虚空騎士ファイリスク二話part4
「面白いものを期待しているぞ、ファイリスクを操る者よ・・・」
剣のぶつかり合う音と風が切る音が入り混じる、ファイリスクとクルートの機体との激しい戦闘は空に響き渡る。
「やっぱり速ぇな・・・あの機体は。だったら・・・ヴァキュリティミサイル!」
こいつはホーミング弾だからな、さすがに避けれねぇだろとにやりとほくそ笑んだが
「あまいですよ・・・こんな弾ぐらい。」
というとそいつの剣でヴァキュリティミサイルをたたき切った。
「まじかよ・・・」
「あんなにたくさんあったのを一瞬で。」
俺とアイリスが驚いていると
「ふふっ、隙がありすぎますよ。」
「チッ‼この野郎!」
「これも遅いですよ?」
俺の振り返り切りも避けられる・・・だが
「こういうのはどう・・・だ!」
相手がこれを避けるのはわかってた、だからこそファイブレードは振らずにいた。そしてファイブレードを相手の避けた先に突き刺した・・・まぁかすった程度だが相手の反応は
「・・・クッ、やりますね。」
予想どうり少しだけだが焦っていた、だから
「うぉりゃあああああああ!」
相手が避けられないように二つの剣で切り続ける・・・速く、相手のスピードより速く速く速く・・・速く!
「うぉぉぉおおおおおおおお!」
もっと・・・もっと!
「もっと速くだぁぁぁぁ!」
「何が起こっているというのですか・・・この男本当に地球人なの?」
相手が何かを言っているのかはわからないがそんなことは関係ねぇ
「サトシの目なんて言えばいいかわからないけどキレイ・・・」
アイリスもアイリスで何言ってるのか分からないが、俺がやるべきことは
「これで・・・どうだッ!」
怒涛の攻めの終えて回転かけて二つの剣で切りかかるが
「貴様がファイリスクか?」
とクルートとは違う声・・・男の声が聞こえ二つの剣を軽々と止める機体があった
「誰だ・・・」
「初めましてかな、私の名前はヴァクリガというものです。以後お見知りおきを。」
「ヴァクリガさんね・・・んで何しに来たんだ?」
「ヴァクリガ・・・私の邪魔をしないでもらえるかしら?」
「ふっ、水を差すようで悪いが私も彼が欲しくてね、だから邪魔させてもらったまでだよ。」
「そう。でしたらどっちが先に彼を墜とすのか勝負としましょう。」
「いいだろう。・・・では。」
ヴァクリガとかいうやつがそう言うといつの間にか出していた細いレイピアみたいな剣を突き刺そうとしていた。
「サトシ、危ない!」
「にゃろ!アブねぇかもしれないがヴァキュリティミサイル!」
それを避けるのとクルートとヴァクリガの二機から離れるために少々危険だが煙幕代わりのミサイルを放つ。
「ふぅ、危なかった・・・」
なんとか功を奏したのか無事逃げ出せた・・・のだが
「なんだここは?」
「ここは虚空空間だ。」
「虚空空間だぁ?」
「でも、なんで虚空空間にいるの?」
「恐らくヴァキュリティミサイルの影響だろう。」
「そういや、あのミサイルって着弾すると虚空穴が開くってやつだよな?」
「そうだ。」
「待てよ・・・じゃあどうやってここから出るんだ?」
「もう一度虚空穴を開けばいいんじゃない?」
「あ~そうか、その手があったな。ヴァキュリティミs・・・」
「待て、サトシ。」
「なんだよファイリスク。」
「別にミサイルを打つのは構わないが、どこに着弾させるんだ?」
「あ、そいつは考えてなかったな・・・」
あたりを見回してみたが着弾ができそうなところは見つからなかった。
「さてどうしたものか・・・いや待てよ。」
「どうしたの?」
「よくよく考えてみたら、こんな機会なんて一生ないだろうし、いっちょ冒険してみるか!」
「えぇ・・・・・」
「お前な・・・」
「別に減るようなもんじゃないだろ、それにこんな所滅多に来れるわけじゃねぇし、できるときにやったほうが後悔はないしな。それに・・・」
「それに?」
「ようやく冒険らしい冒険ができるぜ!」
「さっきの目もきれいだったけど、こっちの目の方が生き生きしてる!」
「仕方ない・・・付き合ってやる。」
「でも、行く当てはあるの?」
「行く当てなんてないのさ、ただ気ままにどこまでも行くのが冒険さ。」
「そうなんだね。」
「ま、あくまでこれは俺にとっての冒険だがな、それの意味っつーのは人それぞれさ。」
そうして何もない虚空空間をただ気ままに移動していく
数時間後
「本ッ当になんもないな・・・ここ。」
「虚空空間だからね~」
「無意味に移動してもただただエネルギーを無駄にするだけだ。」
「たしかにそうなんだけどよ・・・というかよ、お前って何で動いているんだ?」
「私はヴァキュリティエネルギーというエネルギーで動いている。」
「ヴァキュ・・・ってなんだ?」
「ヴァキュリティエネルギー、わかりやすく言うなら真空エネルギーだ。」
「へぇ~真空ね・・・あれ?真空ってエネルギーだっけか?」
「一応エネルギーだったと思うけど・・・」
「真空エネルギー自身かなりの力がある。」
「具体的にはどれぐらいなんだ?」
「ビッグバン級・・・といえばいいのか?」
