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閑話⑲ 2 再戦(※)

※(注)引き続き変態男が登場しています。

(ルナシェアside)


 エイミ殿とミール殿の実家にたどり着いて、出迎えてくれたのは、何故か正義の仮面殿でありました。

 何故、この方がここにいるでありますか?


「まあ、正義の仮面様! 里に来ていたのですわね」


 横でフェニア殿が歓喜の声をあげたであります。

 フェニア殿は正義の仮面殿と面識があるだけでなく、何やら彼を心酔してしまっている様子であります。

 フェニア殿と正義の仮面殿との間に、何かあったでありますかな?

 それはそれとして、何故ここにいるのかを聞くのが先でありますな。


「何故、正義の仮面殿がここにいるのでありますか?」

「無事に里で起こっていた異変が解決されたようで何よりです。私は念の為、見回りをしていたのです」


 小生の質問に答えてもらってないでありますよ?

 前にエルフの里の異変解決に、陰ながら力を貸してくれると言っていたでありますが、小生の知らないところで、エルフ達の手助けをしていたのでありますかな?


 まあ、見回りをしていたのはいいでありますが、エイミ殿達の実家にいる理由がよくわからないであります。

 エイミ殿、ミール殿、それにレイ殿は?


「あ、ルナシェアさんにフェニアさんが来ていたのですか。長老との話し合いは終わったのですか?」


 そう思っていたら、家の中からミール殿が顔を出したであります。


「丁度、一段落ついたので、こちらに顔を出したであります。お二人の両親のメアル殿とデューラ殿は、まだ話の最中だと思うであります」


 ミール殿の質問に答えたであります。

 お二人の両親と長老殿達の問題は、エルフ間での問題なので小生が口出しすべきではないと判断したであります。


「ところで、何故ここに正義の仮面殿が? それにエイミ殿とレイ殿はいないでありますか?」

「レイさんなら用事があるとかで、ついさっき出て行ったばかりですね。姉さんは奥で気絶······いえ、休んでいますよ」


 今、気絶と言いかけなかったでありますか?

 それにしても、レイ殿はいないのでありますか。

 正義の仮面殿とレイ殿が対面したところを見たことないのでありますよ。

 どうしてもレイ殿と正義の仮面殿が同一人物なのでは、という疑念が浮かぶであります。


「正義の仮面さんとは、情報交換をしていました。異変はすでに解決したので、経緯を話したくらいですけど」


 情報交換でありますか。

 ミール殿は正義の仮面殿と、そのような関係を持っていたでありますか。

 それともやはり、小生の推察通り······。



「私のことをジッと見つめて、どうしましたか、ルナシェア殿?」


 正義の仮面殿から、そう指摘されて慌てて視線を逸らしたであります。

 ついつい、見てしまっていたでありますな。

 下着しか身に付けていない、その姿はただでさえ、目に映ってしまうでありますが。


 正義の仮面殿の身体、レイ殿と似ているであります。まあ、男性の身体など見る機会はあまりないので、他に比べる対象がないのでありますが。

 やはり気になるでありますな。

 ここは、はっきりさせた方が良いであります。


「正義の仮面殿。突然で申し訳ないでありますが、小生ともう一度、手合わせしてもらえないでありますか?」


 以前は、ほとんど手も足も出ずに敗れたでありますが、あれから小生も強くなったであります。


「ほう。そちらが望むのでしたら、私も受けて立ちましょうか」


 この方は来る者拒まず精神のようで、こういった挑戦はすんなり受けてくれるであります。

 レイ殿とも、何度も手合わせしているので、戦い方を見れば同一人物か判断出来るかもしれないであります。

 純粋に勝ちたいという思いもありますが。


「大丈夫ですか、ルナシェアさん? 正義の仮面さんは、アイラさんでも勝てるかわからない相手ですよ?」

「わかっているであります。しかし、たとえ勝つのが難しくとも、小生は自分の可能性を試したいのであります」


 ミール殿の言葉に小生は力強く答えたであります。


「それなら、アタクシがルナさんのサポート役として、ご一緒させてもらってもよろしいでしょうか?」


 フェニア殿がそう提案したであります。

 フェニア殿はエルフという種族であるため、魔法を得意としているので、支援魔法などで小生のサポートをしてくれるのなら、頼もしいであります。


「すみません、ルナさん。余計な提案でしたかしら?」

「いえ、その申し出は嬉しく思うであります。情けないでありますが、小生だけの力では、この方に勝つのは難しいのも事実でありますし。しかし、正義の仮面殿、サポートを受けながらでの手合わせでもよろしいでありますか?」


 あくまでフェニア殿はサポートなので、闘うのは小生でありますが、これでは一対一の手合わせではなく、二人がかりになってしまうのと同じなので、確認したであります。


「私は構いませんよ。持てる力を出し切り、挑むとよろしいでしょう」


 正義の仮面殿はあっさり了承したであります。

 以前も数人がかりで挑んだでありますからな。

 それでも、一方的にあしらわれたでありますが。

 あの時とは違うところを見せるであります!


「心遣い感謝するであります。さっそく始めるでありますが······ただ、その······卑猥な攻撃は控えてほしいであります」

「それはもちろん、承知しております。ご安心ください」


 本当でありますか? 正直、不安でありますが。

 ()()()()()()()とはいえ、正義の仮面殿の攻撃は刺激が強いのでありますから。


「そ、そうですわね。卑猥な攻撃はダメですわよね······」


 正義の仮面殿の言葉を聞いて、何故かフェニア殿は残念そうにしているであります。

 まあ、それは追求しないであります。



 ミール殿が審判役を買って出てくれたので、さっそく手合わせ開始であります。



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