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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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82 学園入学初日

 次の日、王立エルスタン学園の学園長に挨拶をしてから教室に向かうことになった。

 ちなみに学園長は女性で、種族はエルフだった。


 正確な年はわからないが、見た目は二十代前半くらいの美人な人だ。

 国王からオレ達のことを聞いているらしいので、事情はすべて承知のようだ。

 オレ達が異世界人だということも含めて。

 もちろん他言無用にするとのことだが。



「それじゃあ予定通り、みなさんが今日からこの学園に通うことを許可します。フフッ、歓迎するわよ」


 学園長室でオレとアイラ姉、シノブにスミレが集まり挨拶をする。

 オレ達は全員学園の制服を着ている。



[リプシース] レベル85

〈体力〉950/950

〈力〉290〈敏捷〉660〈魔力〉1420


〈スキル〉

(魔力増加〈大〉)(詠唱破棄)

(魔力回復速度上昇〈中〉)

(森の精霊の加護〈大〉)



 学園長の名前はリプシースさんと言い、レベルは85とかなり高い。

 リプシースさんはエルフの中では若い方だという話だが、何歳なんだろうか?


「迷宮に異変が起きれば、すぐにでもあなた達に攻略をお願いするけど、今のところは問題はないから大丈夫よ。通常の生徒と同じように過ごしてくれていいわ」


 リプシースさんに簡単な説明を受けた。


「あ、それとあなた達の成長促進スキルで誰かを鍛える時は報告してね。出来たら私のレベルも上げてほしいわ」


 結構軽い感じの人だな。

 エルフはもっと堅いイメージがあったのだが。

 まあ、この方が話しやすくていいんだけど。


 挨拶を済ませると、それぞれのクラスの担任の教師が来て、案内してくれることになった。


「それでは失礼するでござる師匠、アイラ殿」

「············それじゃあまた······」

「ウム、異世界だからと勉強をサボらぬようにな。シノブ、スミレ」


 シノブとスミレは中等部のクラスへと向かっていった。


「それじゃあレイ君、アイラさん、教室まで案内するわね。アタシはあなた達の担任になるカトリアよ。よろしくね」


 昨日ミールが言っていたように、オレとアイラ姉は高等部の特別クラスに入るようだ。

 特別クラスの担任教師はエルフではなく、人族で見た目通り二十代前半の女性だった。


 いや、見た目通りじゃないか············。

 生徒と間違えそうになるような童顔な人だ。


 名前はカトリアさんか。レベルは41。

 背はオレよりも少し低いくらいだが、特別クラスの担任をやっているためか、少し威厳を感じる気がする。

 ちなみにカトリア先生はオレ達が異世界人だということは知らない。

 国王から推薦を受けて入学する生徒というだけの認識のはずだ。



 そのままオレとアイラ姉はカトリア先生についていき、特別クラスの教室まで来た。

 中へ入ると生徒はすでに集まっていた。

 特別クラスの生徒はオレとアイラ姉を合わせて25人だそうだ。

 他のクラスは40~50人らしい。

 全部で13クラスあるようだ。



 多いように感じるが、同じクラスに16~18才が集まっているらしいから、それほどでもないのかな?

 だからオレとアイラ姉も同じクラスになる。

 それでどんなふうに授業をやるのかはわからないが、まあ異世界方式と納得しておこう。


「さあ、もうみんなも知ってると思うけど、国王様からの推薦で途中入学することになった、レイ君とアイラさんよ。質問とかは本人達にするように!」


 カトリア先生が簡単な紹介をする。


「レイです。えっと、よろしく」

「私はアイラと言う。これからよろしく頼む」


 アイラ姉は堂々としてたけど、オレはこういう挨拶は苦手なんだよな。

 生徒からザワザワと色々な声が飛び交う。

 生徒の中には、城で挨拶した王子と王女のロディンさんとリイネさんの姿もある。

 こうして見回すと、生徒は人族だけじゃないのがわかるな。



 エイミとミールのハーフエルフ。

 他にも耳が尖っている人が何人かいるが、純粋なエルフかハーフエルフなのかは見ただけじゃわからないな。

 それと獣人もいる。


「それじゃあレイ君の席は~············」

「はいはーい。ここですよー、ここ」


 カトリア先生が席に案内しようとしたら元気な声が響いた。

 ミウだ。ミウネーレ=フェルクライト。

 ミウも特別クラスだったのか。

 オレ達が学園に通うと教えた時、何故かクラスを教えてくれなかったのは、このためだったのか。

 まあ、知り合いがいるのは心強いな。


「うれしいですー。レイさんと一緒のクラスなんて」

「私もいるのだが······」

「もちろんアイラさんも歓迎ですよー」


 笑顔でミウが言う。


「ミウも特別クラスだったんだね」

「そーですよ。あたし結構魔力が高い方なんですからー」


 そういえば初めてミウと会った時のレベルは、エイミとミールよりも高かったな。



[ミウネーレ] レベル45

〈体力〉560/560

〈力〉190〈敏捷〉220〈魔力〉440


〈スキル〉

(魔力増加〈中〉)(詠唱短縮)(同時詠唱)

(魔力回復速度上昇〈小〉)



 これが今のミウのステータスだ。

 スキル欄にある(同時詠唱)はユーリの物をシノブの(魔法・スキル付与)を使って与えたものだ。

 担任教師であるカトリア先生よりもレベルが上だ。



 クラスのみんなのステータスも一通り見たが、大体レベル20前後だな。

 ミウ以外で一番高いのはエルフ(だと思う)の生徒のレベル31だ。


 ちなみにロディンさんはレベル28。

 リイネさんはレベル30だ。

 今まで高いレベルの相手ばかり見てきたから低く感じるが、学生でこのレベルはかなり高い方だ。


「さあ、お喋りはそれくらいにしなさい。授業を始めるわよ。レイ君とアイラさんは席に着きなさい!」


 カトリア先生の言葉でミウも話をやめ、オレとアイラ姉も指定された席に着いた。

 授業の流れは元の世界と同じ感じだな。

 ただ、授業内容は魔法関連のものが多くなかなか面白い。



 こうして学園生活が始まった。







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