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異世界で偏差値無双!  作者: 木 直木
1/4

プロローグ 『努力の成果』




3……2…4…………1……



「く…流石だ…‼︎

田稲大の問題はさすがに日ッ凡大学とは訳が違うな…さすがは俺の恋焦がれた、学舎だ…」


最大限思考を巡らす。

この人生をかけたこの戦いも今日で最終日。

3年間の浪人生活を支えてくれた両親の顔が脳裏に浮かぶ。


絶対に落ちるわけにはいかない。


2月21日。

真冬のはずだが、緊張で汗が額を伝う。

浪人生活でだいぶ肥えたが、その代償としてこの大学に入学できるのならば悪くはないだろう。


それにしても、得意科目の日本史のはずなのに、ここまでマークが進まないことがあるのか…


第一志望の社会学部の問題は、よく受験生の間では"ロト6"と呼ばれるが、本当に検討がつかない難問奇問が今年も並んでいる。


だが、それを乗り越えるために俺は血のにじむような努力を続けてきた。

東武ハイスクールでの、血がにじむような3年間。


汗が止まらない…

これは冷や汗か、それとも受験生達の熱気か。


少し意識がぼんやりとしてきた。

眠気とは違う。


じんわりと、暖房の生暖かい風が背中を吹き付ける。




ーーーなにか、悪い予感がした。


試験の残り時間は2分、解答を終え一息つくと、落ち着いて自身の答案を目でなぞる。


そして、体感で30秒ほど経った頃


ーーー「試験を終了してください。」



終わった…合格は正直確信だ。



苦手な英語で6.5割は取れたはずだ。

現代文も読めない漢字は、例年とは違い、なかった。はずだが。

日本史も、年輪年代法と炭素14年代法の問題には答えることができた。


三年間の努力に思いを馳せていると、

答案を同年齢程の若者が回収しにくる。




「何…だと…」


手渡す直前、マークが一つズレていることに

俺は不幸にも気づいてしまった。


これまでの疲れからなのか、又は、途方もない先一年の戦いを想像してしまったからなのか



俺は気付けば椅子から落ち、2月の冷たい床に頭を打ってしまった。


「梅屋敷さん‼︎梅屋敷さん‼︎だいじょ…ですか‼︎」


ーーー俺を呼ぶ声が遠のいていく


もう悔いはない、俺の末路は文強大学アジアヨーロッパ学部なのかもしれないが、この3年間の伸ばし切った髪と共に過ごした努力の日々は間違いなかった………。




ずっと書きたかった偏差値学園ラブコメディです!

もし、少しでも気になったらいいねや感想よろしくお願いします!

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