表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

夫とお腹の子を失った私は、過去に戻って偽りの家族に復讐する

作者: 熾星
掲載日:2026/06/08

プロローグ

夫を亡くしてから、私は重い抑うつの底に沈んでいた。

義母の田中富子は、そんな私の世話をよく焼いてくれた。食事を作り、薬を用意し、夜になると「無理しないで」と優しく声をかけてくれる。

私はその温かさに、心から感謝していた。

あの日、すべてを知るまでは。

夫を殺したのは、誰よりも慈悲深い顔をしていた義母だった。

秘密を知られた富子は、ためらいもなく私を屋上から突き落とした。

次に目を覚ましたとき、私は過去に戻っていた。

今度こそ、私は守る。

夫の遺した会社を。お腹の子を。そして、夫が奪われた命の真実を。

田中富子。田中菜緒。

今度は私が、あなたたちの幸せを終わらせる番だ。

第一章 あの日の朝に戻って

私は、あの日に戻っていた。

夫・佐藤澪を失って、ちょうど一か月。私が腹の子を失うはずだった、その日の朝に。

寝室の机の上には、澪の写真が飾られている。写真の中の彼は、いつものように穏やかに笑っていた。

胸の奥が、鋭く痛んだ。

前の人生で、澪は交通事故で突然この世を去った。あまりに大きな悲しみに、私は耐えられなかった。食事ものどを通らず、眠ることもできず、やがて重い抑うつ状態に陥った。

そのころ、義母の田中富子と、その娘の田中菜緒が「あなたを一人にしておけないから」と言って、東京・世田谷区にある私たちの一戸建てへ移り住んできた。

私は二人を疑わなかった。

むしろ、ありがたいとさえ思っていた。

しばらくして、私は妊娠していることに気づいた。澪がこの世に残してくれた、たった一つの命だった。

けれど、その喜びは長く続かなかった。

妊娠が分かった翌日、私は流産した。

澪の子を守れなかった。その事実に、私はさらに深く壊れていった。

その隙を突くように、菜緒は澪が一代で築き上げた建材商社に入り込み、社長代理を名乗り始めた。

ある日、息が詰まって屋上へ上がった私は、偶然、母娘の会話を聞いてしまった。

「お母さん、会社を売るのはまだ早いよ。もう少し、私にやらせて」

菜緒の声には、不満が滲んでいた。

「やらせても無駄よ。半年であそこまで傾けるなんて、あなたには向いていないの」

富子の声は冷たかった。

「澪なら、もっと上手くやったでしょうね」

「澪、澪って! いつもそればっかり!」

菜緒が声を荒らげた。

「忘れないでよ。澪を殺したのは、お母さんでしょ!」

時間が止まったようだった。

「そうよ、私が殺したわ」

富子は、少しも動じなかった。

「でも、誰のためだと思っているの? 全部あなたのためでしょう」

「分かってる。分かってるよ、お母さん。怒らないで」

菜緒はすぐに甘えた声を出し、富子にすがりついた。

私はその場で息をすることさえ忘れていた。

澪を殺したのは、目の前でいつも優しく笑っていた義母だった。

唇を噛んだ。手が震えて、うまく動かない。

それでも私はスマートフォンを取り出した。この会話を、証拠として残さなければならない。

けれど、指先が震えた拍子に、スマートフォンが床に落ちた。

乾いた音が、屋上に響いた。

すぐに二人が振り返った。

逃げる間もなく、私は屋上の端へ追い詰められた。

「聞いていたのね」

富子の顔から、いつもの優しさは消えていた。

「どうして……どうして澪を殺したんですか」

私の声は震えていた。

「知りたいなら、あの世で澪に聞きなさい」

富子は薄く笑った。

次の瞬間、彼女の両手が私の胸を強く押した。

足元が消えた。

十四階の屋上から、私は真っ逆さまに落ちていった。

そこで、私の人生は終わったはずだった。

扉を叩く音で、記憶の渦が途切れた。

私は目を閉じたまま、眠っているふりをした。

「恵理さん、起きられる? お薬を飲んでから休みましょうね」

田中富子の声だった。

前の人生で、彼女は毎晩のように黒い煎じ薬を持ってきた。

「体を温めるための漢方よ」

そう言って、私に飲ませ続けていた。

今なら分かる。

お腹の子は、おそらくこの薬で殺されたのだ。

私はゆっくり目を開けた。

富子は作り物のような笑みを浮かべ、湯気の立つ茶碗を手にして立っていた。

「近づかないで!」

私は腕を振り払った。

茶碗が床に落ち、黒い薬が畳に広がった。

「どうしたの? 悪い夢でも見たの?」

富子は慌てたふりをして、私の手を握ろうとした。

私はその手を見つめながら、わざと弱々しく言った。

「澪が、夢に出てきたんです」

富子の指先が、ぴくりと止まった。

「澪が言っていました。自分は誰かに殺されたんだって」

富子の目が一瞬だけ揺れた。

すぐに彼女は、いつもの慈愛に満ちた表情を作り直した。

「かわいそうに。疲れているのね。新しい薬を作ってくるわ」

「胃が気持ち悪いんです。今日はもう飲めません。明日にしてください」

「そう。じゃあ、ゆっくり休みなさい」

富子は私の額を撫で、部屋を出ていった。

その手の温もりが、ひどく気持ち悪かった。

私はすぐに布団から抜け出し、扉に耳を当てた。

廊下の向こうで、富子と菜緒が小声で話している。

「飲まなかったの?」

