新しい生活
敦と少年は敦の家についた。「ふぅ・・・早く風呂に入らねえとな。お前、先に入れよ。風邪引くから。」敦は少年に向かってそう言った。「お風呂ってなに・・・?僕・・・わからないよ。」「あ、そっか。風呂わかんねーんだよな?とりあえずこっちに来い。」そういうと敦は少年を浴室まで連れて行った。「とりあえず、ここで服脱いでお湯が沸くまで体洗っといて。」「どうやって洗えばいいかわからないよぉ・・・手伝ってほしいな。」敦は急に恥ずかしくなってきたが手伝うことにした。「仕方がないな・・・一回だけだぞ?」敦はシャツと下着だけになり少年を洗うことにした。「うひゃ・・・冷たいよ・・・」「最初は冷たいんだ、温かくなるまでちょっと待っといて。」敦はそういうとシャワーを持って温かくなるまで待ってから少年にかけた。「あたたかい・・・これすごく気持ちいいね・・・」「じゃあ、体洗うぞ。これが石鹸だ。」敦はお風呂の使い方を教えながら少年の体を洗った。「くんくん・・・体からいいにおいがするね。お風呂っていいね!」少年は微笑みながらお風呂を楽しんでいた。「じゃあ、お風呂沸いたからあとは浴槽に入って温まるんだぞ?」そういうと敦は浴室を出て濡れた服装を洗濯機に入れて洗い始めた。「どれくらい、いればいいのー?」「体が温まるまでだよ。俺はその間にちょっと着替え持ってくるからな。ちょっと待っといて。」そういうと敦は少年の着替えを探しに行った。「あれ、昔の俺の服どこだっけかな・・・?どっかにあったはずだけどな。」敦が服を探していると足音が聞こえてきた。「あ・・・見つけた。もう温まったよ!」少年は濡れたまま歩いてきたせいで床がびしょ濡れになっていた。「駄目じゃないか!床がびしょびしょだよ!待っといてって言ったじゃん。」敦は少し怒ったように話した。すると少年は泣きだしたのであった。「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。」その様子を見た敦は慌てて「ごめん!泣かせるつもりじゃなかったんだ!ごめん!」と言った。「何で君が謝るの?僕が約束やぶったんだよ?僕いけない子だよ?」「誰だって最初は分からないって!これから分からない事は俺がどんどん教えてやるから!」そういうと少年は泣き止んで「ありがとう・・・僕頑張って覚えるから・・・。」と言った。その後、敦は少年の体を拭き昔敦が着ていた小さめの服をその少年に着せてあげた。「これでよしと・・・。とりあえず、ソラって言ったか?ソラって呼べばいいのか?」「うん。ソラでいいよ。ところで君の名前は何ていうの?」「俺か・・・磯貝 敦って言うんだ。敦って呼んでくれ。」「敦!敦だね!わかったよ!これから宜しくね敦!」敦とソラの二人だけの同居生活が今始まったのであった。