●バじゃ完全にパクリになるし、もういっそうのことそのまま全自動掃除機とか?


 「じゃあ全自動掃除機なんてどうですかね」

 「うん、いいんじゃないか」

 「じゃあこれでいきますね。少し遅くなっちゃいましたけど夕食にしましょうか」


 そうして俺達は食堂に戻ってきていた。


 「うん、うまい。これはなんという料理なんだ?」

 「親子丼ですよ」

 「「親子丼?」」

 「はい、前に俺が作ったのをメイドさんが気に入って作り方を教えたんですよ」

 「そうだったのか・・・すごい!」

 「ああすごい!」


 ここまで人気なら料理やさん出すかな。そんな事を思いながら俺も親子丼を食べる。

 うん、美味しい。


 「いゃ今日はありがとう。実に楽しかった」

 「あぁ是非また来たいな」

 「いいですよ。いつでもお待ちしてますから、また是非いらしてください」


 そういってラグナさんとノイルさんは帰っていった。


 そしてあっという間に1日は終わり遂に実演販売の日がやって来た。


 「じゃあ皆今日はよろしく」

 「任せとけ!」

 「精一杯お手伝いさせていただきます」

 「主様の為ならどんなことでも致します」

 「じゃあ皆、頑張ってこー」


 お店を出て外に行くとそこには既に多くの人が並んでいた。貴族も冒険者も、もちろんラグナさせとノイルさんも来ている。

 うんうん上出来だ。


 「皆様本日はお集まりいただき有難うございます。本日の予定と致しましては最初に実演を、後に販売を予定しております。

 また本日は開店初日と言うこともあり、全品通常より安くさせて戴いておりますので是非気に入られた物はお買い上げください。

 ではまず最初はこちら」


 俺は洗濯機を用意した。


 「こちらは洗濯機と言いまして、汚れた服やタオルを入れてボタンを押すと自動で服やタオルを洗ってくれる、というものです。試しにどなたか洗いたい物はありますか」


 俺がそう呼び掛けても案の定誰も持ってこない。そこであらかじめ用意しておいた人が泥だらけのタオルを持ってきた。


 「はい、ありがとうございます。ではこのタオルを入れて蓋を閉め、ボタンを押します」

 

 ガタガタガタ


 こらも予想通りかなり驚いたようだ。


 「安心してください。これは動いているときにでる音です。洗い終わるまで少し時間があるのでこちらの紹介をさせていただきます」


 そうして出したのは全自動掃除機だ。


 「こちらは全自動掃除機といって廊下などを自動で掃除してくれます。

 試しにこの沢山のゴミをカーペットの上に置きます。すると━━━」

 「おお!!!」


 ものすごい歓声が上がった。


 「このように掃除してくれます。またこのゴミはあらかじめ設定しておいた場所に自動で集められます。

 続いてはこちら!

 コンロです。これはこの取っ手を捻ることでいつでも火が出せるというものです。

 またこのレバーを回せば火の強さも調節できます。

 どなたか試してみたいという方はいらっしゃいますか」


 すると以外にも貴族の人が手を上げた。


 「ではこちらに来てください」

 「おぉ!!これは凄い。魔法が使えなくても火が出せるとは」


 成功のようだ。こうゆう物は試して貰うのが一番だからな。


 「おっ、洗濯が終わったようです」


 俺は洗濯機を開けてタオルを取り出す。


 「おお!!」


 また歓声が上がった


 「見てください。この通り汚れは落ちました。しかしまだ少し水気が残っています」


 俺は実際に前の方にいる人に触って確かめて貰う。なんかマジックショーをしている気分だ。


 「ここで使うのがこれ!乾燥機です。これは濡れている物を直ぐに乾かす事ができるものです。

 しかし、あまりにも濡れていると壊れてしまうので、水が少し垂れる程度まで軽く絞ってから使ってください。そうして絞ったタオルをこの中に入れてボタンを押します。

 また少し時間がかかるので次の実演に移ります。

 次はこれ!水やり器これはレバーを引くと水が出てくるというものです。更にこれはダイヤルを回すと水の出方を変えられます」


 俺がダイヤルを回してレバーを引く。するとまた何度目かの歓声が上がった。

 うんうん上出来上出来。楽しくなってきた。


 「続いては水道です。これは蛇口を捻ることで水が出ます。しかしこれ、出た水はこの桶に溜まり穴から流れ自動で浄化されてまた出てきます。

 またこれは蛇口を捻れば捻るほどより多くの水が一度に出てきます」


 そう言って試しに回してみる。今回は少し反応が薄いようだ。水やり器と順番を間違えただろうか。

 そうしていると乾燥が終わった。


 「どうやら乾燥が終わったようです」


 乾燥機の中からタオルを取り出す。ほんのりと暖かく完全に乾いていた。

 俺はそれを触って貰う。今回は今までで一番の歓声が響いた。


 「では最後はハイポーションです。既にポーションは試された方もいるかと思います。これはそれよりも更に回復できるものです。試しにやってみます」


 俺は懐からナイフを出すと自分の腕を刺した。


 「グッ!!」


 場の全員がどよめく。貴族なんかは顔が青ざめていた。

 俺は痛みを堪えながらハイポーションを飲む。するとみるみるうちに傷口がふさがり痛みも引いて行った。


 「このように、これは死なない限りあの程度の傷なら一瞬で治す事ができます」


 場は騒然とし全員が黙りこくっていた。


 「次は最後、万能薬です。これはどんな状態異常でも直ぐに治せる薬です。ちなみに先程のハイポーションでも状態異常は治せません。

 ではこれから毒を飲んで実際にやってみましょう」


 と、そういったところで全員からストップが入った。


 「「「「「やらなくていい!!」」」」」

 「待ちなさい、もうわかりましたから」

 「そうですか?しかし実際に効果を調べないと不安ではないですから」

 「「「「「大丈夫だ!!」」」」」

 

 これまた全員から否定が入った。


 「陛下がおられることが何よりの安全の証拠ですわよ」

 「そうですか・・・では、以上をもちまして実演を終了とさせていただきます。

 ではこれから商品の販売に移りたいと思いますが、店はこの通りけして大きくはないので順番に入っていただきたいと思いますので店員の指示に従い列を作ってください

 また再度商品の説明が必要であれば店員にお聞きください」


 話を聞かない者も現れると思ったが意外にも全員しっかりと並んでいた。


 こうして前日の実演販売は順調に進んで行った。

 

 

読んでいただき有難うございます。

大変長らくお待たせいたしました。

次回の投稿は12月6日となりますのでどうぞお楽しみに!

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