「声を落としなさい。逃げられやしないわ。明日、また飲ませればいい」

私は目を閉じた。

前の人生で流産したあと、総合病院で検査を受けた。富子は精神科と産婦人科の医師に、私が重い抑うつ状態で薬を飲んでいることを何度も強調した。

医師は慎重に言った。

「薬の種類や体調によっては、妊娠に影響が出ることもあります」

当時の私は、それを自分のせいだと思い込んだ。

澪の子を守れなかったのは、私が弱かったからだと。

一方の富子は、病院でも葬儀の場でも、誰よりも深く泣いてみせた。息子を失い、孫まで失った可哀想な義母として。

誰が思うだろう。

すべての悲劇を作ったのが、その女自身だったなどと。

今度は違う。

お腹の子を守る。

澪の会社を取り戻す。

そして、富子と菜緒が澪を殺した証拠を集める。

焦ってはいけない。あの二人を警戒させたら終わりだ。

私はすぐに動き出した。

まず、都内の漢方内科に電話し、翌朝九時の診察を予約した。

次に、防犯設備会社へ連絡し、正午に自宅へ来てもらうことにした。家の中に小型の高画質カメラを設置するためだ。

最後に、私は中村健太へ電話をかけた。

健太は、澪の自衛隊時代の同期だった。

退官後、澪は建材商社を立ち上げ、健太は身体の不自由な父親の世話をするため、地元で警備員として働いていた。

会社が軌道に乗ると、澪は健太親子を東京へ呼び寄せた。健太の能力を信じ、現場から営業、管理職へと引き上げ、最後には取締役にまでした。

澪が亡くなったあと、菜緒は社長代理として会社に入り込み、好き勝手に振る舞った。

健太は何度も私に電話をくれていた。

「奥さん、このままでは澪さんの会社が潰れます」

けれど前の私は、悲しみに沈み切っていて、何もできなかった。

菜緒は若くて経験がないだけだ。もう少し支えてあげてほしい。

そう言って、すべてを見過ごしてしまった。

今思えば、悔やんでも悔やみきれない。

健太は、すぐに会う約束をしてくれた。

場所は、漢方内科の近くにある喫茶店。翌朝十時。

やるべきことを終えた私は、ようやく布団に戻った。

これから先、何度も戦わなければならない。

少しでも体を休めなければ。

その夜、私は何度も悪夢を見た。

前の人生で、私が死んだ後の光景だ。

富子と菜緒は、私の死を「夫を亡くした悲しみに耐えきれず、抑うつが悪化して自死した」と説明した。

偽の遺書まで用意されていた。

通夜と葬儀では、富子が私の遺影を抱いて泣き崩れた。

「息子を亡くしたばかりなのに、お嫁さんまで……」

事情を知らない参列者たちは、富子に同情した。

幼いころに両親を亡くした私には、身寄りがなかった。

その結果、母娘は澪と私の財産を、ほとんどすべて手に入れた。

澪の会社。世田谷の一戸建て。両親が私に残してくれた商業物件とマンション。

菜緒はやがて会社を売却し、豪奢な暮らしを始めた。高級車に乗り、ブランド品を身につけ、富子と二人で優雅に暮らした。

その後、菜緒は資産家の家に嫁ぎ、子どもにも恵まれた。SNSでは幸せな母親を演じ、何十万人ものフォロワーを集めた。

澪と私の死を踏み台にして、彼女たちは名声と金を手にした。

目が覚めたとき、私は歯を食いしばっていた。

田中富子。

田中菜緒。

今度こそ、相応の報いを受けてもらう。

朝になると、菜緒は早々に会社へ出ていった。社長代理という肩書きを楽しむためだろう。

富子は食堂で朝食を取っていた。

私は美容サロンのギフト券と、封筒に入れた五万円を差し出した。

「お義母さん、今夜は同窓会でしたよね。よかったら、これでお洋服でも買ってください。美容院にも行けると思います」

富子の目が、わずかに輝いた。

「そんな、悪いわよ。私にも少しは蓄えがあるもの」

「いつも私の世話をしてくださっているので。受け取ってください」

富子はすぐに笑顔になり、券と封筒を大事そうにしまった。

「じゃあ、お言葉に甘えるわね」

彼女が家を出たあと、私も支度をして外へ出た。

漢方内科では、妊娠していることを伝えた上で診察を受けた。医師は脈と体調を丁寧に確認し、妊娠初期でも飲める穏やかな処方を出してくれた。

煎じ薬は提携の薬局で作られ、自宅へ配送されることになった。

その足で、私は約束の喫茶店へ向かった。

窓際の席に、中村健太がいた。

「奥さん」

健太は立ち上がり、深く頭を下げた。

私は席に着くなり、遠回しな言い方をやめた。

「健太さん。私は、澪が富子さんと菜緒に殺されたのではないかと疑っています」

健太の表情が硬くなった。

「今はまだ証拠がありません。だから、私は証拠を集めたい。復讐したいんです。力を貸してください」

健太は迷わなかった。

「信じます」

その一言は、驚くほど力強かった。

「澪さんには、一生返せない恩があります。奥さん、俺にできることなら何でも言ってください」

「まずは、菜緒を会社から追い出します。私に合わせて、一芝居打ってください」

「分かりました」

健太は頷いた。

喫茶店を出たあと、私は青果市場へ寄り、赤い葛粉を買った。

家に戻り、簡単に昼食を済ませると、防犯設備会社のスタッフが到着した。

小型で目立たず、長時間録画できること。録画データをクラウドにも保存できること。私の条件を伝えると、三人のスタッフは手際よく作業を進め、三時間ほどで家中の設置を終えた。

