表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導歴史書  作者: ルイ
69/83

チーム対抗トーナメント

レイナとアレンは、控室で胸の鼓動を押さえきれずにいた。

――これが本番。長い訓練の成果を見せる時だ。


そこへ、レオンが静かに現れる。


「お父さん!! 大丈夫かな……け、けど作戦完璧だし、きっと大丈夫だよね!」

「……あー、そのことなんだが。」


レオンは腕を組み、少しだけ間を置いて言った。


「アレン、このテストは“指輪を外すの無し”な。」


「えっ!? 無理だよ、それじゃ勝てない! だって、相手は五人でこっちは二人だよ!」

「……制御が心配ってことですか?」とアレンが尋ねる。


「訓練の時は制御できてたし、大丈夫だと思うぞ。」

「じゃあ、なんで!」


「アレンの力がなくても勝てるって意味だ。それに――まぁいい。」

(あの力の恐怖を、これ以上生徒たちに植え付けたくはない……)


レオンはそう思いながらも、表情には出さなかった。


「やってみれば分かる。1回戦で納得できなきゃ、また俺に抗議すればいい。」



---


試合開始。相手チームは五人。

アレンとレイナはわずか二人――だが、迷いはなかった。


開戦の合図と同時に、アレンが右側の敵へ猛攻を仕掛ける。

三秒。防御魔法が砕け、相手は戦闘不能。

次の一人が反撃に出るが、レイナが前に出て受け止め、アレンがその隙にトドメを刺す。


一瞬で人数差が縮む。焦りを見せた残り三人は連携を取り始めるが、

二人の動きはすでにそれを上回っていた。


互いの癖を知り尽くしたコンビネーション。

仕掛けるでも守るでもなく、呼吸だけで意思を伝え合う。

混乱した敵の連携が崩れ、同士討ちまで発生する。


――決着まで、わずか一分。


訓練で培われた連携の完成度。

そして何より、“力に頼らずとも強い”という自信。


危ない場面も少なくはなかったが、

アレンとレイナはついに、固有魔法を使わずに優勝を掴んだ。


観客席から見守るレオンは、静かに頷いた。

(……やはり、お前はあの力だけの子じゃないな。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