11 妹の新しい友だち。
ネタバレ:主人公が罰ゲームのような事を言わされて愛でられる。
そういう話しが嫌いな人はスルー推奨です。
妹のお友達がいつの間にか増えていた。
昨日まではいなかったのに、何があったのだろうか。
私の知らないところでミルが人気者になっていた。
自慢の妹なのでとても嬉しい。
゛そう!そうなのよミルは凄く可愛いの!!゛
叫んで走り出したいくらい。流石に我慢するけれど、ああ、だけど顔が勝手に笑っちゃう。
凄く凄く嬉しい。ミルはあんまりいっぱいお友達を作ろうとしないから。ずっと私が独り占め出来るけど、やっぱり友達って大事よね。
もう、ミル自慢が口から直ぐにでも溢れそう。むずむずするよぉ……。
年々可愛さが際立ってくるミルの仕草一つ一つに女の子も男の子も注目しているみたい。私の妹がモッテモテで鼻がぐんぐん伸びちゃいそう。
私はそっと鼻をおさえる。くふふと笑いがこぼれちゃった。
「ミルちゃんミルちゃん、おねがい!うちのお母さんの紅茶クッキー差し入れするからぁっ」
「えぇ……ぅー。ドラムおばちゃんのクッキー確かに美味しいけど……ドーラちゃん、私はずかしいよ……。」
この声はミル!?
なんだか良くわからないけどミルが困っているみたい。
ドーラちゃんのおねがいおねがいという声にミルがおされている。
助けなきゃ!と私が建物の影に駆けつけたとき。
「……いっかいだけだからね?
ぅ、ぅー、ニャーッ」
私の心のアルバムに新しいページが追加された。
ミルがネコミミの飾りをつけて両手をグーの形でほっぺにあてて上目づかいで鳴いた。
衝動が私の胸を突いた。
ミルが両手で顔をおおっているけど私の体は止まらない。抱き心地の良い小さな体をぎゅっと抱きしめた。
ミルが離れようとしたが私は更にギュッと抱きしめた。
「ドーラちゃん、友達になりましょう。」
「よろこんで。」
ミルの友達は私の友達。
ミルへの愛は負けないけどミルの可愛い所は共有するべきだと思うの。
独り占めはよくないよね。
この後、何故かミルが窒息で倒れた。
なんで!?