夕方、漢方薬も届いた。

私はそのうち一包を煎じ、茶碗に注いでベッドの下へ隠した。

午後五時。

同窓会に行く支度をした富子が、いつもの煎じ薬を持って部屋へ入ってきた。

「恵理さん、薬を飲んで。私はこれから出かけるから」

私は寝起きのふりをして、目を細めた。

「お義母さん、今日とても綺麗ですね」

富子は思わず髪に手をやった。

「そう? 美容院に行ったばかりだからかしら」

「新しい服も見たいです。薬は少し熱いので、冷めるまで待ちます」

「じゃあ、着替えてくるわ」

富子が部屋を出た瞬間、私は茶碗をすり替えた。

器はまったく同じものを用意してある。見た目では分からない。

しばらくして、富子が新しいワンピース姿で戻ってきた。

私は彼女を褒めながら、手元の茶碗をゆっくり冷ました。

そして、富子の前で、安胎のための漢方を飲み干した。

富子は満足げに笑い、同窓会へ出かけていった。

その背中を見送りながら、私は静かに呟いた。

「あなたの思い通りには、もうさせない」

第二章 偽りの社長代理

夜十時。

私は赤い葛粉を湯に溶き、血のような色の液体を作った。それをトイレへ流し、写真を撮る。

続けて、声を震わせながら富子へ音声メッセージを送った。

「お義母さん……お腹が痛いです。血が、たくさん出て……」

返事は来なかった。

分かっていた。

彼女は私と子どもが死ぬことを望んでいる。

午後十一時過ぎ、外で車の音がした。

私は玄関の床に倒れ込み、意識を失ったふりをした。

富子と菜緒は、慌てた様子で私を寝室へ運んだ。頬を叩き、名前を呼ぶ。

私は薄く目を開け、涙声で尋ねた。

「お義母さん……赤ちゃん、もう駄目ですか」

富子は目元を押さえた。

「こんなに血が出ていたら……難しいかもしれないわ」

その演技は、前の人生と同じだった。

私は目を閉じ、もう一度気を失ったふりをした。

目的を果たしたと思ったのだろう。二人は寝室を出て、居間へ向かった。

私は枕元のスマートフォンを開き、設置したばかりのカメラ映像を確認した。

居間の映像に、母娘の姿が映る。

菜緒はソファにだらしなく座り、果物を食べていた。

「本当に流れたの?」

「写真を見たでしょう。あれだけ出血していたら、まず間違いないわ」

「見たくないよ、あんな気持ち悪い写真」

菜緒は顔をしかめた。

「いっそ、あの人も死んでくれたら楽なのに。いつまで世話しなきゃいけないの」

そう言って、彼女はバッグを持って立ち上がった。

富子が慌てて呼び止める。

「菜緒。あなたは今、商社の社長代理なのよ。もう少し仕事に気を入れなさい」

「ちゃんとやってるってば」

菜緒はバッグをソファへ投げつけた。

「お母さんって、どうしていつも私のことを信じないの?」

富子は深く息をついた。

「小学校から高校まで、あなたを一番いい私立に入れた。留学だってさせた。あなたのために、どれだけのお金を使ったと思っているの」

富子の声には、苛立ちと期待が混じっていた。

「今度こそ結果を出しなさい。澪の会社を手に入れたのだから、周りに認めさせるのよ」

「分かってる。分かってるから、もう言わないで」

菜緒は面倒くさそうに富子を抱きしめ、すぐに二階へ上がっていった。

私は画面を閉じた。

澪は以前、幼いころのことを少しだけ話してくれた。

彼の父親は、澪が二歳のころに亡くなった。その後、母親は親友だった富子と助け合いながら暮らしていたという。

しかし、澪の母も交通事故で亡くなった。

両親を失った幼い澪は、母の親友だった富子に預けられた。そのとき、保険金や賠償金として数千万円の金が残されたらしい。

その金は、すべて菜緒の教育費や生活費に使われた。

澪には、ほとんど何も与えられなかった。

澪は奨学金とアルバイトで学校を出た。成人後、自衛隊へ入り、退官後に裸一貫で会社を興した。

富子母娘が澪を殺した理由は、金と会社と家に違いない。

疑問はいくつもある。

けれど、今すべきことは一つだった。

まず、菜緒を会社から追い出す。

数日後。

私の指示で、健太は会社の主要社員たちと連携し、菜緒を静かに孤立させた。

表向きは従順に接する。

しかし、菜緒の指示はすべて「確認します」「少しお時間をください」と先送りにする。

