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双銃の魔王  作者: 朔夜
3/3

第3話 竜王ミザイア

「マーヴ様、本日竜王様がこちらに来るそうですよ」



 あれから部屋でゴロゴロしていると、カリンからそう報告される。

 今日かよ…少し早過ぎない?さっき聞いたんだよ?



「へぇー、随分早いね、。さっき聞いたばかりなのに」



「もちろん、あちら側から通信石で報告がありました。マーヴ様もご存知でしょう?」


「え…?あ、そ…そうだね。うん、道理で早いわけだね」


 あぶねー…そんなのあるんかい。今度使ってみよっかな・・・・・・・相手がいなかった…


 なんて事を考えていると、ドアがノックされた。



「お入りなさい」 


 なぜおまえが言う?ここ俺の部屋だぞ

 いつまで居るの?


 ドアが開き、ミルンが入って来た


「失礼します!マーヴ様の武器をお持ちしました!」



 相変わらず元気がいいこって。と、あれが俺の武器か…使えるのかな?


「どうぞ!」


 ミルンが笑顔で渡してくる。うん、可愛いね。



「ああ、ありがとう」


 そう言って2丁の銃を受け取る。

 ・・・・・・・・え…?なんだろうこの感覚…

 2丁の銃を受け取った瞬間、不思議な感覚が巡った。


「どうされましたか?」


カリン、そしてミルンも心配そうにこちらを見ている


 何だったんだろう…まぁ、異常も無いし放っといてもいいかな…


「いや、何でもないよ」


「そうですか、何かありましたら必ずお呼び下さい。竜王様が到着する前にこちらに呼びに行きますので」


「ああ、お願いね」


「それじゃあ!失礼しました!」


「失礼しました」


 二人共部屋を出て行く


 そういえば…最初に聞いた例の件ってどうなったの?・・・・やっぱり考えないでおこう


 いきなり竜王と戦えるのかな…ん?

 ポケットに何か入ってる?紙?


『久しぶりですね。リナですよ?言い忘れていた事があります。貴方に授けた私の加護の力は3つです。

 1つは、最初に手にした武器の使用限界突破です。要は最初に手にした武器を最大限…いえ、それ以上に使いこなせます。

 2つめは、不死身・超再生です。傷を負っても瞬時に再生しますよ。

 3つめは、気配察知です。使いこなせば数十キロ先まで相手を特定して察知出来ます。では、頑張ってください。・・・・・・・・ほんとに人ですか?』



 うわぁ…貴方に言われたくないですよ。

 2つめは人間の域を逸脱してるもんね…んー、1つめのは、1つだけかな…?2丁あるけど

 ・・・・・・・・ん?裏に何か書いてある?


『追伸 心配しなくても2丁とも加護の適応内です』



 え…こわ!


 戦闘に関しては希望が見えてきたな!ていうか、死なないなら勝てるだろ…



 ・・・・眠い…少し寝るか







「起きてください!マーヴ様、もう直ぐ竜王様が到着致します」

 

「はぁ〜…ふぅ、よく寝た。起こしてくれてありがとね」


 思ったよりも寝ちゃったな…疲れてたのかな?カリンが起こしてくれて助かった


「いえ、当然の事をしたまでです。それでは向かいましょうか」



 よし…大丈夫、銃は持った。



「うん、行こうか」



 竜王か…どのくらい強いのかな?

 全然わからないんだよね…


「カリンは竜王と戦ったら勝てる?」


 取り敢えずカリンに聞いてみよう


「まさか、相手は魔王ですよ。私が敵うはずがありませんよ。多少善戦出来るくらいです。」


 うーん…そうかぁ…それでも十分凄いと思うんだけどね。なんせ魔王だからね…


 この辺りで待ちますか…

 館を出て少し歩くと開けた場所がある。魔物は出ないらしい。しかし、冥府の森の中は危険な魔物が多く生息するようだ。

 

