361 そして蹂躙される
下ネタ気味の内容になっています。
自室で人形達に襲われていたところに、ミールとミウまでやってきた。
現在、この部屋は防音魔法を使用していて、騒いでも音が外に漏れることがないようになっているが、入口の扉が開いているとその効力が薄まる······のだが、ミールがちゃっかり扉を閉めていた。
「――――――レイお兄さんの仲間のエルフと人族やな? あんさんらもお兄さんの身体触るの混ざりたいんか?」
「ええっ······!? さ、さわ、さわわ······」
「一体何があって、そのような状況に?」
パールスが二人に声をかけ、ミウはあわあわとエイミのような反応をし、ミールは冷静に状況説明を求めた。
「ほら、温泉で顔を隠した男の人が現れたじゃん? あれってレイおにーさんだったのかな〜って確かめてたんだよ。ヴェルデを簡単に止められる男の人なんて、この里にはおにーさん以外いなさそうだし」
メリッサがさらっとそう説明した。
ミウはまだ顔を赤くして混乱しているが、ミールは何か考えているような様子だ。
何を考えているのか、非常に気になるんだが。
「それでレイさんの身体を触って、何かわかったのですか?」
「ん〜、やっぱりよくわからないんだよね。アチシは男の人の身体なんて、バル兄以外見たことないし」
そもそも触ってただけで、どう比べていたのかもわからないしな。
特にパールスなんて、仮面の男を見てもいないんだから比べようもないだろうし。
「レ、レイさんとあの仮面の男性が同じ人ですかー······? いや、そんなわけー······でもー······」
ミウが目をぐるぐる回しながら言っている。
マズい······疑われてるなら誤魔化したいのだが、言い訳が思い付かない。
「なるほど、それならば確かに正体を見極めるために、よく調べた方がいいですね」
おい。ミールは正体を知ってるだろ。
もしかして、この騒ぎに便乗したいだけなんじゃないか?
「――――――ヴェルデ、いい加減に主人から離れてください」
「――――――やだ! この人族に触ってると何か気持ち良いんだもん! ヴェルデもこの人族を主人にする!」
オレの側から離れたがらないヴェルデを、サフィルスが引き剥がそうとして、こっちはこっちで何やら言い合っている。
「――――――お兄さん人気やな〜。ほなウチもお兄さんを主人として仕えるで〜」
パールスまでそんなことを言い出した。
そんな軽い感じでいいのか!?
キミらには創造主っていう、ちゃんとした主人がいるんじゃないのか?
人形娘四人に加え、ミールとミウまで参戦し、どんどんオレは劣勢に追い込まれている気がする。
前にも思ったけど、この世界の女の子って肉食系が多くないかな?
それともオレが奥手すぎるだけなのだろうか?
可愛い女の子達に迫られるというのは悪い気はしないが、みんな目付きが普通に怖い。
いっそ仮面男の姿の時みたいに堂々とできたらいいな、とか考えてしまった。
「――――――ほな、お兄さん。観念して堂々としようや。男の人ならこの状況、ハーレム言うて喜ぶ聞いとるで〜」
この状況をハーレムと言うのかな?
低学年女子達に遊んでほしいと、引っ張り回されてる感じなのだが。
というかキミ達、脱がしたいだけで、もう仮面の男のこととかどうでもいいんだろ!?
「にししっ、ほらレイおにーさん。アチシも興味あるから、男の人の身体全部見せてよ〜!」
息の合いすぎる連携で、オレの下の着物も脱がしてきた。待って、マジで蹂躙される······。
「きゃあああー!!!♡♡♡」
ミウがさっきよりも大きな悲鳴をあげた。
他の面々も興味津々に、オレの身体を見ていた。
「――――――やはり主人の身体は興味深いです。ここも触ってよろしいですか?」
「――――――やっぱりこの人族、あの変態とは違うかも。ヴェルデも興味出てきた······」
人形娘達の様子がどんどん怪しくなっている。
まるで獲物を狙う肉食獣のように······。
表情があまり変わらないサフィルスまで、なんだか頭から湯気が出そうな雰囲気になっていた。
「さあ、レイさん。今日は寝かせませんので、たっぷり満足してください」
ミールの言葉を皮切りにこの後、寝られるような状況ではなくなったとだけ言っておく。
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[レイ] レベル999
〈体力〉687000/687000
〈力〉376500〈敏捷〉392000〈魔力〉532000
〈スキル〉
(全状態異常無効)(素材召喚)(神眼)
(獲得経験値10倍)(同時詠唱)(暴食)
(強化再生)(連携)(神聖剣術〈レベル6〉)
(限界突破)(分身)(各種言語習得)
(異世界の絆〈9/10〉)(女神の祝福〈仮〉)
(女神の導き〈1/7〉)
今回の出来事でサフィルス、ヴェルデ、パールスに加護スキルがついてしまい、オレの絆スキルのカウントが9になった。
一応、オレが一方的にされていただけでみんなの身体はキレイなままだと言っておく。
ちなみにミールとミウは加護スキルに変動はなかった。
まだ敵か味方かわからないような立ち位置の人形娘達に加護を与えることになってしまったのだが、大丈夫なのだろうか?
そういえば、何故かメリッサには加護がつくことはなかったな。