重要な取引先との連絡は、健太たちが押さえた。

社長代理という肩書きだけを持つ菜緒は、日に日に苛立ちを募らせていった。

健太から報告を受けた私は、次の手を打つことにした。

新しく用意した携帯番号から、声を変えるアプリを使って菜緒へ電話をかける。

「田中菜緒社長でいらっしゃいますか。私は塗料メーカーの営業をしております。御社に、弊社商品の独占代理をお願いできないかと思いまして」

「はあ?」

菜緒の声は不機嫌だった。

「先払いは不要です。商品を先にお預けし、販売後にお支払いいただく形で結構です。利益率は五割ほど見込めます」

「興味ないです」

電話は一方的に切れた。

私は小さく笑った。

今は興味がなくても、すぐに向こうから食いついてくる。

数日後、会社の定例会議中に、健太の携帯電話が鳴った。

健太はわざと少し慌てたふりをし、通話ボタンを押した。指がスピーカーに触れ、音声が会議室に響いた。

電話の相手は、建材の仕入れ担当者を装った私だった。

「新築マンションの仕上げに使う塗料を、大量に探しているんです。できれば早めに見積もりをいただきたくて」

健太は周囲に目配せしながら答えた。

「承知しました。会議中ですので、後ほど折り返します」

会議が終わると、健太はわざと携帯電話を会議室に置き忘れた。

取りに戻ったとき、顔色を変えた菜緒が会議室から出てくるところだった。

健太から私へ、短いメッセージが届いた。

「成功です」

まもなく、菜緒は私に連絡してきた。

私は今度、中年男性の低い声を作り、マンション建設会社の担当者を名乗った。

「まずはサンプルを確認させてください。品質に問題がなければ、十万円分を発注します。よければ、次は一棟分をまとめてお願いしたい」

菜緒の声が明らかに弾んだ。

すぐに彼女は、先日電話をかけてきた塗料メーカーの営業へサンプルを求めた。

もちろん、その営業も私が用意した人物だ。

サンプルは指定どおりに菜緒の手元へ届き、さらに私のもとへ送られてきた。

私は品質に問題がないと伝え、まず四万円を前金として振り込んだ。

菜緒は一円の元手も出さずに、数万円を手に入れた。

簡単すぎる成功は、人を狂わせる。

その日のうちに、菜緒はブランドバッグを買った。富子にも新しい服を贈った。

富子は大喜びし、娘を褒めちぎった。

「やればできるじゃない。さすが私の娘ね」

褒められた菜緒は、さらに欲を出した。

しばらくして、私は建設会社の担当者として、再び菜緒へ電話をかけた。

「今度は二百万円分の塗料をお願いしたい。前金として二十万円を振り込みます。ただし、納期に間に合わなければ、契約書どおり倍額の違約金を請求します」

菜緒は迷わなかった。

契約書にサインし、塗料メーカーへ大口発注をかけた。

そして手にした前金二十万円に、富子から借りた二十万円を足し、中古の軽自動車を買った。

母娘はその車であちこち出かけ、近所に見せびらかした。

けれど、納期が近づいても、肝心の塗料は届かなかった。

菜緒が焦って営業へ連絡すると、相手は困った声で言った。

「申し訳ありません。今は品薄でして、全額入金いただいたお客様から優先出荷しています。残金をお支払いいただければ、すぐに手配できます」

残金は百万円。

菜緒にそんな金はない。

違約金を払うことになれば、さらに四十万円が必要になる。

追い詰められた菜緒は、一晩中あちこちへ電話をかけ、金策に走った。

それでも、必要な金は集まらなかった。

翌日、健太から動画が送られてきた。

映像には、菜緒が経理担当者の端末を勝手に操作し、会社口座から百万円を動かす姿が映っていた。

健太たちは、すでにその場を押さえる準備をしていた。

数分後、菜緒は社員たちの前で取り囲まれ、警察に通報された。

富子は泣きながら私の部屋へ駆け込んできた。

「恵理さん、助けて。菜緒が、会社で大変なことに……」

私は何も知らないふりをして、富子を車に乗せ、商社へ向かった。

事務所の床に、菜緒が座り込んでいた。

「ここはうちの会社でしょ! 家族の会社のお金を少し動かしただけで、どうして犯罪者扱いされるのよ!」

健太は冷静に言った。

「会社の金を私的に流用した時点で、業務上横領です。判断は警察に任せます」

