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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第七章 古代天上都市フェーマ 天使族の置き土産
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517 シノブのリベンジマッチ

(シノブside)


 最後のお題マスまでたどり着き、魔物(ドッペルゲンガー)と戦おうと気合いを入れていたのでござるが、どういうわけか出てきたのは、拙者には似ても似つかない姿をしていたでござる。

 他人からは拙者はこう見えるのかと一瞬、落ち込みかけたでござるが、そんなことはないようで安心したでござる。



 おかしな姿をした魔物(ドッペルゲンガー)見て慌てた様子だったので、どうやらフィーネ殿にとってもイレギュラーな事態のようでござるな。



「それじゃあ、改めて最後のお題だ。覚悟はいいかな?」


 フィーネ殿が気を取り直して、魔物を召喚したでござる。どうやら、新たに召喚する魔物はドッペルゲンガーではないようでござるな。

 召喚魔法陣がさっきよりも大きく、出てきた魔物も巨大でござる。


 ··················おや?

 この魔物、見覚えがあるのでござるが?



[リュベネイタル] レベル720

〈体力〉825000/825000

〈力〉49500〈敏捷〉28000〈魔力〉36300


〈スキル〉

(身体強化〈極〉)(物理無効)(魔法無効)

(状態異常耐性〈極〉)



 やはり拙者の思い違いではないでござるな。

 此奴はスミレ殿の故郷、幻獣人族の里にある神樹に封印されていた魔物と同じでござる。

(本編220話〜辺りを参照)


 若干、幻獣人族の里で現れたものよりもステータスが低い気がするでござるが、レベルもスキルもほぼ同じでござる。


「コイツにはあらゆる攻撃が通用せず、先代勇者でも倒せなかった無敵の魔物だ。果たして、キミに倒すことが出来るかな?」


 確か、幻獣人族の里で現れた魔物も、当時の勇者でも倒すことが出来ず、封印するしかなかったという話でござったな。

 やはり同タイプでござるか?

 本物ではない幻影とはいえ、そんな魔物を何故フィーネ殿は召喚出来るのでござるか?


「――――――――――!!!」


 魔物が特殊な音波のように、耳に響く叫びをあげたでござる。

 完全に拙者を敵と見ているようでござるな。


「望むところでござる、やってみせるでござるよ!」


 幻獣人族の里での戦いでは拙者では倒せず、師匠とアイラ殿に頼ることしか出来なかったでござるが、今は違うでござるよ。

 あの頃よりも強くなった拙者の力、見せるでござる!


「――――――――――!!!」


 魔物が巨大な腕を叩きつけてきたでござる。

 拙者はそれを躱し、反撃で魔物の身体を斬りつけたでござる。

 しかし、思った通りダメージはなし。

 (物理無効)と(魔法無効)のスキルを持っているため、あらゆる攻撃が通用しないのは、以前の戦いと同じでござるな。

 (超越者)のスキルを手に入れた今の拙者でも、無効スキルは突破出来ないようでござる。


 だが、攻略法はもう知っているでござるよ。

 此奴のスキルは、同時には発動しない。

 物理攻撃と魔法攻撃を同時にぶつければ、どちらかでダメージを与えることが出来るでござる。


「行くでござるよ、はあっ!!!」


 右手に小太刀を握り、左手には魔力を溜めて、魔物を攻撃したでござる。

 今の拙者ならば、物理攻撃と魔法攻撃をまったく同時に放つことが可能なのでござる!


「――――――――――!!?」


 やはりダメージが通ったでござる。

 今のは魔法攻撃が通ったようでござるな。

 この調子でどんどん攻めるでござるよ!


「そんなバカな!? なんでソイツを傷つけることが出来るんだ!?」


 無敵だと思っていた魔物がやられているのが相当に意外なようで、フィーネ殿のそんな驚きの声が聞こえたでござる。

 拙者は今の要領で、物理攻撃と魔法攻撃を同時に放ち、魔物を追い詰めるでござる。


「――――――――――!!!」


 魔物もやられっぱなしではなく、反撃をしてきたでござるが、今の拙者に魔物の攻撃は何の脅威にもならないでござる。

 以前、あれだけ苦戦したとは思えないくらい一方的に攻められるでござる。

 やはり(超越者)のスキルで、拙者の力は桁違いに上がっているのでござるな。


「これで終わりでござる!!!」


 最後のトドメを決めるでござる。

 右手の小太刀には(神聖剣術)の力を、そして左手には拙者の魔力を最大限まで溜めて、同時に放ったでござる!



――――――――――!!!!!



 物理攻撃と魔法攻撃、どちらを無効化していようと関係なく、魔物は為す術もなく吹き飛んだでござる。

 こうして以前、苦労した相手を圧倒すると、自分が強くなったのを実感出来るでござるな。


「ちょ、ちょちょっ、強すぎ······!? これじゃあ、アタイの結界でも耐えられな······」


 おや?

 魔物だけでなく、周囲の結界も吹き飛び、さらにはすごろく全体が崩壊してしまっているような······?



 拙者もしかして、やり過ぎてしまったでござるか?



 

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