表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/13

プロローグ

新連載です。

ちょっとエロめの奴が書きたくて始めました。



 勇者が一人で魔王を倒したという話は、誰が広めたのか分からないが討伐からわずか3日ほどで全世界へと瞬く間に広がった。

 魔物しか住んでいない魔界も、その主である魔王が死んでからは観光地にしようという計画すら既に立っている。

 

 ここも引っ越さなきゃダメかな、結構居心地よかったんだけど。

 魔王城を寝床にしていた俺はむくっと起き上がる。

 平穏へいおんな生活を送りたいという目標を叶えるのには、誰もやってこない廃墟はいきょとなった魔王城は自宅として非常に適していた。

 名残惜しかったが、観光地になってしまったら確実に他の人間がここにやって来てしまうだろう。

 そう考えた俺は魔王城の図書館で新たな住居候補を探すことにする。


 図書館に着いた俺は目当ての本を探し出した。

 【魔物住所録】、そう書かれた分厚い本には平行世界も含め、すべての魔物の住所が一覧表になって載っている。

 俺はパラパラとページをめくりながら、出来るだけ誰にも邪魔されない場所を探す。

 当然、人間界や観光地となる魔界に住んでいる魔物は論外だ。

 万が一にでも人間と出くわしてしまったら、勇者である俺は元の世界に連れられてしまう。

 そして、銅像とかが国中に飾られて英雄としてもてはやされるのだ。

 ……考えただけで寒気がする。


 しかしながら、いくらページをめくれども目に入る住所は魔界や人間界ばかり。

 焦った俺はページをめくる速さを更に上げる。

 探すこと数時間、肘の高さほどあった馬鹿でかい本も終わりが見えてきた。

 

 あきらめかけていたその時、俺の目にある文字が映り込んだ。

 「【クリステア家】種族:吸血鬼 現住所:次元の狭間はざま 備考:他世界からのアクセス不可」

 ……これだ!

 次元の狭間というのは魔界と人間界を繋ぐ中間にある空間の事で、外からは入れないが、中からはどちらにも出入りできるという特性を持っている。

 

 しかし、それはあくまで通常の人間や魔物の場合だ。

 勇者である俺はいつでも他世界に渡れるように【次元転移】という超希少スキルを女神から貰っている。

 ここなら、俺以外の人間はまず入ってこられないだろう。

 早速俺は勇者の剣で空間を切り裂くと、その中へと足を踏み入れた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