同棲??
魔王が家に戻ると、そこにはライカがいた。
「……こいつ、何日家に帰ってないんだ?」
心の中でそう思う。警官には脅され問い詰められ、ライカには合鍵をねだられて渡す羽目に。弱みを握られるというのは、つくづく恐ろしい。
ライカは尻尾をぱたぱた揺らしながら、ぱっと笑顔を見せた。
「おかえりなさい!! 何してたの?」
魔王は椅子に腰を下ろし、軽く息を吐いて答える。
「あー、男二人で話したいことがあるって呼ばれてな。あいつと飯を食ってきた」
ライカは目を丸くし、すぐににやりと笑う。
「ふ~ん……それって、もしかして恋バナとか!」
無邪気に声を弾ませ、ますます尻尾を揺らした。
魔王は一瞬、苦笑する。――鈍いのは幸いだな、と。
だが別の話題が思いつかず、結局「そうだな」と曖昧に返す。
するとライカは勢いづき、さらに身を乗り出してきた。
「じゃあさ、レオンさんはどんな子が好きなの?」
魔王は視線をそらしながら、淡々と答える。
「秘密だ。だから二人で話してきたんだろう?」
「え~っ! 私、秘密守るから! だから教えてよ!」
ライカは大きな瞳で覗き込み、ぐっと迫ってくる。
魔王はどうにか話題を逸らそうと考え、ふと口にした。
「そういえば……前に渡した精神魔術の魔術書、誰かに使ったのか?」
ライカは一瞬きょとんとして、それからにっこり笑った。
「使わないことにしたー!」
そう言って尻尾をぶんぶん振りながら、無邪気な笑顔を浮かべた。