警察官の姿を見た菜緒は、途端に顔色を失った。

「お母さん、助けて。私、捕まりたくない」

富子は私の腕をつかんだ。

「恵理さん、お願い。菜緒を助けて。家族でしょう」

私はしばらく沈黙したあと、警察に向き直った。

「今回は、会社として被害届を出すかどうか、社内で相談させてください」

だが、社員たちは一斉に反対した。

「社長代理を辞めさせてください」

「もう会社に入れないでほしい」

「佐藤社長が築いた会社を、これ以上壊されたくありません」

私は彼らの声を受け止め、静かに頷いた。

「分かりました。田中菜緒さんには、本日限りで会社から退いていただきます」

こうして、菜緒は澪の商社から完全に追い出された。

富子もまた、社員たちの冷たい視線に耐えきれず、娘を連れて逃げるように事務所を出た。

周囲の人々がひそひそと噂する。

菜緒は顔を隠し、富子は肩を震わせていた。

事務所の中では、社員たちが安堵の息を漏らしていた。

私は健太に、今夜は全員で食事に行くよう伝えた。

菜緒を追い出したのは、まだ最初の一歩にすぎない。

次は、あの母娘を私の家から追い出す。

第三章 闇金の罠

世田谷の一戸建てに戻るなり、富子と菜緒は本性を現した。

「恵理、あなたって本当に薄情ね。家族を見捨てて、他人の肩を持つなんて」

菜緒は玄関で靴も脱がずに怒鳴った。

富子も目を赤くしながら、私を責める。

「一家は支え合うものでしょう。澪が生きていたら、あなたのことを悲しむわ」

私は二人を見つめ、静かに言った。

「私が本当に見捨てていたら、菜緒さんは今ごろ警察署にいたはずです」

菜緒が言葉に詰まる。

私は一歩近づいた。

「それに、私たちは本当に家族ですか? 澪の死について、あなたたちは夜、安らかに眠れていますか」

二人の顔色が変わった。

ほんの一瞬だったが、確かに動揺した。

「証拠もないのに、何を言っているの」

富子はすぐに声を硬くした。

「言いたいことがあるなら、警察にでも行きなさい。この家には、私たちにもいる権利があるわ。絶対に出ていきません」

「そうですか」

私は手を二度、軽く叩いた。

玄関の外から、八人の警備員が入ってきた。全員、防犯会社から派遣された屈強な男性たちだった。

私は富子を見た。

「自分たちで荷物をまとめますか。それとも、手伝ってもらいますか」

富子は歯ぎしりするほど悔しそうに私を睨んだ。

「覚えていなさいよ」

そう言い残し、菜緒を連れて荷物をまとめ始めた。

二人は、その日のうちに世田谷の家を出た。

行き先は、以前住んでいた古い団地の一室だった。

私は玄関先で、二人の背中を見送った。

胸は少しも痛まなかった。

これは始まりにすぎない。

本当の報いは、これからだ。

私は清掃業者を呼び、家中を徹底的に掃除してもらった。

空気が入れ替わると、ようやく息ができるような気がした。

家政婦の山本千代が、温かい夕食を運んできてくれた。

久しぶりに、落ち着いて食事をした。

それからの日々は、驚くほど穏やかだった。

お腹の子は少しずつ育っている。つわりは強くなってきたが、それすら愛おしかった。

今、私のそばには、命を狙う敵はいない。

もう少しで妊娠二か月になる。

近いうちに産婦人科で胎児の心拍を確認するつもりだった。

私はお腹に手を当てた。

「大丈夫。今度は、必ず守るから」

休息を取ったあと、私は次の準備に入った。

まず、菜緒へメッセージを送った。

「塗料の納品はいつになりますか。契約書の期限が近づいています」

もちろん、相手は私だとは知らない。

次に、あらかじめ入手していた闇金業者の連絡先へ電話をかけた。

私は別人の声を作り、急ぎで百万円が必要だと相談した。数分ほど条件を聞いたあと、「少し考えます」と言って電話を切る。

同時に、私は探偵へ連絡した。

富子母娘が団地へ移ったあと、私は彼女たちの動向を調べるため、合法的な範囲で調査を依頼していた。玄関の出入り、行き先、接触相手。それだけでも十分だった。

ほどなく、探偵から報告が入った。

菜緒は富子に金をせびり、激しく口論しているという。

「家にはもう一円もない!」

富子の怒鳴り声が、薄い壁越しに聞こえたらしい。

