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森の中の不吉
試験開始から三時間。
リタイアした者も多い中、アレンとレイナはまだ生き残っていた。
その時、ライカが静かに席を立つ。
「どうした?」
レオンが問いかける。
「……生徒の悲鳴です。相手は、魔物じゃなく人間です。」
次の瞬間、森の奥で轟音が響き渡った。
「これか?」
レオンが耳を澄ませる。
「いいえ、位置が違います。それに、レイナの声も聞こえます。
レオンさんはレイナのところへ向かってください。
私は、不審者の方へ向かいます。」
「分かった。」
こうして、二手に分かれ、レオンは森へ――レイナとアレンの元へ急いだ。
ライカは不審者の方へ足を踏み入れる。
湿った土の匂い、裂けるような木々のざわめき。
森の中に、緊張がさらに重く垂れ込めた。




