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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第五章 幻獣人族の里 神樹の迷宮編
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378 迷宮攻略待機組

 神託が下り、翌日。

 いよいよ神樹の迷宮攻略に本格的に乗り出すことにした。もともと本気で完全攻略を目指そうと考えていたところだったから、神託がなかったとしても、やることは変わらないけどね。


 何故、今になって女神がそんな神託を下したのかはわからないが、迷宮を攻略すれば、その答えも出るかもしれない。



 神樹の迷宮はすでに270階層まで攻略済みだ。

 本気を出せば、今日中にも攻略は可能だろう。




「では私達が先に行ってくる。280階層まで進めたら交代だ。レイ達はそれまで身体を休めておくようにな。警戒も怠るなよ」


 そう言ってアイラ姉達が迷宮攻略に向かって行った。全員で行くには人数が多すぎるので、2班に分かれて攻略することにした。

 それに学園の時のように迷宮から魔物が湧き出てくる可能性もあるので、それに対処できるように待機組も必要ということだ。


 270〜280階層をアイラ姉パーティーが、そして280〜290階層をオレのパーティーで攻略する。

 290階層以降は状況に応じて、パーティーメンバーを決めるつもりだ。



 アイラ姉と迷宮に入ったのはエイミ、ミール、ユーリにサフィルス、パールス、そしてフウゲツさんだ。


 オレと一緒に入るのはシノブにスミレ、ミウにキリシェさん、そしてメリッサ、ヴェルデだ。

 なるべく念話できる者同士は別々になるように組み合わせた。何かあってもすぐに連絡が取れるようにするためだ。


 ちなみにゲンライさんとユヅキは、里を覆う結界を見るために迷宮攻略には参加しない予定だ。

 里の結界はもう何度も破られているため、改善策を考えているようだ。こちらも無視出来ない案件だからな。


 それとレニーは迷宮攻略に参加するのは、怖いからと辞退していた。

 まあ無理強いすることじゃないので、それはいいだろう。万が一にも、迷宮から魔物が湧き出してきた場合の戦力にはなってもらうつもりだが。







「休めって言われても、アチシはすでに元気いっぱいなんだけど!」

「――――――ヴェルデだって休憩なんていらないよ!」


 アイラ姉達が迷宮に入ってしばらくすると、早速メリッサとヴェルデが暇を持て余していた。

 この二人は動かないでいると、逆に疲れてしまうタイプのようだな。

 今日の迷宮探索中のサフィルスとパールスの教育をアイラ姉に任せたんだけど、この二人も連れて行ってもらうべきだったかな?



「アイラ殿達が戻れば、次は拙者達の番でござる。しっかり体調を整えておくべきでござるよ」

「休息は大事······。迷宮に入れば、ボクも存分に暴れる」


 シノブとスミレがそんな二人を宥めていた。

 若干、スミレの言葉に不安を覚えたが、まあ大丈夫だろう。大丈夫だと思いたい。


「今日で最後かもしれませんから、迷宮攻略がんばりますよー! もうすぐ学園再開ですから、あたし達も帰らなきゃなりませんからねー。ここでの生活も、結構快適だったんですけどー」

「自然豊かで良い所だものね〜。楽しい思い出がいっぱいできたわ〜」


 ミウとキリシェさんも、幻獣人族の里(ここ)での生活を気に入っていたようだ。

 里の住人とも仲良くやっていたみたいだし、もうすぐ帰るのかと考えると名残惜しそうにしている。

 まあ、帰ったら二度と来れないってわけでもないし、オレ達なら転移魔法も使えるから、来たくなったらまた来れるんだけどね。





 迷宮から魔物が湧き出るような気配は一切なく、平和な時間が流れていく。

 昨日の騒動を考えたら、ありえないくらい平穏だな。


 メリッサとスミレが二人がかりで、ヴェルデを相手にチャンバラ紛いなことを始めていた。

 シノブが大事(おおごと)にならないように、審判役をしている。アイラ姉達が戻ってきたら今度はオレ達が迷宮に入るのに、そんな体力を消耗するようなことを······と思ったけど、この子達はジッとしている方が問題を起こしそうなので好きにさせることにした。

 一応、魔法やスキルの使用は固く禁じておいたが。


 レベル900超えのヴェルデ相手に、メリッサとスミレが全力で挑む。

 メリッサとスミレはレベル500前後だから、ヴェルデを相手にするのは厳しそうだ······と思ったのだが、結構善戦している。

 険悪な雰囲気はなく、楽しそうにしているので、このまま見守っておくことにしよう。




「そういえばレイ君〜? 昨日はミールちゃん達と何か進展あったの〜?」


 ヴェルデ達のチャンバラを見守っていたら、キリシェさんが話しかけてきた。

 進展って何の話だろうか?


「昨日の夜、レイ君がミールちゃん達の部屋に入っていくのを見ちゃったのよね〜」


 昨日は二人が心配になって様子を見に部屋に行ったのだが、そこを見られていたのか。

 まあでも、やましいことはしていないのだが。


「よ、夜にレイさんからお二人の部屋にー? もしかして良い雰囲気になって、お二人とー······」


 ミウが何やら誤解し出した。

 いやいや、そんなことないから。

 エイミとミールが落ち込んでいたのを、元気づけただけだから。

 最後の方は二人とも元気が出ていたし、心配ないだろうけど、さすがに()()()()()()()じゃなかったから。




 この後、キリシェさんとミウからの怒涛の質問攻めにあうことになった。

 いつも思うけど、休憩している時の方が疲れるのは何故だろうか?



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