狩猟ライフ
転生しまーす
【あーあ。俺もうすぐ死ぬわ。】2022年5月10日、俺はある病院のベッドの上で、息を引き取ろうとしていた。原因は、癌だった。毎日の食生活は、ポテチなどを食べ、健康的な食べ物は食べず、運動もしていなかった。その上ヘビースモーカー並みの喫煙者で、夜遅くまでゲームをしていた。結果、重篤な状態にまで症状が癌が悪化し、今、死の淵をさまよい中である。いや、多分もう死ぬだろう。死んでも良いだろう。今の人生に喜びなんか感じない。会社では孤立しているし、上司はジャイアンだし、同僚は、何かとプライドが高く、僕を馬鹿にしてくる。家に帰っても何にも楽しいことはないし、生きがいもない。死んでも良いんじゃね?でも、親より先に死ぬのか。きっと僕が死んだら、親や親戚は悲しむだろうな。確かに迷惑をかけるけど僕が死んだところで、世界は1ミリも変わらないよね。死んだらどこに行くかわからないけど、とりあえず、死んだ方がましなのじゃないのかな。死のうかな!?って僕に選択肢なんかあるかわからないけど。今の僕は意識はあるけど体を動かすことができない。植物状態というやつかね?だから、思考はできるけど体は動かせない感じ。イヤー、なんとも不思議な感じだわ。この5感からの情報がないという状態で、思考をしているのだから。暗い世界で、一人形もなく、存在しているみたい。、、、、、ってこれもう死んでんじゃね?あれ?俺いつの間にか死んでたは笑
って事であばよ。俺の体。
「どこに行きたいですか?」
「はい?!」
「だからどこに来たいのか?」
「気のせいかな?声が聞こえる。僕まだ生きてる?」
「いや、死んでますよ。どうあがいても貴方は死んでます。」
「あ、そ、僕は死んでるのですね。では貴方は誰ですか?」
「私はこの世界の管理者です。そうですね、この世界を作った創造者と言ったとこです。あなた方人間が作ったスマホの管理者のように私はこの世界を作った管理者ですよ」
「神様!?え、あ、どうも、初めましてこんにちは。」
この世界に神様とかいたんかい!姿は見えないが、なんだこれは。魂に直接声が入るような感じ。
「それで貴方はどこに来たいのか?」
「どこに行きたいと言いますと」
「次の転生先だよ」
「エー!選べるのか!自分で選んでも良いのか?」
「ああ、問題ない。時代も場所も生物も自分で選んでかまわない。しかし、その生物は選べても性別や特定の生物を選択することはできない。人間を選択した場合、性別、裕福な家庭で生まれるか、あるいは貧相な家庭で生まれるかわからない。このことをあなたたちは勝手に親ガチャというが、そういうことだ。因みに虫を選ぶ輩も多いぞ。虫はすぐ死ぬし、またすぐ転生できるからな。」
「そうかそうか。神様は毎日転生先を決めてあげているのだな」
「そうだ。」
「大変そうですね」
「いや、そうでもない。今喋っている私は、自動化された私だ。あらかじめプログラミングされたような物だ。その機械を私は1兆個もっているから私は別のことをしている。だから大変ではない。」
「そうですか。さすが神様。じゃあまた人間に転生させて下さい。」
「わかった。時代はいつが良い」
「えー、時代かー。どうしようかな。二一世紀はとてつもなく変化がはげしんだよなー。実際ストレスが多いし。神様!一番ストレスがない時代はいつですか?」
「紀元前の狩猟採集時代だ。」
「えー!そんな昔が一番ストレスないんですね!以外!どうしてですか?」
それは、人間の体の構造は五〇世紀まで変わらないからだ。元々人間は狩猟採集時代に適した体をしている。二一世紀のような機械や、希薄な人間界系、クソみたいな上司はいないからな。」
「おお!なんと素晴らしい時代だ!是非その世界に転生させて下さい!」
「わかった。狩猟採集時代。人間で良いな?」
「もちろんです」
「では、ゲームを頑張って。あと、前世の記憶は消しておくから。」
「えーーーー」
ぱぁぁぁーーんと光に包み込まれるように意識が消えていった。そしてもうすぐ狩猟採集ライフが始まろうとしているのだ。
神様。
よし、今日は1000万人転生させたぞ。いやー自動プログラムは使えるな。
転生者のバグがないか確認するか。
んん、しまった。一人記憶消すの忘れてた。一〇〇億回に一回の割合で、記憶消すの忘れるんだよねー。
それでたまに、未来人を作成してしまうから。システムに異変が生じかねない。
もう遅いか。奴はもう転生完了している。
しょうがない。金輪際、こんなことがないように修正しておこう。