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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第二章 始まりの町アルネージュでの出来事
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33 シノブとユーリの手合わせ

 領主の家族は二人兄妹かと思ってたら三人兄妹だったようだ。

 なかなか生意気そうな子が出てきたな。



[ユーリ] レベル14

〈体力〉190/190

〈力〉45〈敏捷〉75〈魔力〉180


〈スキル〉

(同時詠唱)(魔力回復速度上昇〈小〉)

(魔力増加〈小〉)



 なるほど、結構強いな。

 孤児院の子供達は今でこそアイラ姉の特訓によってかなりのレベルになっているが、その前まではレベル10を超える子はいなかった。



 ユーリのレベルは14。

 ステータスも14にしては高めだし、魔法欄にかなりの数の魔法が並んでいる。

 スキルもなかなか優れているな。



(同時詠唱)

二種類以上の魔法を同時に撃てる。



 姉のミウネーレ同様に魔法特化のスキルばかりだ。このステータスなら大人にも勝つことがあるというのも本当かもしれないな。

 天才少年とか言われてるらしいし、それで同年代のシノブに対抗心を持ったのかな。


 アイラ姉の手合わせしたらどうかという提案に父親の領主も頷き、屋敷の中庭に移動する。

 中庭はかなりの広さだった。

 これなら多少派手に手合わせしても大丈夫だろう。

 ············シノブが手加減すればだが。


 ちなみに今のシノブのステータスだが······。



[シノブ] レベル291

〈体力〉7420/7420

〈力〉5880〈敏捷〉8220〈魔力〉5100


〈スキル〉

(全状態異常無効)(薬物錬成)

(魔法付与)(獲得経験値10倍)

(各種言語習得)



 こんな感じだ。残念だがユーリのレベルではシノブには遠く及ばない。

 勝負は一方的だった。

 ユーリはいくつもの属性魔法を使いこなせる上に(同時詠唱)のスキルがあるため、多彩な攻撃を繰り出してくる。

 しかしいくら撃ってもシノブには効果がない。

 シノブは弱めに下級魔法を撃つが、それでもユーリの防御魔法を貫きダメージを与えてしまう。


 シノブの魔力は5000を超えている。

 それに対してユーリは(魔力増加〈小〉)のスキルを合わせても200くらいだ。

 はっきり言って勝負になっていない。


「く、も······もう一度です!」


 下級ポーションを使い、ダメージを回復させるとユーリは再びシノブに挑む。

 だが何回やっても同じこと。

 それでもユーリは何度も立ち上がる。

 根性があるのか、諦めが悪いだけなのか判断に困るな。


「す、すごいですねシノブちゃん。ユーリの魔力は結構高い方なのに」

「ああ、これ程とはな······」


 ミウネーレとグレンダさんがシノブの実力に驚いているようだ。

 領主とギルドマスターも真剣に二人の手合わせを見ていた。


「まだやるでござるか?」

「と、当然です! ぼくはまだやれますっ、まだ負けては······」


「そこまでだ」


 二人の勝負をアイラ姉が止めた。


「勝負ありだ。シノブがどれだけ手加減しているか、わかっていないわけではないだろう?」

「······うっ······」


 その言葉でユーリが膝をついた。

 強がってはいたがもう限界だったのだろう。


「今のお前ではシノブの相手は務まらん。せめて孤児院の子供達に勝てるくらいでないとな」


 容赦ないなアイラ姉。

 この厳しい物言いはユーリを徹底的に鍛え上げるつもりなんだろう。

 実力的にも精神的にも。


「ば、ばかにしないで下さい! 孤児院の人達になら負けないぞ!」

「いや、今の実力では無理だな。なんなら今から孤児院まで行って試してみるか?」

「の、望むところです!」


 アイラ姉、完全にユーリを挑発しているな。

 大丈夫だろうか?

 孤児院の子供達ってアイラ姉が鍛えてるから、今では平均レベル45くらいまで上がってるはずだぞ。



「というわけなのだが、彼を私達の住む第三地区まで連れて行っていいだろうか?」


 アイラ姉が領主に問う。

 まあ許可は必要だよな。


「······うむ、私は構わぬが」

「それでは父上、私も同行します」

「あ、あたしも付いて行きますー!」


 領主が許可を出し、グレンダさんとミウネーレが同行を申し出た。

 なんだかんだで領主の三兄妹が第三地区に来ることになった。

 領主の息子達だけど護衛とかはいらないんだろうか?

 まあグレンダさんは騎士隊長だし、その辺は心配してないのかな。



 領主とギルドマスターは屋敷に残ってなにやら話し合いをするらしい。

 というわけでグレンダさん、ミウネーレ、ユーリと共に第三地区に行くことになった。


 


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― 新着の感想 ―
[一言] どうせ生き返らせられるんだからこんなバカ殺せばいいのに
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