「そろそろですよ。マーヴ様ならば既に気配でわかるでしょうが…」



 気配…?そういえば、リナさんの加護に気配察知があったな…

 んーと…竜王…………あっ!出来た。



「あっちから来てるね。到着まで30秒ってとこかな」


 迫って来ている気配から時間を考えてみた

 面白い!これはかなり使えるな…


「気配だけでなく時間までわかるとは!流石はマーヴ様です。」


 ・・・・そんな褒めんなよぉ…何も出ないぞ

 んー、ダメだな。


「お前達はどうするの?」


 カリンを含めて後ろに控えている6人に聞いてみる。


「はっ!!我々はマーヴ様の邪魔をしないように離れて見学させてもらおうと思います」


「そ、そうかぁ」


 まぁ…しょうがないか…



 あ、来たな…


『久しいな!マーヴっ!』


 初めまして。竜王さん


「ひ…久しぶり」


 これでいいかな?

 

 現れたのは、赤黒い鱗に冥府の館ぐらいの大きさもある竜だった。



『む…?お主少し雰囲気変わったか?』


 ・・・・・・・・!?…嘘だろぉ!

 この竜王…なかなか鋭いな


「そうかな?自分ではなかなか気付かないもんだよ」


 チラッと後ろを見たけど…あいつらめ、既に離れている


 

 『くくく…久しぶりなんだ、1勝負しようじゃないか!』


 あ…結局勝負するのね…

 俺も自分の力を試してみたいからね…それだけだよ?


「そうだね、いいよ。始めようか」


 何時でも始められるように2丁の銃を構える

 ふぅ…大丈夫だ…やれる


『そうか!では、行くぞ!』


 え…?いきなり突っ込んできた!?

 えっと…取り敢えず撃ってみようか?


 そう考えて引き金を引こうとした瞬間…


 

 うっ…あ、頭が…!?


 激痛で思わず頭を抑える


 そして、激痛と同時に頭の中に大量の情報が流れてきた


『む!何をしておる?』


 急に頭を抑えて苦しみだした事で竜王が怪訝な顔をする


「マーヴ様!どうされましたか!?」


 カリン達が心配の声を上げる



「だ…大丈夫だ!」


 俺は今にもこちらに飛び出して来そうだったカリン達を押し留める

 

 あぁ…そういうことか…


 わかってしまった…銃の使い方が、自身の力が

 


「大丈夫だ。続きを始めようか」


 そう答えて俺は銃を構える


『ああ!爆炎災禍ボルケーノディザスター


 凄まじい熱量を持った炎が爆発しながらこちらへ迫ってくる。このまま直撃すればここ一体は焼き尽くされるだろう


 その中俺は・・・・・・・・笑っていた



 やってやろうじゃないか!


 まず、左手に持っている銃をその炎に向け、そのまま撃つ


破壊(ブレイク)!」


 目の前に迫っていた爆炎を全て破壊する

 さて…どうしようか…


『な!?』


 おおー、驚いてるね。まだこれくらいで驚いてもらっちゃ困るな!


『く…ならば…爆炎…!?』


「衝撃弾」


 相手が攻撃してくる前に先制する…1度やってみたかった



 直撃して巨体がゆっくりと墜落していく


 よし…勝ったか?


『クハハハ!負けた、負けた!』


 まじかよ…あれ直撃してピンピンしてるよ

 竜王ってあれだな…


「化物だな」


『お主に言われたかないわ』


 あ、声に出てた

 すまんな、人里に行ったら全員がそう言うだろうよ


『ふむ・・・・変えるか』


「へ?」


 あれ?竜王が縮んでる…?

 誰ですか?この幼女…


「失礼だな!幼女言うでない!」


「え!声に出てた?」


「顔に書いてあるわ」


 くそ、騙された…やるなこの幼女は…


「で?ほんとに竜王?」


「ん?目の前で変身したろう。それと我の名はミザイアだ。いい加減ミザと呼べ」


「そうか、ミザ」


「すんなり呼ぶんだな…素直で逆に怖いぞ」



 はぁ〜…呼べって言ったんだろ

 以前のマーヴは竜王って呼んでたのか…?



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