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真実の行方  作者: hiraji
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結局、渡辺和則の共犯者探しは行われなかった。

あの後大宮の方でバラバラ死体が見つかり被害者の勤務先が浦和警察署管内だった為に

そっちの捜査や応援に駆り出されてしまったのも理由の一つだが

西武警部補にも七瀬巡査部長にも中村真実の行方を追い続けるモチベーションが

失くなってしまったのが一番の理由だろう。

バラバラ殺人事件が一段落したころ

西武警部補が昼食を取るために牛丼屋に入ったら七瀬巡査部長と出くわした。

西武警部補は軽く手を上げて七瀬巡査部長の隣に座った。

「西武警部補、この間、MATソフトの近くの居酒屋で飲んでたら偶然、奴の同僚と会って一緒に飲んだんですよ」

いきなり話し出した七瀬巡査部長に驚きつつ西武警部補は話の続きを促した。

「何か言ってたか?」

七瀬巡査部長は苦笑しながら首を振りつつ話を続けた。

「渡辺和則は以前小説を書いていたそうです。

『小説家になろう』とかいう素人が小説を書いて投稿するインターネットのサイトがあるらしくて。

渡辺和則は2020年の年末にそこに小説を投稿してたそうです。

自分もそれを読んでみたんですが痴漢冤罪で人生を滅茶苦茶にされた男が

痴漢冤罪を擦り付けた女性に復讐する小説でした。」

西武警部補は驚いた。

「その小説では痴漢冤罪を擦り付けた女性がどうなったか書かれているのか?」

七瀬巡査部長は外れクジを引いたような顔で首を振った。

「肝心なことは何にも。匂わせるだけ匂わせて最後までその女性がどうなったかを書かないもんだから

小説の感想を書く欄は罵詈雑言が飛び交ってましたよ。」

西武警部補は七瀬巡査部長の答えに失望しつつも納得もしていた。

あの男なら例え小説の中でも言質を取られるようなことは言わないだろうな、と。


2027年。

真実の行方は未だに不明のままだった。


最後まで読んで頂いて本当にありがとうございました。


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