「前に渡したお金だって、全部あなたが使ったんでしょう。どこから出せというの」

「じゃあ、自分で何とかする」

菜緒はバッグをつかみ、団地を飛び出した。

彼女の行き先は、だいたい想像がつく。

夜の街、クラブ、バー。

私は久しぶりに化粧道具を取り出した。

顔の輪郭を変え、眉を太く描き、帽子を深くかぶる。ゆったりした服を着れば、身長百七十三センチの私は、若い男に見えなくもない。

一軒目のバーで、菜緒を見つけた。

彼女はカウンターで一人、酒を飲んでいた。

私は店内を歩きながら、闇金業者の連絡先が印刷されたカードを配った。

菜緒にも一枚差し出し、低い声で囁く。

「即日融資。審査なし。利息も相談できます」

菜緒はカードを一瞥し、何も言わずにバッグへ入れた。

それで十分だった。

翌日、闇金業者から私の番号へ電話がかかってきた。

「昨日の融資の件ですが」

私はまた別の声を作った。

「借りたいのは私ではなく、いとこです。番号を伝えます」

そう言って、菜緒の携帯番号を教えた。

電話を切ったあと、その番号をすぐに着信拒否にした。

予想どおり、追い詰められた菜緒は一日も迷わなかった。

団地の部屋を担保に、闇金業者から百万円を借りた。

その金で塗料メーカーへ残金を支払い、ようやく商品が出荷された。

菜緒は有頂天になって、私が名乗る建設会社の担当者へ連絡してきた。

「商品、用意できました。いつ取りに来ますか」

私はその連絡を無視した。

電話も、メッセージも、すべて無視した。

その夜、探偵から届いた報告では、菜緒が部屋の中で暴れ、スマートフォンを床に叩きつけたという。

翌朝、私は最後のメッセージを送った。

「社内事情により、今回の取引は中止になりました。前金の二十万円は返金不要です。ご迷惑をおかけしました」

送信後、私はSIMカードを抜き、折って処分した。

菜緒の手元には、大量の塗料だけが残った。

契約は消えた。

前金は返さなくていいと言われても、闇金への借金は残る。

百万円を借りたはずの金は、利息を含めて百四十万円に膨れ上がっていた。

富子はその事実を知った瞬間、怒りとショックで倒れたという。

菜緒は慌てて介抱し、最後には冷たい水まで使って起こしたらしい。

目を覚ました富子は、菜緒の頬を強く打った。

「いくら返すの」

「百四十万……」

菜緒は床に座り込み、顔を伏せて答えた。

長い沈黙のあと、富子は低い声で言った。

「こうなったら、恵理から取り返すしかないわ」

「そうよ。会社も家も、あの女名義の店やマンションも、全部こっちのものにすればいい」

菜緒の声には、憎しみが滲んでいた。

私は探偵の報告書を閉じた。

来るなら来ればいい。

こちらはすでに、次の準備を始めている。

健太へ連絡し、身辺警護のできる人物を紹介してほしいと頼んだ。

数時間後、健太は一組の兄妹を連れてきた。

兄は松本颯太。妹は松本美咲。

二人とも武道家の家に生まれ、警備会社で働いた経験があるという。

私は妊娠中で、自由に動けない。

これからは、颯太と美咲が私のそばについてくれることになった。

富子と菜緒が何を企んでいるのか。

それを暴くには、こちらも最後の舞台を用意する必要があった。

第四章 報いの夜

それから数日間、富子と菜緒は口論を繰り返していた。

売れ残った塗料は置き場所にも困り、倉庫を借りるしかなかった。闇金への返済は迫り、生活はさらに苦しくなっていく。

富子は毎日のように菜緒を責めた。

菜緒も泣き叫び、物を投げた。

けれど、私は知っていた。

二人の仲違いは、本当の目的を隠すための煙幕にすぎない。

彼女たちは、私からすべてを奪い返すつもりでいる。

妊娠二か月を迎えた日、私は颯太と美咲に付き添われ、産婦人科へ向かった。

診察室で、小さな心音を聞いた瞬間、息が止まりそうになった。

生きている。

私の子は、ちゃんと生きている。

医師は穏やかに笑った。

「現時点では順調です。ただ、体調には十分注意してください。三か月を過ぎたころに、詳しい検査も受けましょう」

私は何度も頷いた。

病院を出るとき、涙がこぼれそうになった。

今度こそ、この命を守る。

家に戻ると、颯太が表情を引き締めて言った。

