ラブリー・フェアリー
これは…どこか知らない私達の住む世界とは違う世界のお話…
???「ランドさん、ランドさん。起きて、起きて。」
ズズズ…
ランド「…おぉ!!セーナちゃんではないか!!こんな真昼からどうしたのかね?」
セーナ「ランドさん!!前に私をナタモンキーから救ってくれたレリックさんのことは覚えてる??」
ランド「おぉ、おぉ!!覚えておるとも。あの逞しく、善良そうな青年のことじゃな?わざわざ神樹 獣であるトレントエンペラーである儂のもとに挨拶に来るくらいだから覚えとるとも。」
セーナ「そっか…そうだね!!私ね~…そのレリックさんのことが好きになっちゃったの!!でねでねっ?こんど来たときに何かプレゼントをしたいんだけど…何がいいか分からないからランドさんに意見を聞きに来たの。」
セーナがそういうとランドは顔をしかめた。…樹なのでよくわからないが…
ランド「…そうか…彼は人間ぞ?森の妖精であるセーナと人間である彼が結ばれるなど前例がないのだぞ?それでもか?」
セーナ「前例がないとか関係ないもん!!私がレリックさんの事が大好きで一緒に居たいだけなんだからっ!!」
ランド「そうか…そこまで言うならば儂が知恵を貸してやろう。」
セーナ「ほんと!?ありがとう、ランドさん!!」
ランド「うむ…プレゼントのことなんじゃがな?」
セーナ「うんうん!」
ランド「人間の世界ではな…二月目の中頃に好いておる男に女がチョコレートを贈るバレー…バレンテ…なんじゃったか忘れてしもうたが何とかデーというのがあってな?」
セーナ「私それ知ってる!!バレンタインデーでしょ?ドライアードのライラさんに教えてもらったんだ!!」
そういうとセーナは自慢げに笑った
ランド「おぉ!!そうじゃったな。バレンタインデーじゃ。その日にレリックさんをこの森に呼んでチョコレートを渡して好きですって伝えるのじゃ。セーナちゃんは料理が得意じゃったじゃろ?ドライアードのライラちゃんに頼めば最高の材料も用意してくれようぞ。」
セーナ「ランドさん凄いね!!私そんなこと微塵も思い付かなかったよ!!ありがとう!!私頑張ってみるね!!出来たら味見もしてくれる?」
ランド「もちろんだとも!!彼を呼び出すのは儂に任せておけ!!三日後で良いかな?」
セーナ「うん!!ありがとう!!行ってきます!!」
ランド「頑張るのじゃぞ~!」
そうしてセーナはドライアードのライラのもとへと行き、最高の材料を貰い、試行錯誤しながら二日半をかけて満足のいくチョコレートを作り上げた。ちなみにトレントエンペラーのランドのお墨付きである。
そして…レリックが来る当日…
セーナ「あぁ…あぁ…緊張する…どうしよう…」
ランド「心配するでない、この二日半悔いの無いように頑張って満足のいくものを作り上げたのじゃろ?自信をもって頑張りなさい!!」
セーナ「はい!!」
そして…
レリック「ランドさん、今日は何の用事でしょうか?」
ランド「あぁ…今日は用事があるのは儂ではないのじゃ。セーナ。」
セーナ「は…はいっ!!あ…あのあのっ…レリックさん大好きです!!一緒にいてください!!それと…これを……///」
ランド「儂からも頼む!!人間であるお主とセーナでは厳しいが頼む!!」
レリック「……ふふっ…セーナさん。すごく嬉しいです!!僕なんかでよければよろしくお願いいたします!!」
セーナ「…!!!っ…うっ!!ありがとう…ございます…これからよろしくお願いします!!(o^-^o)」
レリック「うん!!(o^-^o)それと僕は人間じゃないよ?これでも聖霊王なんだ!!(o^-^o)だから君が妖精でもなんの問題もないんだ(o^-^o)」
セーナ「え…嘘…?」
レリック「嘘じゃないよ、ホントだよ(o^-^o)」
セーナ「っ!!よかったぁ…レリックさ~んっ!!ぎゅ~!!」
レリック「あははっ!!可愛い顔が涙でグシャグシャじゃないか~!ぎゅ~!!」
セーナ「えへへ…だって嬉しいんだもんっ!!」
そう言ってセーナは最高の笑みを浮かべた。
ランド「セーナ…よかったのぉ…人間風に言うと…末長く御幸せに…じゃな!」
そうして、セーナとレリックは無事結ばれて聖なる森の奥深くでいつまでも、いつまでも幸せに暮らしました…
???「パパーママーお腹好いたー」
end