33.花と指輪と良き夢を
元の世界……とちょっと星霊が見えるようになった人が混ざった世界になって一年。
私たちは学生生活を満喫していた。
しかし、爆弾を投下してくるやつはどこにでもいるものである。
ある日のお茶会にて。
「いやー、そういえばういな結婚するわー」
「「「「えええええ!?」」」」
お茶噴き出すところだった。ほんっと雨以名ってやつは。ま、そこがいいところでもあるんだけど。
ほら、繭さんとか需璃さんむせてるじゃん。
「待って相手は?……っていうか高校卒業しないで結婚する気?」
「相手はうちのサブマネージャーだよ! 人気グループセンター電撃結婚! とか芸能新聞の見出しに良くない? あ、高校生のうちに結婚するよ」
「雨以名さんがいいなら僕たちは何も言えないですけど」
「咲闌ちゃん……」
紅兎がちょいちょいとつついてくる。わかってるよ。でもそれは更に一年先。私が高校を卒業する日。実は繭さんには伝えてあるし、需璃さんもとっくに勘づいているから焦ることはない。今はただ、普通に過ごして需璃さんからのチリチリした視線を受けて紅兎からの恨めしそうな視線をはいはいと受け流していればいいのだ。
「そういえば結婚式とかどうするの?」
「マスコミいっぱい来たら鬱陶しいから、もう海外挙式にしちゃおうか! って言ってるところー」
「長期休みの時にしてくださいね……」
当然だが学生がそんな何日も休めるわけがない。参列者の私たちは長期休みじゃないと困る。
「あ、そういえば、ういなの嫁さん見える人だった」
「あれ、僕の婚約者もです。しかも契約できちゃったんで星霊姫ですね」
「へー」
そんなこんなで日常は過ぎていく。
「ん……あん……っ、最近、紅兎……激しくない……?」
「だって大っぴらにできるの今だけだもん」
「……結婚しても三ヶ月に一回くらいは相手してあげるから」
「えっ、いいの!?」
「繭さんと相談したから」
「やったぁ! 繭太っ腹だねぇ。さすが創造神に認められた女!」
「どっちかって言うと需璃さんを説得するのに時間かかったよ……」
最愛の姉と結婚するのに他の女と関係を持つとか何事だ! お前ナメてんのか! と
何回決闘挑まれたか……とはいえ相性のおかげで全勝ですけど。
決闘の時は紅兎もライラも使ってないですよ? 私自身の不死鳥の力です。
でも需璃さんもあの戦いを経て強くなってるんだよなぁ。たまに痛い一撃を喰らう……
そんなこんなで年月は過ぎ、今日は卒業式です。
卒業証書を片手に愛しの繭さんのところへ。
「繭さん……いっぱいいっぱい待たせましたね」
「はい」
「今日、卒業しました」
「そうですね」
「あれやこれやもいる楽しい? 我が家になると思いますが、私と結婚してください」
跪いて花束と指輪を差し出す。美しいアクアマリンの指輪。
「咲闌ちゃん」
「はい」
「私、ずっと、待っていました。お受けします。私をもらってください」
「……うん!」
パンパンパンパンッ!
「わっ」
「きゃっ」
「「「おめでとー!!」」」
クラッカーって……ビックリした。でもお祝いしてくれる気持ちは素直に嬉しい。
「お幸せにね!」
「ありがと、雨以名もね!」
「お二人ともおめでとうございます」
「怜音も婚約者と正式に結婚決まったんでしょ? おめでとう」
「はいっ」
「……咲闌」
「は、はいっ」
「複雑な事情があるのはわかってる。でも、それでもお姉を世界一幸せにしないと許さないからねっ」
「もちろんです!」
「この制服も着納めかー」
「貴方もですが咲闌様も結構改造されてたのでは……」
「たしかにね。でも着納めに間違いないし、みんな写真撮りません?」
「僕まだ着るんですけど……」
「また怜音の卒業式で写真撮るからいいの!」
「ほらほら、寄って寄ってー」
「せーの、いちたすいちはー?」
にー。
カシャッ。
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人の子は楽しそうでいいなぁ。
今度は分身体とか作って下界へ降りてみようかな。
我が愛し仔の結婚式にも行きたいし。
ふふ、ブーケトスを私が受け取ったらみんなどんな顔をするのかな?
それを想像しながら夢に酔い筆を置くことにしよう。
ああ、面白かったなぁ。次はどんな世界を創ろう。
Good night&Have a nice dream.
なんとか書き上げました……!
当初の予定はだいぶ変更点があり、削った部分も足した部分もいっぱいありますが、無事にハッピーエンドに辿り着いてくれたようで何よりです。
この後は少し休んで準備期間を置き、また新しい小説を書きたいと思います。
その際はまた読みに来ていただけると幸いです。




