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 はっとして、瞼を上げる。

 病院とは似ても似つかない、丸くなった低い天井が、アキを穏やかに出迎えた。

 ここは、どこだろう? 右肩の鈍い痛みを庇いながら、固いベッドの上に上半身を起こす。見慣れない服の右袖には、何も入っていない。そして左袖の向こうには、ダンの小さな頭が、ベッドと自身の片腕とを枕にして眠っていた。

 ジョーンズ隊長に撃たれたはずなのに、生きている。無意識に、首を捻る。しかしダンが無事で良かった。無邪気な顔で眠るダンの寝息と、ダンの細いもう片方の腕の下敷きになっている、染みの付いたアキのスケッチブックに光るあの惑星の光景に、アキは安堵の息を吐いた。とにかく、ダンが無事で良かった。

 その時。不意に、天井と壁が透明になる。瞳に映る、青みを帯びた大きな球と、その周りに広がる深淵の暗闇に、アキは頬の引き攣れを無視して微笑んだ。間違い無い。この景色は、……地球外へと探索に向かう際に、いつも見ていた。

 母であった星を離れて、あの、優しい星へと向かうのだろう。根拠もなく、そう、思う。

 安らかに眠り続けるダンの小さな肩に、アキは、自分が被っていた毛布をそっと、乗せた。

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