とりあえず会いに来て下さい
更新遅くなりました(@_@;)すいません
アリアはその日眠れないのでいるのでした。
昼間の出来事からずっと悪い考えばかり頭の中に浮かんでは否定して夜になってもそれは変わりませんでした。
「もし・・また会えたなら、やっぱり聞くべきなのかしら・・・・?」
アリアにとってその考えをビセに直接聞くのはとても勇気のいることでした。
「・・・・ビセ・・・・・。」
つぶやくように名を呼ぶと風は入ってきました。窓を開けてないのに変だと思いアリアが窓辺へ近づ
くと-------------・・・
「呼んだ?」
「・・・・ビセ・・・!!」
初めて会った時と同じ仮面をかぶったビセが立っていました。
アリアはビセにかけより微笑みました。
「良かった、無事だったのね。」
「まぁあれくらい俺にとってはなんてことねぇからな。」
にっとビセらしい笑いを浮かべてそう言いました。
「こんなところで話すのもなんだし、どうぞ、入って。」
アリアはもう嬉しくて悪い考えなど頭の隅に飛んでいました。
ビセはシルクハットを脱ぎ、仮面をとりました。
「どうして仮面をとってもいいの?」
「え?」
「あなた顔を見られたくないから仮面をしているのでしょ?私もう見ちゃったけどはずしててもいいのかなぁって思って。」
「あぁ、俺は怪盗としてこの家にきてるわけじゃないからな。」
「・・・え?」
「知ってるんだろ?俺の正体。」
「え、えぇ・・まぁ・・。」
アリアが言うとビセはまぁあいつがいるしな・・・とつぶやきました。アリアは誰のことか分かりませんでしたが、今は聞かない事にしました。
「俺からしてみればなんであんたが俺を通報しないのか、そっちの方が不思議だ。」
「だってあなた悪い人じゃないもの。私を助けてくれたし。」
そう言うとビセは笑ってあんた危なっかしいなと言いました。
「わ、私はしっかりしてるわよ。」
「どこが。ははははは。」
こんな風にビセが笑うのを見ることはアリアにとってとても嬉しいことでした。
「あんた大丈夫だったのか?」
「え?あぁバレンシア様のこと?まぁ今のところはね。でも私よりあなたの方が気をつけた方が良いわよ。」
「どういうことだよ?」
「私にあなたの正体を教えたのは彼よ。」
「・・・そうか。」
「驚かないの?」
「んーまぁな。」
しかしアリアはふと不可解なことに気付きました。
「ねぇ、あなたいつもは仮面をつけているのよね?」
「あぁ。」
「私を助けてくれた時あなた仮面を外していたじゃない。バレンシア様はたぶんそのときのことを見て私とあなたが恋人だと勘違いしたんだと思うんだけど、ならなぜ仮面をつけていないあなたを怪盗だと思ったのかしら?」
「・・・・。」
「あなたとバレンシア様は知り合いなのね?」
ビセははぁとため息をつきました。
「あんた活発なだけのお嬢様じゃなかったみたいだな。」
「ちょっと、それどういうことよ。」
アリアが抗議の声を上げるとビセは苦笑しました。
「正解だ。俺とあいつは知り合いだ。まぁ間接的ではあるけどな。」
「そう・・・・なんだ・・。」
「まぁそういうわけだからあいつが俺を通報することない。だから安心しろ。」
「うん。」
アリアはほっとしました。心の中のもやもやとしたわだかまりがなくなっていくのを感じました。
「でもね、あ、怪盗としてのあなたじゃないけど、この前のことお父様とお母様にも知られちゃって大変だったの。どこのどういう人なの?とかとにかく質問攻めで。何かごまかす方法はないかしら?」
「ごまかさなくても大丈夫だろ。怪盗ビセだってばれてないんだろ?」
「それはまぁそうなんだけど・・・。」
「近いうち、玄関から会いにいってやるよ。」
「え・・?」
「じゃあそういうことだから。またな。」
ビセはそういうと仮面と帽子をつけ窓辺へ向かいました。
「おっと、忘れるとこだった。」
ビセは後ろを振り返ってアリアに近づきました。
え・・・!?な、何・・・?
あまりに近いのでアリアは心臓がうるさいのを感じました。
ギュっと目をつぶると額に柔らかな感触がしました。
「え・・・・!?」
額を押さえて赤くなるアリアを見てにっと笑うとビセは去って行きました。
「なんなのよ・・もう・・。」
心臓が高鳴るのを抑える術を見つけなきゃ・・
アリアはそう思いながらも頬が緩むのを止められませんでした。
「良い夢を見られそうだわ。」
アリアは一人そうつぶやきランプの明かりを消しました。
たくさんの人に見てもらえているようで嬉しいです
拙いもので申し訳なくも思いますが、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします