雪降りしきる街
クリスマスということで、突発的に詩が思い浮かびました。
君が居なくなってから、二度目のこの季節。
空は灰色に染められて、上から白い粉が散る。
あの時泣いていた、私はもう大きくなって。
もう泣き虫なんて言わせないと、心に誓ったはずだった。
それでも、思い出せる。君と歩いた最後の道は、
白い粉に染められて、光り輝いてた。
「ありがとう、さよなら、愛してる」と、何度も言葉を交わしたのに。
消えていたはず君の記憶は、ずっと私の心に残っていたんだ。
家への帰り道、駅までの道、どれも君と歩いた道は
春、夏、秋、冬、巡る季節、それぞれの思い出が詰まってるよ。
さよならの後は、いつも哀しくて、涙堪えて俯いた。
それを見た君は、いつだって撫でで、優しい笑顔くれたんだ。
「バイバイ、またね、愛してる」と、毎日重ねた言の葉は、最後に雪に溶けていき、
なんにもなかったみたいに、消えてった。
あの日から毎日、泣いてた私だったけど。
もう泣かないよ。ホワイトクリスマス、君に逢えたから。
「久しぶり、元気してた?」と聞く君に、
「もちろん、元気だよ」と返して、涙堪えて抱き着いた。とたんに涙溢れてく。
ずっとずっと待ってたよ、会いたかった。世界で一番愛してる。
雪の降るこの街で、二人は出逢い、イルミネーションの光に、消えていった。
愛してる。