表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第二章 始まりの町アルネージュでの出来事
40/735

39 迷宮探索~レイとリン~ (後編)

 魔物が現れる迷宮内だというのに安全地帯で休憩していたら、リンにご奉仕してもらえることになってしまった。


 リンのご奉仕はとてもすごかったとだけ言っておこう。オレもお返しにリンに色々()()あげた。

 一応、一線は越えていない。

 リンの身体は清いままだ。



「············」「············」


 興奮が収まり冷静になってくると、お互いに気まずいというか、恥ずかしいというか。


「や、やっぱり思ってた通りでしたね!? スキルの力が上がりましたよ」


 沈黙が耐えられなかったのかリンが口を開いた。

 確かに()()()()内にスキルの力が上がったとメニュー画面に表示されていた。


「そ、そうだな。それにしても驚いたよ············まさかリンの方からこんなことすると言い出すは思わなかったよ······」


 言ってから失言だったと気付いた。

 オレもリンと同じくらい動揺していたらしい。


「レイさん、もう一度()()あげましょうか? 今度は思い切り噛みますけど············」

「ゴメンナサイヤメテクダサイ」


 リンが額に怒りマークの付いた笑顔で言ったのでオレは慌てて謝罪した。


「······今でも男の人にあまり良い感情は持てていませんよ。レイさんだから出来たんですよ······こんなことは」


 それだけオレに気を許してくれてるってことかな?

 純粋にそれは嬉しいことだ。

 少し気恥ずかしいけど·········。

 ······まあ、それはともかくステータスを確認しようか。



[レイ] レベル316

〈体力〉16250/16250

〈力〉10450〈敏捷〉9280〈魔力〉18090


〈スキル〉

(全状態異常無効)(素材召喚)

(獲得経験値10倍)(各種言語習得)

(異世界の絆〈1/5〉)



 全体的に少し上がっているな。

 リンの方は······。



[リン] レベル108

〈体力〉7100/7100

〈力〉4050〈敏捷〉3960〈魔力〉3750


〈スキル〉

(雄叫び)(獣化)(覚醒)(聖なる守り)

(異世界人の加護〈中〉)



 さらにパワーアップしていた。

 このステータス、レベルは108だけど初めて異世界に来た頃のオレと互角くらいじゃないか?

 スキル(異世界人の加護)が〈小〉から〈中〉に変わっている。

 えっと、効果は······。



(異世界人の加護〈中〉)

異なる世界の住人と一定以上の絆を深めた証。

全ステータス大幅アップ。

魔法適性率大幅アップ。

全状態異常耐性大幅アップ。

絆を深めた者同士、念話で会話可能。



 効果が凄すぎるな······。

 さらに念話で会話できるとかいう説明が増えてる。

 念話って頭の中で会話するテレパシーみたいなもののことかな?


「正直ここまで上がるとは思いませんでした······」


 リンも自分のステータスを見て驚いている。


「リン、試しに念話ってのを使ってみようか?」

「えっと······そもそも()()()ってなんですか?」


 そう言うリンに念話について簡単に説明した。


「つまり頭の中で強く念じればいいんですね? ······んんっ!!」


 そこまで強く念じなくてもいい気はするが。



―――――聞こえますか? レイさん

―――――ああ、聞こえる。どうやら使えるみたいだね



 頭の中でリンの声が聞こえた。

 少しリンのことを思い浮かべればいいみたいだな。

 声に出さなくても会話できるって意外と使えるかも。後はどのくらいの距離まで会話できるかだが、それはまた今度調べよう。


 そろそろ休憩を終わりにしてセーラとミウと合流しないと。



「それじゃあ迷宮探索を再開しようか、リン」

「はい、レイさん、わたしはもう大丈夫です。行きましょう」


 リンと再び上を目指して探索を再開した。

 大幅にステータスが上がったことで、さっきまでよりもスムーズに進めている。

 リンもまったく疲れた様子をみせない。


「思ったんですけど、アイラさんとシノブさんもレイさんみたいに加護を誰かに与えることは出来るんでしょうか?」

「ああ、どうなんだろ?」


 オレが与えられたんだから出来ると思うが。

 裸の付き合いはハードルが高いし、どちらにしろ簡単に与えられないとは思う。

 いや、何も異性とじゃなくてもいいのかな?

 女性同士で············とか。


 どっちにしろハードル高いか······。

 加護のこととかは迷宮を脱出してから考えよう。



 魔物を蹴散らしながら先へ進み、8階層までたどり着いた。探知魔法で調べるとセーラとミウネーレもこの階層にいるようだ。

 しかもすぐ近くだ。魔物の反応も一緒にあった。


「リン、この先にセーラとミウがいる! けど魔物に囲まれてるみたいだ!」

「······!! すぐに向かいましょう!」


 オレ達は移動の速度を早めた。見つけた!

 セーラとミウだ。やはり魔物に囲まれている。

 魔物の名前はグリーンゴブリン。

 レベル15~20くらいの全身緑色のゴブリンだ。


 普通のゴブリンよりは強いが大した敵ではない。

 数は二十匹くらいか。

 セーラとミウでも充分倒せる魔物だが二人とも、特にミウの疲労が大きそうだ。


「ウガァアアッ!!」

「きゃあっ!?」


 数匹のグリーンゴブリンがミウに襲いかかった。

 やらせないよ!


「はあっ!!」


 オレはオリハルコンの剣を振り、グリーンゴブリン達を斬り裂いた。


「レ、レイさん!?」

「大丈夫、ミウ?」

「レイさん~~~っ!!!」


 安心したのかミウはオレに抱きついて泣き出してしまった。よほど不安だったようだ。


「セーラ様! ご無事ですか!?」

「リン、レイさん! 来てくれたのですね」


 残りのグリーンゴブリンはリンとセーラが倒した。

 ようやく合流できたな。


「う~~、会えてよかったですー!!」


 ミウも落ち着いてきたようだ。


「ご無事でなによりです! セーラ様、ミウさん······」

「ええ、リンとレイさんも無事で安心しました」


 とりあえずかなり疲れているようだが、セーラとミウに怪我はなさそうだ。

 お互いの状況を確認する。



 やはりセーラ達は自分たちが迷宮のどの辺りにいるのかわからずにさ迷っていたらしい。


「お兄様達も無事なんですね!?」

「ああ、ここにはいないけど全員無事だよ」


 その言葉でミウも安心していた。


「ところでリン、スキルの力が上がっていますね。ステータスもずいぶん上がっているようですけど······?」

「えっと、これはですね············」


 セーラはリンのステータスの変化に気付いたらしい。


「ふふっ、何があったのか後でじっくり教えてくださいね」

「セ、セーラ様······なんだか怖いんですけど······?」


 セーラの言葉にリンもたじたじだ。

 さて、セーラ達と合流できたし、この後どうしようか?

 転移魔法で外に出るべきかな?


 そういえばアイラ姉とシノブはどうなったかな?

 アイラ姉とグレンダさんは22階層か。

 シノブ達は············。



――――――――――――ドッ!!!



 その時、迷宮内が大きく揺れた。


「なんだ!?」


 何が起きてもいいように警戒する。


「これはまさか······」


 セーラが何か言おうとしたのと同時に、周囲が光に包まれた。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