「富子と菜緒の動きが少し変です。こちらで直接尾行します」

私は彼に任せた。

三日後、颯太から重要な報告が入った。

富子は、買ったばかりの軽自動車を売って三十万円を作り、街の不良グループに接触していた。

目的は、私の拉致。

金も信用も失った富子は、最後の手段に出るつもりだった。

「こちらで接触してみます」

颯太は冷静に言った。

「彼らは金で動くタイプです。条件次第では、こちら側につけられるかもしれません」

私は少し考え、頷いた。

「お願いします。ただし、警察への連絡は必ず先に」

「承知しました」

数日後。

私は美咲と一緒に、衣類を買いに出かけた。

颯太は店の外で警戒している。

私は美咲と一緒に下着店へ入り、試着室へ向かった。

カーテンを閉めた瞬間、背後から布が口元に押し当てられた。

薬品のような匂いがした。

私は抵抗するふりをしながら、力を抜いた。

意識を失ったふりをする。

次に目を開けたとき、私は東京郊外の廃倉庫にいた。

両手は椅子の後ろで縛られ、口には布が詰められている。

目の前には、富子と菜緒。

その背後に、不良たちが立っていた。

富子が顎で合図すると、一人が私の口から布を外した。

「恵理さん。まさか、あなたがこんな場所に座らされる日が来るなんてね」

菜緒は勝ち誇った顔で笑った。

私は彼女を見上げた。

「結局、こんなことしかできないんですね」

「まだそんな口をきくの?」

富子の声が冷えた。

「叩きなさい」

不良の一人が前へ出て、私の頬を打った。

口元から赤い液体が流れる。

もちろん、本物の血ではない。事前に仕込んでいた糖蜜の染料だ。

菜緒はそれを見て、楽しそうに目を細めた。

「やっと怖くなった?」

私は床へ唾を吐くふりをし、かすれた声で言った。

「澪は死んだ。子どもも、もういない。私には、生きている意味なんてありません」

富子の顔に、満足そうな色が浮かんだ。

私は続けた。

「殺すなら殺してください。ただ、その前に教えて。どうして澪を殺したんですか」

富子はしばらく私を見下ろしていた。

やがて、ゆっくりと口を開いた。

「どうせ、あなたはここで終わるのだから。教えてあげるわ」

そして彼女は、すべてを語り始めた。

澪の両親と富子は、古くからの友人だった。

澪の両親が事故で亡くなったとき、幼い澪は富子に託された。同時に、保険金や賠償金として数千万円が残された。

しかし、富子はその金を澪のためには使わなかった。

私立学校、習い事、留学。ほとんどが、実の娘である菜緒のために消えた。

澪は冷たく扱われながらも、自力で生き抜いた。

やがて会社を成功させると、富子は急に優しい義母の顔をして、彼に近づいた。

「私はあの子を育てたのよ」

富子の声は歪んでいた。

「なのに、澪はいつまでも私たちを家族として扱わなかった。あなたと結婚してからは、ますます距離を置くようになった」

富子は私を睨んだ。

「だから、あなたに子どもができないようにしたの」

私の指先が震えた。

「あの漢方薬……」

「ええ。体にいいと言えば、あなたは何も疑わずに飲んだわね」

富子は笑った。

「あなたに子どもがいなければ、澪の財産はいずれ菜緒に回ってくる。そう思っていたのに」

私と澪は、結婚して三年、子どもに恵まれなかった。

けれど、海外で二か月ほど休暇を過ごしたあと、私は妊娠した。

富子の薬から離れていたからだ。

澪は、そのことを知る前に死んだ。

「菜緒が酔って、薬のことを漏らしてしまったのよ」

富子は舌打ちした。

「澪は激怒したわ。私たちと縁を切ると言った。毎月の生活費も、最低限しか出さないと」

富子の目に、憎悪が宿った。

「私があれだけ苦労して育てたのに。澪のものは、私のものになるはずだったのに」

「だから、殺したんですか」

私の声は低く震えた。

「そうよ」

富子は淡々と言った。

「あの子は甲殻類に強いアレルギーがあった。だから、夕食にほんの少し、海老のすり身を混ぜた」

息が詰まった。

「それだけでは不安だったから、車のブレーキにも細工をしたわ。雨の日だった。路面は滑りやすい。呼吸が苦しくなった澪は、まともに運転できなかった」

富子は笑った。