「結構な威力があるのな!」
「てことはエネルギーとかの補給は出来ないの?」
「実はあの落とされた時にエネルギーがちょうど無くなってな。」
「まじかよ、それで最後に補給したのはいつなんだ?」
「確か・・・数百年前だったな。」
「補給したのってだいぶ前なんだな。」
「それ以降一回も補給はしていないの?」
「ああ、そうだ。」
「真空エネルギーってのはそんなにすごいんだな。」
「そうだね。」
「でもよアイリス、なんであの時にファイリスクを起こせたんだ?」
「え?それはねこれのおかげなんだ。」
そういうとアイリスは俺にそのペンダントってやつを見せてきた
「そいつがか?どう見てもこいつとは関係ないように見えるんだが。」
「私も最初のころはこれが何なのかわからなかったけど、ライリスク帝国のこととか調べてたらこれがどういうものなのかのを知ってね。」
「ほー、んでこいつは何なんだ?」
「これはね、中に真空エネルギーが蓄積されててね。でも少しの量しか入れれないの。」
「その少しの量でもかなり動けるもんなんだな。」
「それほどエネルギー量がすごいってことだよね。」
「そうだな、だけど少しの量だが結構使った気がするな・・・ファイリスクあとどれぐらい動けるんだ?」
「いやその心配はいらない。」
「なんでだ?」
「この空間は常にエネルギーで満ちている。だから補給の心配は必要ない。」
「まじかよ、でもよこの空間から出たら補給はどうするんだ?」
「さっきも言ったと思うが私の動力源は真空を使ったエネルギーだ。真空状態のところに置いておいてもらえれば勝手に補給するから大丈夫だ。」
「なるほどな、だが装甲とかの傷はどうするんだ。というかお前は何でできているんだ?」
「この空間に耐えるぐらいの特殊な金属を使っているんだよね。」
「はい、一応私を作った者たちがこの地球にもその金属を置いておいてくれています。」
「そうなの?」
「はい、私とサトシが初めて出会った場所に置いてあります。」
古泉遺跡、あのゴタツキでまともな探索ができなかったんだよな・・・
「あそこに行くにしてもここから出る方法を探さないと。」
次の瞬間俺の頭の中に聞き覚えはないがどこか聞いたことのある声が響いた。
(ファイリスクのスピードの限界を超えろ、そうすればこの空間からも出られさらには新たなる力が手に入るだろう。そしてファイリスクの隠れた能力も開花する。)
隠れた能力だ?
(そう、それは自由に虚空空間と外の空間を移動できるというものだ)
まじかよ・・・それはずいぶんと便利な能力だな
(ファイリスクの力をどうするかはお前次第だ・・・さぁ行くんだ!)
なるほどな・・・やってやる!
「どうしたの、サトシ?」
「ファイリスク、今から全速力・・・いや、スピードの限界を超えるぞ!」
「あ、ああ。だがどうしたんだ?」
「いやな、さっきよくはわからねぇけど声が聞こえてな。」
「声?」
「ああ、その声によればスピードの限界を超えろそうすればここから抜け出せるってな、それにお前の隠された能力も開花するってな。」
「隠された能力?」
「ああ。ま、それもこれからやることでわかるはずだぜ。」
「わかった・・・しかし私に隠された能力があるとは知りもしなかったな。」
「まっ、隠されてるんだからしょうがないだろ・・・よし、アイリスしっかりつかまってろ。」
「うん、わかった。」
「行くぜ!アクセル全開だ!」
そういうと俺はクルートとの戦いのときと同じようなスピードを出す。
とにかく速く速く・・・やつらよりも・・・速く!
無我夢中・・・というわけではないがとにかく全力で走る。すると、不思議と体が軽くなる感じがした。これは行ける・・・そう感じた瞬間目の前の空間に青い空が見えた。
「よし!このままいくぞ!」
その空間から飛び出すと二機の機体が下に見えた・・・どうやら突然消えた俺たちを探しているみたいだな。
「へへっ見ろよ、アイリス、ファイリスクあいつら俺たちを探しているぜ。」
「何だが楽しそうだね、サトシ。」
「そりゃあなさっきまでは自分たちが有利な状況だったのに今は消えた相手を探している姿を見るのは笑えるぜ。」
「サトシ、油断はするな。」
「わかってるって、そういやファイリスクお前の隠された能力ってものは何なのか分かったのか?」
「ああ、それの証拠を見せてやる。サトシ、ミサイルを撃て。」
「あいよ、ヴァキュリティミサイル!」
「狙いはやつらだ・・・虚空転移。」
ミサイルを叫んだのと同時にファイリスクが虚空転移と言うとミサイルの前に虚空穴に近いがまたちょっと違った空間が表れ、それに吸い込まれていった
「あれって虚空穴?」
「だが虚空穴とは少し違うみたいだな、それに俺らが迷い込んだ空間に似ている気がするな。」
「あの空間は私たちがさっきいた所だ。」
「それでミサイルはどこいったの?」
「もうそろそろだ。」
ファイリスクがそういうと下の方クルートたちがいるところから爆発音が聞こえ、その方に目を向けると爆発後の煙が見えた
「さすがにこれでやられる・・・なんてことはねぇよな。」




