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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第二章 始まりの町アルネージュでの出来事
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閑話① 1 霧の中の魔物

新章執筆のための時間稼ぎの話です。

「町の中に魔物が出た?」


 ある日、そんな話を聞かされた。

 教えてくれたのはミウネーレ=フェルクライト。

 アルネージュの町の領主の娘さんだ。

 色々あって領主とその家族と交流を持つことになった。


 彼女には兄のグレンダさん。弟のユーリがいる。

 まあそれはいいとして、それよりも魔物のことだ。


「どんな魔物が?」

「それがよくわからないんですよー。ゴブリンみたいのだったり、ウルフだったり、中には巨人が出たって話もありますよー」


 なんだそれ?

 町の中にそんなのが現れたのか?

 いや、それにしてはあまり大きな騒ぎにはなってないよな。


「被害は出てないの?」

「そーなんですよ、みんな魔物を見たってだけで襲われた人はいません」


 ますますわからないな。

 さらに話を聞くと濃い霧が発生してその時魔物が現れるという。

 幻覚とかそういうのっぽいな。

 だが、それはそれで何者かがそんなイタズラみたいなことをしているってことだが。


「今、お兄様とアイラさんが見回りに行っていますよー」


 ああ、だから姿が見えなかったのか。

 まあアイラ姉達なら心配する必要はないか。


「レイ兄ちゃん! 魔物が出た」


 慌てたようにやってきたのはリュウだ。

 噂をすればなんとやらだな。

 話を聞くとやはり霧がかかり突然魔物が現れたというものだった。


 だが被害はない。いや、運んでいた作物を驚いて手放してしまい取られたようだ。

 作物なんていくらでも作れるから問題はないが、対策を考えた方がいいかな。





 それから数日が過ぎた。

 相変わらず大した被害はないが魔物が現れたという話を聞く。

 特にウチの果樹園の手伝いをしてくれている子が狙われているようだ。

 いや、狙われているのは果実や作物かな?

 魔物に驚き、手放してしまった所を取られるといったことが何度も続いている。



 探知魔法で調べても魔物の反応はない。

 やはり何者かが幻術でイタズラしている可能性が濃厚だ。だが、その何者かを探知で探ろうとしてもうまく引っ掛からない。

 霧が探知を無効化させているみたいだ。

 アイラ姉とグレンダさんが見回りをしても捕らえることが出来ていない。


 有効な策が思い付かないな············。

 そう考えていた時············。



「師匠、曲者を捕らえたでござる」


 以前、リュウとリエッタを連れてきた時みたいにシノブが曲者を運んで来た。

 今回連れて来たのは体長30センチくらいの小人············いや、妖精の女の子だった。

 人形のような小さな身体にトンボのような二対の羽を生やしている。

 服装はヒラヒラしたドレスみたいな感じかな。



 ファンタジー世界だし、今さら妖精が現れても驚かないが、なんだかな············。

 おそらく果樹園の果実か作物を採ろうとしたのだろう。身体が麻痺状態で目を回して気絶している姿は、妖精の神秘的なイメージが台無しである。



[エアリィ] レベル25

〈体力〉288/310

〈力〉10〈敏捷〉450〈魔力〉390


〈スキル〉

(幻覚)(幻影)(風の恵み)

(妖精女王の加護〈小〉)



 見た目は情けない姿になっているけどステータスは結構高い。

 (幻覚)(幻影)のスキルを持っていることから、今回の霧の魔物と関係がありそうだ。




 さて、この妖精どうしようか?

 目を覚ますまで待つか、無理やり起こすか············。

 とりあえずアイラ姉達を呼んでくるか。






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