表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導歴史書  作者: ルイ
54/83

魔術師来訪

ある日、家のドアから「コンコン」と音が聞こえた。

ライカの母親かと思いながらドアを開ける。


目の前には、にこやかな笑顔の魔術師が立っていた。


「やっほー! 愛の巣にお邪魔しまーす!」


反射的にドアを閉めようとしたが、魔術師が足で押さえて阻止した。


「呼んでないが?」


「今いる場所、聞いてきたのよ。『狼と人間のバカップルはどこ?』って聞いたら、村の人が教えてくれたわ。親切ね〜」


「どこが親切なんだ」と魔王は心の中でため息をつく。


結局、招き入れて話をすることになった。

ライカも隣に座り、静かに様子を見ている。


「魔族のこと、一部の人間にはもう知られてるわ。討伐隊も組まれてるし。あなたが作った結界と似た作用で、周囲十メートル以内に魔族を感知したら光を放つ指輪を配ってるの。それに“魔族専用武器”のワスプインジェクターナイフも効果抜群。雑魚はかなり減ったみたいね」


「……いや、ここで話すことじゃないだろ」と呆れ顔の魔王。


「ここじゃなきゃ、バカップルの進展が見られないじゃない!」


ケラケラと笑う魔術師を見て、魔王は思う。

――こいつ、性格こんなに悪かったか?


「魔族の話は終わったし。で? どこまで進んだの? 新居でしょ! 街の借家は引き払ってたし!」


「魔族があまり来ないから、ここに住むことにした。それだけだ」


「上位魔族も普通に倒せるあなたが? ふふ、隣の子が大事だからって素直に言えばいいのに」


魔王はしばらく黙り、悟った。

この理詰め女から逃げる手段はない。


「……悪いか」


「悪くないわよ! 愛する子のためだもんねっ!」


(……ほんっっっとうにウザいな)


魔王が内心でそう思う間にも、魔術師はご機嫌な笑顔で帰っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