「事故に見せかけるのは、簡単だった」

全身の血が逆流するようだった。

私は椅子から立ち上がろうともがいた。

「あなた……!」

不良たちが私を押さえつける。

富子は懐からナイフを取り出した。

「もう十分でしょう。あなたも澪のところへ行きなさい」

その刃が、私へ向かって振り下ろされようとした瞬間だった。

倉庫の外から、鋭い声が響いた。

「警察だ! 全員、その場を動くな!」

シャッターが開き、捜査員たちが一斉に踏み込んできた。

富子の手からナイフが落ちる。

菜緒は悲鳴を上げ、その場にへたり込んだ。

不良たちは両手を上げて震えていた。

「俺たちは、拉致のふりだけって聞いてたんだ。殺すなんて聞いてない!」

私は緩く結ばれていた縄を解き、立ち上がった。

口元の赤い染料を拭う。

「あなたたちには、芝居に協力してもらう報酬を約束しました。でも、警察に通報しないとは言っていません」

私は富子を見た。

彼女の顔は、紙のように白かった。

「それから、もう一つ」

私はお腹に手を置いた。

「私の子どもは、生きています」

「嘘よ」

富子の目が見開かれた。

「そんなはずない。あの薬を飲ませたのに。流れたはずなのに!」

その叫びは、そのまま証拠になった。

すべては録音されていた。

倉庫には、警察の指示で小型カメラと録音機が設置されていた。富子の自白も、私への殺意も、すべて記録されていた。

田中富子は、澪に対する殺人、私への殺人未遂、拉致監禁などの容疑で逮捕された。

菜緒も共犯として身柄を拘束された。

その後、裁判は長く続いた。

三か月後、第一審で富子には極めて重い判決が下された。控訴と上告も退けられ、判決はやがて確定した。

彼女が塀の外へ戻る日は、二度と来ない。

一方、菜緒は富子という後ろ盾を失い、闇金の借金を抱えたまま転落していった。

団地の部屋も失い、行く場所をなくした彼女は、歌舞伎町の周辺をさまようようになった。

危ない仕事に手を出し、借金取りから逃げ、殴られ、奪われ、少しずつ壊れていった。

私はときどき、人を使って彼女の様子を確認した。

憐れみはなかった。

ある雨の夜、車で郊外の道を通ったとき、道端に投げ出されたように座り込む女を見た。

ぼろぼろの服。乱れた髪。痩せこけた頬。

菜緒だった。

私は車を止め、少しだけ窓を開けた。

菜緒は私に気づくと、目を見開いた。

「恵理……全部、あんたのせいだ」

彼女はふらつきながら立ち上がろうとした。

「殺してやる……!」

こちらへ飛びかかろうとした瞬間、足を滑らせ、道路脇の側溝へ崩れ落ちた。

しばらく、彼女は起き上がれなかった。

私は窓を閉めた。

そのまま車を出した。

復讐は、もう終わっている。

その後の妊婦健診で、お腹の子に大きな問題は見つからなかった。

妊娠八か月を迎えたころ、私は世田谷の一戸建てを離れ、地方の静かな町へ移った。

澪との思い出が詰まった家を離れるのは、簡単ではなかった。

けれど、私と子どもには、新しい場所が必要だった。

出産を待つため、私は海の近い町で暮らし始めた。

ある日、検診の帰りに信号待ちをしていると、道端で数人の男に小突かれている女が見えた。

ゴミ袋を抱え、髪を振り乱したその女は、菜緒だった。

私は静かに窓を上げた。

もう、彼女を見る必要はない。

冬が過ぎ、春が来た。

一年の時が流れた。

私の息子は、一歳の誕生日を迎えた。

その日、私は子どもを抱いて、東京近郊の霊園へ向かった。

澪の墓前には、柔らかな春の光が降り注いでいた。

墓石の写真の中で、澪は変わらず優しく笑っている。

息子は小さな手を伸ばし、写真に触れた。

そして、まだ舌足らずな声で言った。

「パパ」

私は子どもを抱きしめた。

涙が頬を伝う。

「澪、安心して。私が、この子をちゃんと育てるから」

春風が吹き、髪をそっと揺らした。

それはまるで、澪が私たちを抱きしめてくれているようだった。

憎しみの日々は、ようやく終わった。

これから先は、この子と二人で生きていく。

穏やかに。

静かに。

そして、もう誰にも奪わせない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