07 妹への愛が今試されている。
私の妹は可愛い。
とても可愛い。凄く可愛い。
今日もお揃いの服を着て遊んでいると、不思議な事が起こった。
スカートが捲られてお尻が丸出しになったのだ。
つい悲鳴をあげてしまったがそれだけだ。何て事はなかった。
少し恥ずかしいかな?なんて考えているとミルの後ろにも狙っている男の子がいた。
「ミル、あぶな……っ」
やられてしまった。
……私、おねえちゃんなのにミルを守れなかった。
悔しくて悔しくて、ミルに謝る事しかできない。
そうするとミルは、「なんでおねえちゃんがごめんねするの?」と不思議そうだ。
私も良くわからないけど、だって悔しかったのだ。
ミルと手を繋いで今日は早めに帰る。
ミルのスカートは、私が絶対絶対、守ってみせる。
その日の夜、パパとママに相談すると、パパがなんだか静かになった。
心配してくれないのかな、と少し悲しく思っていると、ママが、
「パパはちょっとお熱が出ちゃったみたいね。パパ、少し頭を冷やしてきたら?
エル、ミル。それじゃあ明日からはズボンを穿きましょう?スカートじゃないなら捲れないもの。ママも昔やられたのよ、懐かしいわね。」
「パパお熱なのっ!?たいへん!!パパ、早く寝て!私看病するから!
ママ、ミルにズボンお願い。私もお揃いで着る。
ママにお話ししてよかったぁ。すぐ解決しちゃうんだもん!さすがママ!!」
経験者は解決方法すら知っているのだ。ママは流石のママだった。安心した。
私はタライと水を用意して布を絞ってパパの元にいく。
ミルも、と思ったが、ミルはママに手をとられてた。なんだろう?
次の日、ミルのお手てがかさぶただらけだった。なんで!?
いつの間にか転んでたらしい。私ぜんぜん気付かなかった。悲しい気持ちになる。
ミルの事はもっと見ていよう。
でも手が治るまでお手てつなげないから、ミルがどこか行ってもわからない。どうしよう。
じわっと泣いた。




