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魔導歴史書  作者: ルイ
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魔王の成長譚

魔王の始まりは、一歳の頃に魔術師に捨てられたことから始まる。

本来なら魔物が棲む森で生き延びられるはずもなかった。だが――彼の体には最強の魔物の血が流れており、さらに突然変異として発現した固有魔法「加速」があった。


その力のおかげで、魔王は幼くして森のどの魔物よりも強かった。

やがて十年ほど、魔物を狩って食らいながら生き続けていた頃、彼はどこか自分と似た存在を見つける。人間という種族だった。彼らは奇妙な音――言葉を使い、連携を取りながら戦ってきた。少し手間取ったものの、魔王はその集団を皆殺しにし、一人だけ生き残らせて興味本位で跡をつけることにした。


やがてその人間は街に辿り着く。

魔王は街の近くに身を潜め、優れた聴覚で彼らの言葉を学んだ。そして街にある「魔法学校」で教えられている術を盗み聞きし、やがて知識を得ると、街を滅ぼしてしまう。


以降は、街に送り込まれる討伐隊を次々と屠りながら、街の名物である「魔導書の図書館」で魔法を学び続けた。

そんなある時、一羽のオウムが彼に話しかけてくる。どうやら軍事利用を望んでいるらしい。魔王はその誘いに乗り、王国へと辿り着いた。


王は「望みを何でも叶えてやる」と言う。

魔王は「戦うことが望みだ」と答えた。

王がほくそ笑んだ瞬間、彼は続けて言う。

「そうだな――この国が丁度いい」


そう言うと、隣にいた王妃をその場で殺し、王を挑発した。激怒した王は国中の魔法使いに命じ、魔王を討伐させた。

だが魔王は彼らをあらかた殺し尽くし、戦意を喪失した王を討ち取る。


そして宣言した。

「これからは私が新しい王だ。文句があるなら、かかってこい」


反抗する者は誰もいなかった。

ここが、後に「魔王城」と呼ばれる場所である。

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