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2 願い
影は不満を持っていた。
悲しんでいた。
影だけが不幸なこの世を。
影は多くは求めない。
影は、ただ均衡を求めていた。
ただ知って、感謝してくれるだけでもよかった。
影から光のことをずっと支えてきたことを。
自分達が犠牲になってまで、光を支えてきたことを知ってくるだけで・・・。
なのに、光は知ってくれない。
光と影はどちらも欠けては行けないものなのに。
光と影のバランスが釣り合ってくれるだけでいい。
均衡するだけでいい。
影に傾かなくてもいい。
だから・・・だから………。
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影の者達の願いは叶わなかった。
光は、いくら影の者達が願っても、その願いすらも知ってくれない。
それがこの世のルールだから。
影は所詮影。
読んでくれてありがとう!