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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第五章 幻獣人族の里 神樹の迷宮編
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264 龍人族の町を散策

 スミレの友達のマティアに薬を与えた後、オレ達は城を出て、龍人族の町を回ることにした。


 スミレはマティアと色々話したいことがあるかもしれないが、まだ回復したばかりだし、もう少し休んでからの方がいいだろう。


 マティアはかなりお腹を空かせていたので、リンゴの他にも、いくつか果物を渡しておいた。

 それと、ついでに特級ポーションと万能薬も数本ずつ置いてきた。

 必要ないとは思うけど、念の為にね。




 龍王の城を出て、龍人族の町を見て回る。

 さっきのマティアのリンゴの食べっぷりを見てたら、オレもお腹が空いてきた。


 (全状態異常無効)スキルのおかげで、何日も食べなかったりしても平気になったけど、普通にお腹は空くんだよな。

 その辺の基準がよくわからない。

 まあ、お腹が空いていた方が、食事がより美味しく感じるからいいんだけどさ。


 スミレもお腹を空かせているし、どこかで食事を取ろう。

 龍人族の国には、定食屋とかはあるのかな?



「············アタシもいく」


 服の裾を引っ張られたので振り向くと、いつの間にかマティアがついて来ていた。

 行くって······オレ達と一緒に町を回りたいってことか?


 この子、多分ユウの仲間だと思うけど、勝手に連れ出していいのかな?

 まあユウ達は今、修羅場中だろうし、少しくらいならいいかな。


 特級ポーションのおかげで、マティアの体力はすっかり回復している。

 それでも安静にしておいた方がいいと思ってたんだけど、町を少し回るくらい、いいかな。

 ちなみにさっき渡した果物は、すでに全部食べたらしい。


「······ご主人様」


 スミレが一緒に連れていってと言いたそうな上目遣いで見てきた。

 オレは頷き、了承した。


「拙者はシノブと申すでござる。よろしくでござる」

「アタシはマティア······」

「オレはレイ。オレ達はこの町は初めてだから、あまり勝手に動き回らないでね」


 それぞれ自己紹介して、オレ達は龍人族の町に繰り出した。







 龍人族の町は、魔人族との激しい戦闘があったようで、あちこち瓦礫の山になっていた。

 町の人達はテキパキと復旧作業をしている。


 龍人族は戦闘能力の高い種族というだけあって、一般人もレベルが平均50くらいあり、重い瓦礫も軽々と運んでいた。

 中には(竜化)スキルを使って、(ドラゴン)の姿で復旧作業をしている人もいる。

 何も知らないと、町が竜に襲われているみたいだ。



 しかし町並みを見て気付いたのだが、町に住んでいるのは龍人族だけじゃないみたいだ。

 獣人やドワーフなどの、他種族の姿もチラホラ見える。


 人族や他種族と頻繁に交流はしていないという話だったが、まったく閉ざされているわけでもないようだ。

 人族が少ないのは、この国の気候の問題かな?


 オレはスキルのおかげで気にならないけど、この国の平均気温はかなり高い。

 暑さに強い種族ならともかく、人族が住むには厳しそうだ。


 龍王の城のユウ達のいた客室には、冷房のような魔道具が使われていたので、快適な気温だったが、あれはかなり高級品だったはず。







 繁華街みたいな場所に着くと、色々な店が営業していた。食べ物を売っている店もちゃんとあるみたいだ。

 ただ、定食屋は今は休業中だった。

 持ち帰りできる屋台のような店は営業していたので、軽く見て回る。


 シノブはともかく、スミレとマティアはヨダレを垂らしそうな勢いで食べ物を見ていた。

 キミら、さっき結構な量の果物を食べてたはずだけど?



 とりあえず、串焼きを人数分買った。

 龍人族の国で人族の国の貨幣が使えるか少し心配したけど、問題なく使えた。

 お金は全世界共通なのかな?


 買った串焼きを一本ずつ、それぞれ渡す。

 野球ボールより、少し大きいくらいのボリュームのある肉だ。

 ジュージュー焼けていて食欲をそそる匂いがする。


 ······旨いな。肉本来の味が滲み出て、タレなしでも普通に旨い。

 シノブも美味しそうに食べている。


 スミレとマティアに至っては、一心不乱にすごい勢いで食べていた。

 すぐに食べ終わり、一本では足りないと言いたげだ。

 追加でいくつか買って、スミレ達に渡す。

 渡した先から、どんどん食べている。


 スミレとマティアのお腹はどうなっているのだろうか。ちなみに、オレとシノブはまだ一本目を食べ終えていない。



 せっかくなので色々な屋台を回り、食べ物を買っていく。もっと色んな物を味わいたいしね。

 スミレとマティアの食べっぷりに、周囲の人達が注目している気がする。




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