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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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75 後始末とその後の話

 復活した古の悪魔を無事に倒すことができた。

 一応「聖」魔法で周囲を浄化しておいたから邪気の発生の心配もないだろう。

 ユウも悪魔に精神を乗っ取られていたことでかなり消耗していたが命に別状はないようだ。

 念の為に特級ポーションと万能薬を飲ませておいたが。



 とはいえまだ問題は残っている。

 悪魔は倒しても砕け散った結界は元に戻らない。

 あの規模の結界を再び張ることができる使い手はもういないらしい。

 この町は今後外の世界と交流をしていかなければならない。



 というわけでルーディルさんにアルネージュの領主との交渉の橋渡しをお願いされた。

 今オレ達は領主の屋敷に来ていた。


「エイダスティアか······かつて魔王の侵略の折に消滅したと聞いていたがまさか結界を張り存在を隠していたとは」


 アルネージュ領主のセルグリットさんがオレ達の話を聞いて考え込んでいる。

 なるほど一般的にはエイダスティアは消滅したことになっていたのか。



 アルネージュ程じゃないにしろエイダスティアはかなり大きな町だ。

 今後の交流やその他もろもろやることは多いだろうな。

 その辺の難しい話はオレ達は専門外だからあまり力になれない。


「事情はわかった。正直頭の痛くなる話だが報告感謝する」


 まあ二つの町の今後のためにもセルグリットさんとルーディルさんには頑張ってほしい。



 さて報告も済んだし家に帰ってゆっくり休みたい。

 そう思って退室しようとしたらセルグリットさんの言葉で足が止まる。


「言い忘れる所だったが、王都から君たちへ呼び出しがかかった。都合が良ければ近い内に王都に向かってほしい」


 ······半分忘れかけていたがついに呼び出しがかかったのか。

 国王にオレ達のことを報告していたらしいからいつかは来ると思っていたが。


「表向きは君たちがこの町で活躍したことに対する功績を認め褒美を与えるためということになっているが、国王は個人的に君たちと話をしたいらしい」


 国王と個人的な話か············。

 まあオレ達が異世界人だと報告を受けているんだし色々聞きたいことがあるんだろうな。

 かつての勇者も異世界人だという話だし興味を持っても不思議じゃない。

 オレ達としても国王なら元の世界に帰る情報を何か持っているんじゃないかという期待もある。



 異世界に来て数ヶ月経つが未だに帰る方法の手がかりはない。

 そろそろ何かしらの進展がほしい。


 オレ達はセルグリットさんに了承の返事をして屋敷を後にして第三地区の家まで戻った。


「国王との謁見でござるか。有益な情報があるといいでござるな」

「フム、国の最高責任者ならば何かしらの情報は持っているだろう。問題はそれを私達に話してくれるかだが」


 シノブとアイラ姉が言う。

 確かに得たいの知れない相手に有益な情報はくれないだろう。

 だからこそ個人的に話してオレ達を見極めたいんじゃないかな?

 正直緊張するが身構えていてもしょうがないか。

 自然体でいられるようにしておこう。



 それに王都はどういう所なのか少し楽しみでもある。この国最大の町だし色々見て回りたいな。

 王都にはセーラやリン、アルケミア、それにミウやユーリもいる。

 知り合いもいるんだし、まったく未知の場所というわけでもない。


「ただ王都に向かうのなら挨拶回りを済ませてからだな。何日も留守にすることになるのだしな」


 アイラ姉の言う通りだな。

 王都はそれなりに遠いらしいからいつ戻ってこれるかわからない。

 この町にも知り合いがずいぶん出来たし黙って行くのもアレだよな。



 こうしてオレ達は王都に向かう準備を着々と進めた。





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