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真実の行方  作者: hiraji
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渡辺和則が持つ茨城県七回村の住宅は徹底的に調べられた。

屋根裏床下はもちろん、家具の裏に隠し収納スペースが無いか

カーペットの下に隠し収納スペースが無いか

庭も手当たり次第掘り起こされた。

しかしそれでも埋められていた中村真実のものと思われる服と下着以外に

中村真実との関連を示すものは無かった。

西武警部補は手掛かりを求めて庭を歩き回りながらふと服が埋められていた場所の手前にある

線香の灰が落ちていた場所を見て疑問に思った。

あの線香はどこで買ったのだろうか。

渡辺和則の別荘から最も近いコンビニは6キロほど離れた場所にあったが

聞き込みの成果は直ぐに現れた。

渡辺和則はそのコンビニで線香を買っていたらしい。

更に他に何か情報が取れないかと話をしていたら面白いことが分かった。

渡辺和則はコンビニで線香や水を買ったあと車をコンビニの駐車場に停めたまま

コンビニ裏手の小さな山を登っていくらしい。

30分くらいで戻ってきて車に乗って出ていくし田舎で駐車場はいつもガラガラなので

店員は特に注意したりはしなかったとのことだ。

西武警部補はコンビニ裏手の山を登ってみた。

山とは言っても高さは三階建ての建物くらいで登りきるのは難しくなかった。

頂上には小さな稲荷の社があって見張らしが良く、近隣の田んぼを一望に見渡せた。

西武警部補は汗を拭いながら形ばかりで稲荷の社に頭を下げ

頭を上げた時にそれを見つけた。

社の後方にポツンと置いてある平たい石。

側に倒れているミネラルウォーターのペットボトル。

西武警部補は来た道を少し戻り頑丈そうな木の枝を見繕って

石をどかしてその場所を掘り進めた。

背広の上着もズボンも土で汚れたが西武警部補は全く頓着せずに掘り進めた。

と程なくビニール袋に包まれた金属製の箱を見つけた。

西武警部補は土で汚れた軍手を外し、証拠品を扱うときに使う白手袋を着けた。

ビニールを破り金属製箱を開けると半透明のプラスチックの箱があり

その箱を開けると今では珍しいVHSのビデオテープに録画するタイプのビデオカメラが入っている。

骨ではないのか、と思いつつも西武警部補は

中村真実の動画がモニターの画像をアナログのカメラで撮影したものを

更にデジタル画像に変換したものだという話を思い出していた。

西武警部補はスマホを取り出すと渡辺和則の別荘を捜索している鑑識班の主任に電話を掛けて呼び出した。

鑑識班はビデオカメラが埋まっていたところを中心に半径20メートルの範囲で

徹底的に捜索したが新たな証拠は何も見つからなかった。

ビデオカメラは中のビデオカセットと共に埼玉県警の科学捜査班に送られ

動画の再生と分析が行われることなった。

ビデオカメラとビデオカメラにセットされたビデオカセットテープ

全てから渡辺和則の指紋が検出された。

そしてそのビデオテープには動画サイトにアップロードされていたものと同じ真実ちゃん動画。

動画が終わった後はブラックアウトしたままだったがビデオテープが終わる直前に

驚くべき映像が残っていた。

120分のビデオテープだったのだがその動画は再生を初めてきっちり120分から始まっていた。

実は当時のビデオテープはカセットテープの表示より2~3分長く録画出来るように作られてあった。

ピッタリ120分で作るとCMや動画間のブランクのせいで120分番組や映画が全部録画出来ない可能性があるので

わざと長めに余剰分を残していたのだ。

そのカセットテープの余剰分に消し忘れという形で残されていたその動画は

中村真実の服を着た女性がうつ伏せで穴の底に横たわり土を掛けられつつある動画だった。


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