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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第五章 幻獣人族の里 神樹の迷宮編
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393 神樹の迷宮攻略達成

 アイラ姉の新奥義が見事に炸裂し、守護者は沈黙した。これで終わりなのか、それともまだ動くのか?

 全員、警戒しながら守護者の様子を見守る。



 守護者の身体が徐々に崩れ、消滅していった。

 そして再び、大きな光の玉が姿を現した。

 まだ何かあるのか?


「ーーーーーーーーーー」


 出てきた光の玉の姿の精霊が何か言っている気がするのだが、耳に響くだけでさっぱりわからない。

 なんとなくだが敵意のようなものは感じないが。


「見事、と言っているように聞こえますね」


 ミールが翻訳(?)してくれた。

 それが正しいのなら、これで終わりということでよさそうだな。


「ーーーーーーーー」


 精霊の光の中から何かが出てきた。

 虹色に輝く手の平サイズの石だ。

 ダンジョンコアとは違うみたいだが、何かのアイテムかな?


 何があるかわからないので、オレが代表して手に取ってみた。

 キレイな石だけど特に何か起きるわけでもないな。というかこの石、どこかで見たことあるような気が······?



「それは······私の実家の蔵にあった宝石と同じ物か?」


 アイラ姉の言葉で思い出した。

 アイラ姉が言うのは、元の世界にある実家のことだ。

 そうだよ、この石············アイラ姉の実家の蔵の中で見つけた、オレ達がこの世界に来るきっかけとなった謎の石だ。



次元渡りの石(クロス·ストーン)〈アイテムランクーーー〉)

別世界への移動を可能にする神具。



 次元渡りの石······。

 鑑定魔法で見てみたが、やはりあの時の石と同じ物で間違いなさそうだ。

 神具と書かれているし、アイテムランクが表示されていないということは、かなりすごいアイテムなんじゃないか?


 これを使えば元の世界に帰ることができるのか?

 使い方がよくわからないのだが······。



〈エネルギー残量不足のため、現在使用不可〉



 色々試してみたら、そんな表示が出た。

 どうやら今は使うことができないみたいだな。

 期待しただけに少し残念だ。


 どうやってエネルギーとやらを溜めることができるのかわからない。

 魔力を込めてみても反応はないし。



「フム、次元渡りの石か······。今すぐ使えるわけでもないのは残念だが、これで元の世界に帰れる可能性がグッと高まったわけだな。何故、それと同じ物が私の実家にあったのかは疑問だが」


 確かに、なんでそんなものがあっちの世界の蔵の中にあったんだろ?

 いや、それはまた後で考えよう。

 この石は迷宮攻略の報酬だということでいいのかな?



「ーーーーーーーーーーーーーー」


 相変わらず精霊が何を言っているのかわからない。

 (各種言語習得)スキルで精霊の言葉は翻訳できないのかな?

 エイミとミールに聞いてもらうしかないな。


「世界樹······ですか? 何かあるんですか?」


 ミールが真剣な様子で精霊の言葉(?)を聞いている。所々で気になる単語が出ているが、詳しい内容はわからない。

 とりあえずは二人と精霊との話し合い(?)を黙って見守ることにした。



〈神託を達成しました〉



 メニュー画面に表示が出て、(女神の導き)スキルのカウントが一つ増えていた。


「獣神様から神託の達成を言い渡されたわ。どうやら、これで迷宮攻略完了したと見ていいみたいね」


 フウゲツさんも神託達成の報告を受けたようだ。

 ということは、外にいるシノブにも同じ表示が出ているかな?

 色々と危ない場面はあったけど、何事もなく終わってよかった。



 ひょっとしてわざわざ神託を下して迷宮攻略を急がせたのは、女神がこの(次元渡りの石)をオレ達に渡すためだろうか?


 もともと神樹に迷宮が現れた時も禍々しさは感じなかったし、ポジティブに考えるなら女神がオレ達が元の世界に帰れるように応援してくれているということかな?





「ーーーーーーーーーー」

「はい、わかりました。わざわざありがとうございます」

「うん······ありがとう、精霊様」


 精霊との話し合いが終わったのかな。

 二人が頭を下げてお礼を言っている。

 見た感じだと、なかなか友好的な会話が出来ていたみたいだ。


 オレもこの石の使い方とか、他にも色々聞きたいことがあるんだけど言葉がわからないとな······。



――――――――――!!!!!



 周囲が光に包まれていく。

 これは何度か経験した迷宮攻略達成の現象だな。



 光は祝福するようにオレ達全員を包み、迷宮の外へと送り出した。





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