第三話「博麗神社倒壊と新しい住人」
なんと三ヶ月を超える空白少女…じゃなくて空白期間を置いての第三話投稿になりました。
今回は靈異伝EDみたいな状況になり、寺島の家に新たな住人が。
誰かは読んでのお楽しみ。(この欄にヒントあるけどねw)
カナが我が家に同居し始めたものの、やっぱり基本的にカナは博麗神社にいることが多かった。
本人曰く、「神社のあの寂れた感じが落ち着くのよ」とのことだ。
ところで寺島の家であるが、これはかつて営業所と社員寮を兼ねていた名残で、大量の空室が存在する。ここをどうにか活用したかった。
そんなある日、寺島が家で読書していると、突然轟音が響いた。
どうやら博麗神社の方で何かあったようである。
カナも博麗神社にいたので、急いで神社へ向かった。
____神社が、無残にも倒壊していた…。
神社だけではない。エレンが経営していた店も巻き込まれ、跡形もなく消え去っていた。
だが建物の心配をしてる場合ではない。カナとエレンの姿が見えないのだ!
しかも靈夢は出掛けており、探そうにも神社の構造がわからない。
と、突然目の前にカナが現れた!
「あっ、優斗!」
「カナ!大丈夫…?」
「大丈夫よ、私は騒霊だもの。このくらいならすり抜けられるわ。そんなことよりエレンちゃんは⁉」
「え!?中に居なかったの⁉」
「お店に居るって言ってたんだけど…」
カナの目が滲んでいた。その時、後ろで何かが爆発する音がした。
慌てて後ろを振り返ると、そこにはエレンが立っていた。……髪を焦がしながら。
「痛たた…魔法展開して脱出しようとしたのに失敗しちゃった…」
「エレンちゃん!大丈夫なの⁉」
「私はなんとか…。カナちゃんこそ大丈夫?」
「ええ、騒霊だもの。」
「二人共無事?」
「「ええ、大丈夫よ。」」
「なら良かった…」
二人は安心したのだろう、抱き合っていた。
「で、どうする?これ。」
そう言って、カナは無残な姿になった神社と魔法店を指差した。
「私は優斗の家に住めば良いだけだけど、エレンちゃんのお店…」
「うん…お店開けるところがあれば良いんだけど…」
「ねぇ優斗、何かいいところ知らない?」
知ってるはずがない。そもそもこちらに来てまだ一月も経ってないのに知る訳がない。…とその時、寺島にいい案が浮かんだ。
「エレンちゃん、うちに住まない?」
「えっ!?」
「俺の家、昔営業所だったから、大量にスペース空いてるんだよ。確か店用のスペースもあるはずだから、どう?あ、寝室とかも完備してるよ、社員寮もあるから。」
「なるほど…良さそうだわ。でも良いの?魔法店なんていつ爆発してもおかしくないものを作っても。」
「それくらい全然大丈夫だよ。それに人が増えたほうが楽しいし。ね、カナ?」
「そうよ。三人で一緒に暮らしましょう?」
「ありがとう…!これからよろしくね、カナちゃん、優斗!」
ということで、新たにエレンを迎え、現在三人で暮らすことになった寺島たち。
次回、遂に仕事を始めます。
次回「奏霊かな交通(仮)、始動」お楽しみに!