04:スキルセット
スキル、《生産の心得》の効果を修正しました(10/10火)
「1かよ!?」
覚悟を決めて投げられたサイコロは堂々と1が上の面に書かれていた。6分の1という確率でまさか1を引き当てるとは…
「どうなされますか?やり直しされますか?」
「いや…もういいです。」
「宜しいのですか?」
覚悟を決めて投げて1が出たんだ、ならその数字がいいということなのだろう。足掻いても仕方ない。
「1で頼む」
「かしこまりました」
『《無欲な初心者》の称号を獲得しました。』
「ん?」
何やらシステムメッセージがウインドウで出てきた。これは称号なのか。
「なあ、何かの称号を手に入れたんだが」
「ええ、おめでとうございます。あなたが獲得した称号はたった一つだけの称号で、最初のスキルポイント獲得のサイコロの目が1で決定した人にのみ獲得出来る称号です。称号には、色々な効果がありますのでご確認してみてはどうですか?」
「そうしてみます」
えーっと、称号は…これか。
《無欲な初心者》
最初のスキルポイントの儀で1ポイントで決定した人に贈られる称号。
効果:最初のスキル獲得にEXTRAスキルを追加
「これ…効果大丈夫なのか?」
「問題ありません。EXTRAスキルは後々解放されていきますので。」
「そうか、ありがとう」
「ではスキル獲得に移ります。こちらのスキルリストから、貴方が獲得したポイント分、スキルを獲得してくださいね」
「分かりました」
どんなスキルがあるんだろうか…武器スキルに防具スキル、生産スキルに、職業スキルなんてあるんだな。
とりあえず武器スキルをちょっとだけ見ていこう。っと…片手剣スキルに片手槍、斧に弓、杖と色々あるな…これはまあ後々にでも獲得出来そうだからやめておこう。
次は防具スキルだ…片手盾に両手盾、軽盾…これくらいしかないのか。まあこれも後だな。
生産スキルはっと…鍛治スキル、木工スキル、石工スキル…?建築スキルに料理スキル…色々あるな…これは候補に入れておこう。
職業スキル…戦士に魔道士、神官、聖騎士、狂戦士、忍者、まだあるのか、多いな…
最後に…EXTRAスキル。魔力転装、転移魔法、業剣、盗賊王の加護、女神の加護、魔王の寵愛…便利そうなものがあれば物騒な名前のスキルもあるな。
リストをスクロールしていってあらかた見終わった頃、ある一つのスキルが俺の目の前に現れた。
《生産の心得》
全生産スキル獲得可能状態になる。
生産経験値獲得小アップ(スキルレベルにより上昇)
…これは反則だろう。生産職をしようとしていた俺にうってつけのスキルじゃないか。《生産の理解者》もいいスキルだったが、最初にスキルを獲得出来るのは嬉しい。
これにしよう、と決めた俺はすばやく《生産の心得》を選択した。
「すいません、これで」
「かしこまりました」
クロウ 性別:男
HP:30/30
MP:20/20
STR:10
VIT:15
INT:5
MIND:5
DEX:30
AGI:5
LUC:15
(残りポイント:0)
スキル:《生産の心得》
スキルがちゃんと付いてるな。
「ありがとう」
「では、これでチュートリアルを終了します」
「戦いとかのチュートリアルとかはないのか?」
「実際の空気を感じながら戦った方がよく分かりますよ」
「それもそうだな」
窮地に追い込まれば底知れぬ力で乗り越えられる、とどこかで聞いたことがある。1度死ぬような事があってもこの世界には死に戻りがある。あまり死に戻りはしたくないが成長するためなら躊躇いなく戦おう。
「何から何までありがとう」
ここまで教えてくれたナビに対して礼を言うと少しばかりの沈黙。そして、
「……こほんっ。それではクロウ様が《only Life online》の世界で描く《Life》に幸あらんことを!転移!」
無理やりなかったことにされたような気がしたが俺の足元に魔法陣のようなものが展開されている。これが転移なのだろう。眩い閃光に目を襲われながら俺は転移した。
────ここから俺の、クロウの《Life》が始まった。
色々とEXTRAスキルが出ましたが、とりあえず
《業剣》剣で攻撃する時、1割の追加ダメージ。スキルレベルが上がるにつれ、追加ダメージの威力上限が上昇する。
《生産の理解者》生産する時、レアリティの高いアイテムの作成率アップ。
だけ紹介させていただきますって!