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if中二病が異世界転移したら  作者: 梅宮 姫乃
第2章 冒険者編
24/32

竜次の計画1

昨日はすみませんでした

 「ほら早く布団に仰向けでころがってください」

 「いやさすがにダメでしょ」

 「なにがダメなんですの」

 「そりゃ・・・」


 そう言うとサクラは竜次を布団に寝かせた。

 スルスルとなにかがはだける音がする。竜次は思わず目を瞑ってしまった。

 背中に何か柔らかい感触が伝わる。


 (あれ?)


 背中を伝わる感触がイメージしていたものとは違った。そう、大きさは15センチ位で柔らかい。それが背中を這うようにして伝い、そして背中をを圧してきた。


 「どうですか~私マッサージには結構な自信があるんですの」


 そう言って背中を小さな手で圧してくれる。なんとも気持ちいい。そこはまさに天国だった。


 「ありがとう、最高に気持ちいよ」

 「それはよかったですわ」


 彼女は心から嬉しそうに笑った。その顔がなんとも美しくつい見とれてしまう竜次。

 しかしそこであることに気がついた。そう、さっきのスルスルという音はなんだったのか。

 視線を徐々に下にもっていく。肌、肌、いつまでも美しい肌が続きついに美しい膨らみに到達し、そして見えてはいけないものが見えたところで視線を反らした。


 「な、なんで服着てないの」

 「そ・れ・は、お母様から早いうちに既成事実を作っておきなさいって言われたからですわ」

 「既成事実ってダメだから」

 「あら、私の胸ではもの足りませんでしたか。でしたら竜次さんが揉んで大きくしてくれませんか」

 「いや、そういう問題じゃなくて服を着てくれ!」

 

 語気を強めて拒絶する。そうでもしないともう竜次の理性が飛びかけていたからだ。それを聞いたサクラは頬を染めながら服を着た。


 「もうあんなことしないでよ」

 「わかりましたわ」

 「マッサージありがとう、今日はもう寝るからおやすみ」


 そうして竜次は逃げるように部屋をあとにした。もちろんその日の夜は眠ることができなかった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 「では皆さん行ってらっしゃいませ」

 「あぁじゃあ頼んだよ」


 そう言って家を出る。今日からはサクラも一緒だ。昨日の今日でどう接すればいいかわからない竜次とは反対にサクラはいつも通りだ。そんなサクラをみていたら竜次も昨日のことがだんだんと夢のように思えてきて、普通に話せるようになった。


 「じゃあとりあえず手紙と荷物を届けてそのあとギルドに以来達成の報告をしようか」


 そう言うと竜次達は手紙と荷物を届けに向かった。


 「おお、昨日の今日でよく運んでくれた。まさかこんなに早いとは思わなかったよありがとう。うん手紙と荷物も確かに受け取った。

 ではこちらが報酬の銀貨を8枚だ。またなんかあったら是非お願いするよ」

「えぇこちらこそよろしくお願いします」


 そう言って屋敷をあとにする竜次達。そのままギルドに向かった。


 「確かに依頼の達成を確認しましたではこれが報酬の銀貨12枚です。残りは裏で買い取らせていただきますのでそちらへ行って下さい」


 竜次達は例の如く路地裏に行き蔵から獲物を取り出すと今回は大きいのがいるのでリアカーに乗せて持っていった。

 ギルドの裏に行くと鑑定士がぎょっとした様子でこちらをみる。


 「買い取りお願いします」


 そう言って渡すのはハヤガニ4杯とメテオジープ5匹分の毛とパンダ、この前出さなかったらいゾウの革1枚である。


 「わかりました・・・」


 顔をひきつらせながら調べていく。


 「え~っと合計が金貨4枚です」


 竜次は金貨を4枚受けとるとギルドをあとにした。その後一旦家に戻り昨日置いてきたピンポイントゲートにとんだ。


 「よしじゃあ再出発といきますか」


 そう言ってAHN-MARKⅠを出した。7時間位走ると森を抜け目の前に大きな川が見えてきた。


 「大きな川ですわね」

 「ああ、そこを越えりゃあもうサンドリッヒ王国のはずだぜ」


 そうそこを越えればもうサンドリッヒ王国のはずなのだが、その川に問題があった。


 「橋はどこですの」

 「地図にはすぐそこにあるはずなんだが・・・」

 「みてください、あれって」


 ナユリの指差す方をみる。そこには二本の木とロープがあった。おそらくここにはもともと橋があったのだろうが水かさが増し流されてしまったらしい。


 「どうしますか」

 「他の道を探すしかねぇだろ」

 「そうだな、それが現実的であろう」


 皆が別の道から行くで決定していたとき一人ドヤ顔でたっている人がいた。


 「待ってくれ皆、俺の車を甘く見ちゃいけねぇ」


 そうカッコつけていう竜次。


 「何か方法があるのですか」

 「AHN-MARKⅠの名前の頭文字の一つAの意味それはAQUA、つまり水にも対応する。これは水陸両用車なんだぜ!

 さあのったのった行くぞ~」


 そう言うと竜次はそのまま川に向かって走らせる。


 ザッバ~ン


 大きな水飛沫をあげながらAHN-MARKⅠは川に入るとどんどん川を進んでいく。そうしてあっという間に対岸へたどり着いてしまった。


 「竜次さん凄いですわ」


 そう心から驚くサクラとは反対に他の皆は無表情だった。


 「どうしたお前ら驚きすぎて声も出ないか。HAHAHA~」

 「いや呆れてるだけだから。てかおめぇキャラ変わってんぞ」

 「はい、早く元の間宮さんに戻って欲しいです~」

 「うむ私も元の間宮様の方が好きです」

 「私も元の竜次さんの方が好きです」


 全員からそういわれて少しいじけるとあきらめて喋り方を直すことにした。


「まあ無事航れたし出発しよ」

「そうですね」


 そう言うとまたAHN-MARKⅠをサンドリッヒ王国へ向けて走り出した。サンドリッヒ王国へは3時間位でついたが時間が5時を回っていたので藪にまたピンポイントゲートを設置して結界を張ると家に帰った。


 「お帰りなさいませ」

 「ただいま」

 「今朝指定された物件を、買っておきました。こちらがその証明書です」

 

 アレスからその証明書を受けとると工房へ行き、いくつかの簡単なマギアエルガレイオンを作り。それを蔵にしまうと汗を流すためにお風呂に向かった。


 「アルトさんお仕事終わりましたか」

 「はい、今ちょうど終わったところです」

 「そうですかお疲れ様です。もしよければ一緒にお風呂へ行きませんか」


 竜次がそう誘うと二つ返事で答えた。

 まぁ主の誘いを断る使用人はいないだろうが・・・


 「ふぅ~癒される」

 「ほんとですね」

 「最近畑はどうですか」

 「はい間宮さんに作っていただいた耕作器とビニールハウスというもののおかげで、とても楽にしかも色々なものを作れていて順調ですよ」

 「何か困っていることはありませんか」

 「そんな、便利すぎて困るなんてことはありませんよ」

 「そうですか、それはよかった」


 そう言うと竜次は口元を細くつり上げて笑った。そしてそのままお風呂をでた。


 「ご馳走さま」


 そう言うといつもならそのまま解散となるのだが竜次は皆を呼び止めた。


 「皆に聞いて欲しいことがある」


 竜次はそう話を切り出した。




 読んでくださりありがとうございます。

次回からまた冒険ストップです。なんだろもう商売ものな気がしてしまう。


 冒険はないですが次回もお楽しみに!

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