07:初めての生産
ようやく生産できます(*´ω`*)
「剣の作り方を教えてください、だと?」
「はい、剣を作ろうと思ったのですが作り方が分かりませんので」
「そういやぁレシピ見せてなかったな、これがノービスソードのレシピだ。素材はここにあるものを使って構わない」
「はい分かりました」
レシピを習得した俺はノービスソードを作るための素材を取り鍛冶を始めた。
まずは鉱石をインゴットにする作業である。先程取ってきた赤銅鉱を暖めた炉の中に入れて1分でブロンズインゴットが出来上がる。これを5個用意するのだが、1つ作るのに赤銅鉱2個が必要で、持ってきた赤銅鉱はちょうど10個。────失敗は許されない。
まず1回目。赤銅鉱をインベントリから2個出し炉の中に放り込む!
よし、後は1分待って取り出し、型に流し込むのだが、ここで品質に関わる問題がある。取るのが早すぎても遅すぎてもインゴットの品質が下がってしまう。あくまで1分は普通のブロンズインゴットを作るための目安であり、最高品質のインゴットを作るには自分でタイミングを見計らって取り出し、型に流し込まなければならない。
「こんくらいかな?」
溶かした赤銅鉱を型に流し込む。するとすぐにインゴットが完成した。意外と小さい。
《上質なブロンズインゴットを手に入れました》
「上質か、上出来だな」
「そうですね、この調子でやっていきます」
1個目のインゴットを完成させ、この調子でインゴットを全て製作し出来た結果は
《ブロンズインゴット》×2
《上質なブロンズインゴット》×2
《極上のブロンズインゴット》×1
という結果だった。品質は普通、上質、極上の三段階で、最初にしてはなかなかいい感じらしい。
次は武器だ。インゴット5つを剣の型に入れ、熱を加え金槌で叩いて形を整える。
整えたら1度水壺にいれて冷まし、もう1度熱を加え叩く。これを繰り返し出来た剣がこれだ。
《ハイノービスソード》
Rare:1
ATK:13
耐久値:∞
誰にでも簡単に扱うことができる剣だが、攻撃力は低い。質のいいインゴットを使った為、攻撃力が上昇している。
「おう、作りやがったか」
「はい親方。ところで耐久値が∞になってるのとハイノービスになってるんですけど」
「ノービスシリーズの武器は初心者が使うからな。剣が出来た時に俺に渡してもらったが、その時に特殊な加工を施したんだ。だから壊れないようになってる。それとハイノービスになっているのは良いインゴットを使ったからだな」
「なるほど…ちなみに俺がその壊れない加工方法を教えて貰ったらその加工は出来るんですか?」
「いや、生産ギルドの職員全員が教える事を認めんな。何しろ壊れないってのはそれを買っちまえば他の武器とかが売れないということだからな。諦めな」
「それもそうですね」
「まあ合格だ。良い剣を作った褒美だ、スキルブックをやろう。鑑定のスキルブックだ」
スキルブックというのは見るだけでスキルを獲得できるものらしい。ただし1回見ると消えてしまうらしいが。
「ありがとうございます」
さっそく取得する。
────《鑑定》を獲得しました。有効化しますか?
yesっと。
「ま、これで教えることは今んとこねぇな。腕が上達したらまた教えてやるからよ、頑張んな」
「はい!」