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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第五章 幻獣人族の里 神樹の迷宮編
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閑話⑮ 2 アーテルとアルブス

 アイラ姉が連れて来た(捕えた?)黒髪の少女と白髪の少女への尋問タイムが始まった。

 黒髪の子がアーテル。

 白髪の子がアルブスというようだ。

 二人ともロープで縛られた状態で正座させられている。




[アーテル] レベル950

〈体力〉836000/1430000

〈力〉142000〈敏捷〉145000〈魔力〉106500


〈スキル〉

(神将の加護〈大〉)(状態異常耐性〈極〉)

(身体強化〈極〉)(物理攻撃反射)

(生命力吸収)(物理耐性〈極〉)(連携)

(ブラックホール)(限界突破)(――――――)(――――――)




[アルブス] レベル950

〈体力〉1025000/1430000

〈力〉106500〈敏捷〉145000〈魔力〉142000


〈スキル〉

(神将の加護〈大〉)(状態異常耐性〈極〉)

(身体強化〈極〉)(魔法攻撃反射)

(魔力吸収)(魔法耐性〈極〉)(連携)

(ホワイトホール)(限界突破)(――――――)(――――――)



 改めて見ると、二人ともとんでもないステータスだな。体力が少し減っているのはアイラ姉に捕らえられた影響だろう。アイラ姉だから簡単に無力化できたけど、ディリーやアトリや他のメイドさん達では太刀打ちできないレベルだ。

 オレでも、二人がかりで来られたら厳しいかもしれない強さだ。



「それで、お前達はクラントールの町(ここ)で何をしていたのだ? トゥーレミシア殿も来ているのか?」


 アイラ姉が二人に問う。

 トゥーレミシアが来ているのだとしても、この町に何の用があるというのだろうか。


「――――――創造主(グランドマスター)には黙って来た」

「――――――創造主(グランドマスター)には内緒で来ました」

「「――――――創造主(グランドマスター)との感覚共有は現在、遮断しているのであたし(アタシ)達の行動は把握されていない(いません)」」


 アーテルとアルブスがそれぞれ答えた。

 アーテルは淡々とした口調で、アルブスは丁寧な口調だな。

 それはそうと、二人の言葉を信じるならトゥーレミシアと他の人形娘達はこの町にはいないようだ。

 しかし、トゥーレミシアに内緒で来たって大丈夫なのか?

 というか一体何しに来たんだろうか?



「――――――サフィルスが主人(マスター)と認めた男に興味があった」

「――――――サフィルスが主人(マスター)と認めた男を観察しに来ました」


 そう言って二人はサフィルスに、ではなくオレに視線を向けてきた。

 え、つまりオレが目的······というより原因?


 アイラ姉がさらに詳しく問うと、この二人はサフィルスやヴェルデ、パールスが主人(マスター)と認めた男············つまりオレに興味を持ち、わざわざ来たらしい。


「何故、トゥーレミシア殿に内緒で来たのだ?」

「――――――創造主(グランドマスター)はあたし達がその男と接触するのを良しとしていない」

「――――――創造主(グランドマスター)から、アタシ達は変態には決して近付くなと厳命されていました」


 酷い言い様だ。

 まあオレはトゥーレミシアに良く思われていないからな。


「レイ、トゥーレミシア殿からもお前は節操の無い変態だと思われているようだぞ。何度も言っているが、今後はもっと自重するべきだ」


 アイラ姉が呆れ顔で言う。

 そういう意味もあるかもしれないが、トゥーレミシアの言ってる変態というのは()()姿()のことだと思う。

 アイラ姉はそのことを知らないので、そんなことを言うわけにいかないけど。




 アーテルとアルブスは当初は幻獣人族の里に行くつもりだったそうだが、クラントール(この町)にサフィルスの反応があるのに気付いて、こっちに来たらしい。


 そして外の作物に興味を持ち、勝手に取ろうとしたところを管理していたメイドさん達に見つかり騒動を起こして、たまたま通りかかったアイラ姉によって取り押さえられた、と。


「――――――創造主(グランドマスター)には人族は魔人族に比べ、力も魔力も低い脆弱な存在と聞いていた」

「――――――ですが、その人族には手も足も出ませんでした」

「「――――――創造主(グランドマスター)からの話はウソ(偽り)だった(のですか)?」」


 まあ、レベル1000近いこの子達から見れば、人族が脆弱というのも仕方無いかもしれないが。

 とりあえずはアイラ姉が未然に防いでくれたので大きな問題にはならなかったが、この子達が本気で暴れていたらと思うとゾッとするな。


 さて、この子達をどうするべきか······。

 メリッサ辺りにトゥーレミシアに連絡を取らせて、引き取ってもらおうか?





「アイラ殿、居るでござるか? 長殿とフウゲツ殿が今後のことについて話し合いたいと言っているでござるが」


 そんな時、シノブが屋敷にやってきた。

 シノブも転移魔法を使えるので、クラントールと幻獣人族の里の行き来は自由自在だ。


「ウム、わかった、すぐに行こう。シノブ、悪いがこの二人が悪さをしないようにレイと一緒に見ててくれないか?」


 オレとシノブにこの二人のことを任せるつもりのようだ。まあ、オレ一人じゃ不安だけどシノブもいるなら大丈夫かな?

 シノブもアイラ姉に事情を聞いて了承した。


「レイ、この二人の目的はお前のようだから、しばらくは付き合ってやってくれ。他に用事はないようだから、満足すれば帰るだろう。一応、私からメリッサにトゥーレミシア殿に連絡するように言っておく」


 アイラ姉の言葉にオレは頷いた。

 アイラ姉がアーテルとアルブスに問題を起こせば、今度は容赦しないと釘を刺していたので、多分大丈夫だろう。


 よほどアイラ姉が怖いのか、二人は肩を抱き合い震え上がっていた。

 この二人、ヴェルデやパールスほどじゃないけど、サフィルスよりは感情表現が豊かみたいだ。




 さて、しばらく付き合うといっても何をすればいいんだろうか?


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