恐怖ってどうすればいいの?
「エマ!?」俺はエマの名前を呼んだが返事はなかった。バンバンバンバン!!
「チッ」
かなりまずい、近づくことさえ難しい。しかし無限に打てる銃なんて存在するのか?もし存在するなら能力だろう。しかしだとしたらどんな能力だ?
「おい!黒澤!お前の能力はなんだ?」
「俺の能力は、、、教えませーん!べろべろばー!」
「いやキャラ崩壊!、、、能力、、、俺も能力を持ってる!」
「あ?当たり前だろ、気でも狂っちまったのか?」
「フッ、なんでもないさ」
シャキン!俺は黒澤に剣を向けた。剣の色は透き通った水色。
「かっけぇけど俺らしくはねぇーな」
ドン!俺は全力で黒澤に向かって一直線に走った。かなり速く走れるな、この世界は体が軽い。俺は黒澤の心臓を目掛けて剣を刺す。しかし黒澤もなかなかの反射神経を持ってるようで、
バンバン!グサ!、、、、バタン!
胸と足を銃で撃たれたが、まぁ致命傷にはならないだろう。そしてそのまま心臓ら辺を突き刺した。
「俺の勝ちだ、黒澤、俺だって弱くはないんでな、
じゃあな、あ!何か最後に言い残すことはあるか?」
「、、、、じゃあ最後にエマに伝えて欲しい。支配は終わらない。またいつか戻ってくる、と」
「、、、早く死ねよ、お前」グサ!
スタスタスタ、俺は部屋に戻った。
「うぅ、グスン」エマが部屋の端っこで体育座りをしながら泣いていた。俺はとりあえず回復ボタンだけ押した。何をすればいいんだろう。エマは何をされたくなくて何をされたい?そもそも俺はこいつに気をつかう必要はあるのか?
「ごめんね、グスン、あまくさぁ、うえーん」
するとエマが急に声を出して泣き出した。
「大丈夫か?黒澤は殺してきた。もう大丈夫だから」
「ごめんね、ごめんね、あまくさごめんね、グスン」
めんどくさい、どうしてここまで弱ってるのだろうか、なんで謝るのだろうか、はぁ、でもなんだか可哀想だよな、ずっと1人で耐え続けてきたのだろう、考えられないような苦痛を。泣いている理由はそれが今、解放されたから?それともまだ怖いのか?じゃあなんで謝った?わからない、けど今はわからなくていい。いつかわかるようになる時が来る。それまで今は待とう。今できることはエマを慰める。それだけだ。
「エマ、こういう時何をすればいいのかわからないけど、、、嫌だったらごめん」
俺は今できることをする。
俺はそっとエマを抱きしめた。多分不自然だしちゃんと抱けてない。でもこれしかわからない。
「グスン、、、え?」
「これが正解かはわからない、だけど少しでも安心して欲しい」
「うぅ、うわーーーーん!」
エマはさらに俺の胸で強く泣き出した。理由はわからない。そもそも泣く理由もわからない。でもいい。
きっと正解だったのかな?
「エマのことは俺が守る。何があっても」
なんでこんなことを言ったんだろう。守る理由なんてないはずなのにさ。
「う、うわーーーーん!」
それから何分経っただろう。エマも落ち着いてきて泣き止んでいた。俺は一言声をかけた。
「大丈夫か?」
「もう、大丈夫」
「そっか、ならもう離れても大丈夫か?」
「まだ、、ダメ」
「はいはい」
「私ね、怖かったの、今でも怖いけどさっきまでもっと。天草が殺されたら、私が逃げたせいで天草が殺されたら、私も死んじゃってさ、それに自分が弱いせいでそばにいた人がいなくなっちゃうのが怖かったの。だから天草、逃げてごめんね、そして黒澤を殺してくれてありがと」
エマは最後の一言を俺の顔を見て万円の笑みで言った。
「・・・」
「もしかしてウザかった?そりゃそうだよね、自分を置いて逃げて、しかも泣き出して、ごめん、きもいよね、」
そう言ってエマは俺のそばを離れて自分のベットに行ってしまった。俺が何も言えなかった理由はそうじゃないと思う。
「エマ」
「・・・」
「俺はエマのことをキモいとかうざいとか思ったことないよ?めんどくさいとは思ったことあるけどそんなんで嫌いにならないし、怖いのは仕方がないさ、次頑張ればいい。無理なら無理でいい」
「ダメだよ!」
「え、」
「無理とか言ったら死んじゃうんだよ!?なんでそんなに気楽にいれるの?いつ死んでもおかしくない!前に黒澤に銃で撃たれたはずでしょ?なのになんで立ち向かえたの?味方にも見捨てられたのに、なのに、なんで?」
なんで、か、俺は少し考えて言った。
「俺は死ぬ覚悟があるからだよ。死んだっていいさ、苦痛に耐えてまで生きてる理由もないしな。でもねこれだけは言っておく。逃げることは誰でもできる。じゃあ逃げちゃいけないのか?ってなるよな。そう言われたら別に逃げてもいいさ、逃げ続けていい。でもいつか自分の意思で逃げなくなる日が来る。だからエマもその日が来るまで待つんだ。その日が来た時にそのチャンスを掴めるかはその人次第だけどね。俺はどうやら掴むのが得意みたいでね。俺はエマが成長しない人間だとは思わない。信じてるから。俺が生きてるうちに成長してくれたら嬉しいな。それじゃあ俺は昼寝でもするよ」
「、、、そっか、最後に聞いていい?恐怖ってどうすればいいの?」
「いつかの自分が教えてくれるよ。俺にはその答えはわからない」
あ、ほんとに天草寝ちゃったよ。色々わからない。そんな日がほんとに来るの?てかいつかの自分って何よ、なんで教えてくれないの?でも私は半信半疑だけどそれでも今は信じるしかない。どうして天草はそんなに強いんだろう。同じ人間なはずなのにね。本当に優しいんだな。私だったら裏切られた時どんな気持ちになるかな。こんなに優しくなれないよ。でももう黒澤は死んだ。怖いものはない。前を向こう。私には天草がついてる。もし何かあっても守ってくれるって言ってくれた。天草ありがとう。




