テスト前日
一ヶ月…過ぎた。明日から、二日間の定期試験だ。
今日は最後の特訓の日。
レオンは、レイナの考えた作戦に感心しながら、二人の防御魔法を破壊する。
レイナの作戦はこうだ。
アレンは10分間指輪を外してもレイナを攻撃せずに耐える。
アレンのスタミナを考え、3分間アレンに指輪を外した状態で単体で戦わせる。
3分経ったら指輪を戻し、レイナが援護に回りつつ戦闘を続ける。
これなら、二人だけの劣勢でも、チーム対抗トーナメントと魔物の森サバイバルで優秀な結果を残せるはずだ。
「……あー、クソ勝てない! 強いよお父さん!」
「いや…普通に強いから安心しなよ。とは言え、油断は禁物だけどね」
そのとき、アレンが口を開く。
「アレン先生、あのー、この前お姉さんからこんな物を渡されて…」
「あー、君の保護者さんだね」
(500年生きていて、お姉さんって呼ばせてるのか…いや、私も人のこと言えないけど)
見ると、飴玉だった。魔物の血が入っている。残留魔力からすると、虎の魔物の血だ。
「アレン君、なんて説明受けたの?」
「なんか、これを口にすると指輪の精神魔法が解けて、いつもより感情が高ぶるそうです。効き初めがとてつもなく早く、効果は10分だそうです」
「そうか…うーん。まぁ、あの人は試したがりだからね。君のスペックを最大限引き出したらどうなるんだろう、って気まぐれで渡しただけだと思うよ」
「じゃあ、今度試してみようか。訓練場だと全損しかねないから、休日に保護者さんの住む森で。多分見たがってるだろうし」
「分かりました」
「それじゃ、明日頑張ってね、二人とも」
「はーーい!」
「はい!」
レイナとアレンは、明日の定期試験のことを考えながら、頭がいっぱいであった。




