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話の続きだ
魔王は言った。「話の続きだ…あの魔族、魔法は使ってなかったよな」
魔術師は答える。「貴方の速度に追いついたのも、変貌を遂げたのも、貴方の魔法に一撃耐えたのも、魔力を使った痕跡はありません。恐らく、魔力でできている身体だからこそできる芸当であり、文字通り身を削るような魔法は使わないのでしょう。
まあ、幸いなのは、あの強さは別世界からはるばる来て、しかも偵察を任されるような者だからこそ、ということです。全員があの強さではありません。一番強くもないですしね…誰かさんが世界の優秀な魔法使いをボロッボロにしたことがありますから、対抗手段はありません」
魔王は言う。「誰のせいだろうな?ところで、こちらに来るための魔法はどうしているんだ?」
魔術師はそっけなく答えた。「その辺の雑魚でも生贄に捧げているのでしょう」




